阪本順治監督『てっぺんの向こうにあなたがいる』が東京国際映画祭で世界初上映
阪本順治監督の新作『てっぺんの向こうにあなたがいる』が、第38回東京国際映画祭のオープニング作品として上映されることが決定した。本作は10月27日に世界初上映を迎える。
物語は、故・田部井淳子の生涯を描いた壮大な伝記映画である。田部井は女性として初めてエベレスト登頂に成功し、さらに世界七大陸の最高峰を制覇した登山家として知られる。『てっぺんの向こうにあなたがいる』の公開は、田部井によるエベレスト登頂からちょうど50周年にあたり、当時世界を魅了し、日本において国民的英雄となった偉業を改めて称えるものとなる。
吉永小百合が田部井淳子役に――豪華キャストと名匠の手による注目作
主人公・田部井淳子役を演じるのは、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を史上最多となる4度受賞した国民的俳優・吉永小百合である。共演には佐藤浩市、天海祐希、そして若き日の田部井役を演じるのん(旧名・能年玲奈)が名を連ねる。
脚本は田部井の回想録『人生、山あり“時々”谷あり』を基に坂口理子が執筆。監督は『鉄拳』(1990年)、『KT』(2002年)、『大鹿村騒動記』(2011年)、『座頭市 THE LAST』(2010年)などを手がけてきた阪本順治。
本作は、阪本監督にとって31作目の長編であり、『北のカナリアたち』(2012年)ぶりに吉永小百合と再び組む作品でもある。
阪本監督は声明で次のように語っている。
「第38回東京国際映画祭のオープニング作品に選ばれたことは大変光栄です。デジタル時代において映画制作の過程は大きく変化しましたが、スクリーンと優れた音響によって観客と作品を共有する喜びは永遠に変わりません。この映画は、世代を超えて第一線で活躍し続ける吉永小百合という国宝級の才能を証明するものでもあります。ぜひ劇場で楽しんでいただきたいです」
東京国際映画祭プログラミング・ディレクター、市山尚三のコメント
東京国際映画祭のプログラミング・ディレクター、市山尚三は次のように語っている。
「『てっぺんの向こうにあなたがいる』は、実在の女性登山家とその家族の献身を描いた感動的な物語です。吉永小百合の見事な主演と、阪本順治監督の緻密な演出によって、本作は今年もっとも心を打つ作品のひとつとなりました。普遍的なテーマは世界中の観客を深く感動させるでしょう。このすばらしい作品で東京国際映画祭の幕を開けられることは、私たちにとって大きな喜びです」
日本での公開情報
本作の配給はキノフィルムズが担当し、10月31日より劇場公開される予定である。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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