テイラー・スウィフト、新作アルバムの賛否に本音を語る

番組出演で語った「賛否」への向き合い方
テイラー・スウィフトが、最新作『The Life of a Showgirl』をめぐる多様な反応について語った。現地時間10月7日(火)配信のApple Music『The Zane Lowe Show』に出演したスウィフトは、通算12作目のアルバムに寄せられた称賛と批判の双方をどう受け止めているかを語った。
「私は混沌を歓迎する。ショービジネスの鉄則は、アルバムの発売初週にあなたが私の名前か作品タイトルを口にしているなら、それだけで力になっているということだ。アートにかんしては、人それぞれの主観を尊重している。私は“アート警察”ではない。だれもが自由に感じていい。そして私たちエンターテイナーの目標は、鏡であることだ」とスウィフトは語る。
さらにスウィフトは、アルバムという形式は「自分を見つめるとてもワイルドな方法」であり、「そのとき自分が置かれている状況次第で、私の音楽にどれほど共鳴するかが左右されるのだ」と続ける。
作品の受容は時間とともに
12枚の作品を重ねてきたスウィフトは、当初は心に刺さらなかったアルバムが時間を経て愛される場面をたびたび見てきたという。
「『昔は“Reputation”に共感できなかったけれど、いろいろ経験したいまは一番好き』とか、『“Fearless”派だったけれど、いまは“evermore”に夢中』とか、そういう声が大好きだ。私たちは“長く残るもの”を作っている。私は音楽を作るとき、常にレガシーを見据えている。自分が何を作ったか、どれほどそれを愛しているかは知っているし、“ショーガール”というテーマのもとでは、いま起きているすべてが作品の一部なのだ」と述べる。
現地時間10月3日(金)には、前作『The Tortured Poets Department』の陰影から一転し、アップビートなポップへと回帰。『The Life of a Showgirl』では、スウェーデンのヒットメイカー、マックス・マーティン、シェルバックと再合流している。発売日(10月3日)だけで270万枚を売り上げ、単日として自身過去最高の記録となったと、Luminateのデータ(Billboard経由)が伝える。
“楽しむ”ためのアルバム
「このアルバム作りは、キャリア全体を通じてやりたかったことだ。おどけたり、小悪魔っぽく振る舞ったり、冗談を言ったり。そんな私の一面を思い切り見せて、ただ“楽しむ”ためにね。それは私の人格の大きな部分なのだ」とロウの番組で明言する。
“悲しみの歌”から現在の自分へ
スウィフトはしばしば「とてもシリアス」で「悲しくて浄化的な失恋曲」で知られてきたが、いまの自分はそこにいない、とも語る。「いまの私をそのまま刻んだ作品であり、人生で最重要の瞬間、『The Eras Tour』の多幸感と電撃のような高揚へのオマージュでもある。ソングクラフトにも、メロディにも、歌詞にも、語りにも誇りがある。キャラクターを出入りしながら、話法で遊ぶのが楽しかった」と手応えを述べる。
「このアルバムは“性格面で”前よりユーモラスだ」とスウィフトは言う。「『The Tortured Poets Department』では、詩人らしい厳粛さや繊細さ、内省や真摯さを前面に出していた。だが今回は、ショーガールのようにいたずらっぽく、楽しく、スキャンダラスで、セクシーで、キュートで、面白い」
週末には、同名のシネマティック・コンパニオンも公開。リード曲“The Fate of Ophelia”のミュージックビデオはオンライン解禁に先立ち、劇場でプレミア上映された。監督はスウィフト自身、撮影監督はアカデミー賞ノミネートのロドリゴ・プリエト、振付は『The Eras Tour』でも組んだ名振付師マンディ・ムーアが務める。
リリース・イベントの興行成績
『The Life of a Showgirl』のリリース・イベントは、北米興収3,300万ドル(約50億5,100万円※)、海外1,300万ドル(約19億8,990万円※)で、全世界合計4,600万ドル(約70億4,000万円※)を記録。音楽チャートと興行の両面で、スウィフトはなお先頭を走り続けている。
※2025年10月10日時点の為替レートで換算
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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