テイラー・スウィフト、「結婚したら引退」説を完全否定――「失礼な発言」とファンの噂を一蹴

ニューアルバム『The Life of a Showgirl』を発売したテイラー・スウィフトはBBCのラジオ番組に出演し、スコット・ミルズのインタビューに応じた。番組内で、ミルズは「トラビス・ケルシーと結婚したらスウィフトは引退するのでは？」というネット上の噂について訊ねた。

ミルズが「テイラー、これが最後のアルバムになるなんて言いませんよね」と遠回しに質問すると、スウィフトは驚いた様子で「違います」と反応した。

ミルズが「ファンの中には『彼女は結婚して子供も産むから、これが最後のアルバムになるだろう』と言う人たちがいます」と説明すると、スウィフトは「衝撃的に失礼な発言ですね。仕事を辞めるために結婚するわけじゃありません」と一蹴した。

これに対し、ミルズが「ファンはただパニックになっていたんだと思います」とファンを擁護すると、スウィフトは理解を示しつつ反論した。「彼らが時々パニックになってしまうのは分かっています。でも、私は今一緒にいる人（ケルシー）が大好き。なぜなら、彼は私の仕事を愛してくれるし、私がアートや音楽を作ってどれだけ充実感を得ると、彼も喜んでくれるからです。彼も私も、自分の仕事にとても情熱を注いでいます。それが私たちを繋いでいるんです」

スウィフトは「彼が私に対して、『君がまだ音楽を作っていることに腹が立つよ、音楽を辞めると思っていた』なんて言うことは決してありません」と語り、噂を完全否定した。

婚約を発表したトラビス・ケルシーとテイラー・スウィフト（現地時間8月26日）写真： Taylor Swift/Instagram

幸せだと良い作品は生まれない？スウィフトが心境を説明

スウィフトとケルシーの婚約が発表されると、一部の音楽評論家やファン、メディアの間で「スウィフトが幸せな結婚生活を送ると音楽活動に悪影響があるのでは？」という議論が交わされている。

10月5日（日）には“Do We Still Like Taylor Swift When She’s Happy?”（テイラー・スウィフトが幸せになったら、彼女を好きでいられるだろうか？）と題された記事がザ・ニューヨーカー誌に掲載され、女性蔑視的であるとしてネット上で波紋を呼んだ。

芸術とアーティスト自身の幸福度の関連については、多くのアーティストが悩まされてきた。確かに「つらい状況の方が良い作品を生み出せる」という言説も存在する。しかしスウィフトの場合、「『The Life of a Showgirl』はメランコリックな前作『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』より進化している」と評価する人が多い。

スウィフト自身は、「『The Life of a Showgirl』のすばらしいところは、書いた時とリリースした今の私の状況がとても似ているということ。この2つが矛盾していないのは望ましいことです」と説明した。「前作は、書いた時とリリースした時の状況が全く違いました。書いた時はとにかく惨めな気持ちで、リリースした時はとても幸せだったんです。だから、前作について語る時は不思議な気分になります。作品を誇りに思える一方で、書いた時の自分には共感できないから」

1年前から制作するも「情報が洩れなかった理由」を語る

番組内でスウィフトは、アルバム制作中の裏話についても語った。ニューアルバムは「The Eras Tour」（2023～2024年）中に、プロデューサーのマックス・マーティン、シェルバックと共に世界各地とスウェーデンを往復してレコーディングされた。

「The Eras Tour」のテイラー・スウィフト写真: ©JOHN SHEARER/TAS23/GETTY IMAGES

長期間の制作にもかかわらず、なぜニューアルバムの情報が洩れなかったか問われたスウィフトは、このように返答した。「私の友人は情報漏洩なんてしません。それは、私に関するデマがこんなに飛び交っているのを見れば分かります。私の友人は全員、1年前にはニューアルバムの楽曲を聴いており、何が行われているのか知っていました。でも情報を洩らしたりしません。本当にすごいことです」