Disney+『華麗なるマードー家』——全米を震撼させたマードー家殺人事件の“妻の真実”
Disney+(ディズニープラス)で配信される新作ドラマ『華麗なるマードー家』は、全米を震撼させたマードー家の殺人事件を題材にした作品だ。しかし本作が焦点を当てるのは、殺人犯として知られる弁護士アレックス・マードーではなく、その妻であり、同時に被害者でもあるマギー・マードーである。
物語を手がけたのは、『ブリトニー対スピアーズ -後見人裁判の行方-』などで知られるドキュメンタリー監督のエリン・リー・カーと、脚本家マイケル・D・フラー(『ロック&キー』)。
2人は「マギーという女性の人生を取り戻すこと」をテーマに掲げ、これまでメディアで“殺人事件の被害者”としてしか語られてこなかった彼女の内面を丁寧に描き出す。
Netflix『マードック家殺害事件:法曹一族の裏の顔』やHBO Max『Low Country: The Murdaugh Dynasty(原題)』では、マギーは夫の影に隠れた存在として描かれていた。Wikipediaでも、彼女についての説明はわずか一行にとどまっている。「マーガレット・“マギー”・マードー(1968年9月15日–2021年6月7日)はサウスカロライナ州出身のソーシャライト」としか記されていない。
カー監督はこう語っている。「彼女の寝室で何を感じていたのか、家族の食卓でどんな思いを抱えていたのかを知りたかった。彼女を“事件の一部”としてではなく、一人の女性として描く必要があった」。
マギーを演じるのは、アカデミー賞女優パトリシア・アークエット。彼女は南部の伝統的な価値観に生きる女性として、夫の成功を支えながらも自らの人生を見失っていくマギーを繊細に表現する。
「マギーは“結婚したら一生添い遂げる”という信念を持つ女性。家庭を守り、影で支え、子どもたちを育てることが彼女の誇りだった。でも、同時に孤独と葛藤を抱えていた」とアークエットは語る。
脚本のマイケル・D・フラーは、物語が進むにつれてマギーの中に“変化の兆し”がともることを明かす。「第3話では、彼女が自分の人生を初めて見つめ直す瞬間が訪れる。自分が誰で、何を求めてきたのかに気づき始めるんだ」と話す。
『華麗なるマードー家』は、アレックス・マードーの犯罪という衝撃的な事件を土台にしつつ、その陰で語られなかった“妻の物語”を掘り下げる人間ドラマだ。報道では決して見えなかった「家族の中のもう一つの真実」を描く。
Disney+では2025年10月15日(水)より第1〜3話を独占配信。以降、毎週新エピソードが公開予定。
脚本と演出を通して、マギー・マードーという一人の女性がようやく“語られる側”になる時が来た。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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