ボクシング映画『クリスティ』がワールドプレミアで絶賛!シドニー・スウィーニーが語る肉体改造の舞台裏

第50回トロント国際映画祭にて現地時間9月5日(金)に行われた『クリスティ(原題)』のワールドプレミアに、主演のシドニー・スウィーニーらが出席した。ボクサー役を演じるスウィーニーは、今作のために行った肉体改造の詳細を明らかにした。
『クリスティ(原題)』は、実在のアスリートであるクリスティ・マーチンの波乱に満ちた人生を描くボクシング映画。1980年代後半に女性プロボクサーのスターとなったクリスティが、夫であり元トレーナー(演:ベン・フォスター)からの家庭内暴力や殺人未遂事件を乗り越える姿が描かれる。
監督は、『アニマル・キングダム』(2010年)、『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』(2017年)、『キング』(2019年)などを手がけたデヴィッド・ミショッドが務める。実在のマーチンはコンサルタントとして同作に関わっており、ワールドプレミアにも出席した。同作にはメリット・ウィーヴァー、ケイティ・オブライアンらも出演する。
スウィーニー、役作りで過酷なトレーニングに挑戦
スウィーニーはクリスティ役を演じるにあたり、撮影前の2~3ヶ月間トレーニングを行ったと語った。ボクシングコーチやウェイトトレーナー、栄養士らの指導のもと毎日2~3回のトレーニングを行い、撮影中もトレーニングを続けたという。
スウィーニーはトレーニング中、チキン料理チェーンのチックフィレイ(Chick-fil-A)に通っていたとミショッドが明かした。また、ミルクシェイクやプロテインシェイクを積極的に飲み、肉体改造を行った。そのおかげで「パワフルな女性を完璧に体現でき、すばらしい経験だった」とスウィーニーは語る。
ワールドプレミアでは特にスウィーニーの演技が高く評価され、エンドロールが流れる中、スタンディングオベーションが巻き起こった。アメリカンイーグルとのキャンペーンが物議を醸すなど、昨今は話題に事欠かなかったスウィーニーだが、同作によって賞レースの有力候補と言われている。
クリスティ・マーチン本人も絶賛「二面性を見事に演じてくれた」
「本作には、モデルとなったマーチン本人が深く関わってくれています。こういう経験は初めてでした。物語を正しく描く責任があり、慎重にならなければと思ったんです」「『クリスティ』が多くの人々にインスピレーションを与える作品になってほしい」とミショッドは語った。
マーチンはこのように語った。「ボクサーとしてのクリスティは単なるペルソナで、とても大げさで自己中心的です。それは本来の私ではありません。実際の私はとても内気で控えめで、異なる二面性をあわせ持っています。スウィーニーはすばらしい演技力で、全く違う2つの面を演じきってくれました。この映画で見られるのは、美しくセクシーなスウィーニーではなく、タフで屈強なクリスティです」
マーチンは自身が受けた暴力についても触れ、「『もし私を生き延びさせてくれたら、できるだけ多くの人を助けます』と病院で神様と約束したんです。この映画でそれを実現できることを願っています」と述べた。
また、『クリスティ(原題)』の全米劇場公開日が賞レースを狙いやすい11月7日に決定したことも発表された。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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