『栄光のバックホーム』東京国際映画祭で初披露、主演の新人・松谷鷹也が感涙「宝物のような時間でした」

(左から)秋山純監督、加藤雅也、前田拳太郎、松谷鷹也、鈴木京香、高橋克典、山崎紘菜、見城徹氏
(左から)秋山純監督、加藤雅也、前田拳太郎、松谷鷹也、鈴木京香、高橋克典、山崎紘菜、見城徹氏 写真:The Hollywood Reporter Japan
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第38回東京国際映画祭で1日、ガラ・セレクション部門に選出された『栄光のバックホーム』がヒューリックホール東京で初披露された。

プロ野球・元阪神の外野手で、2023年に脳腫瘍のため28歳の若さで亡くなった横田慎太郎さんの生涯を、慎太郎さんの自著「奇跡のバックホーム」と母まなみさんによる闘病記「栄光のバックホーム 横田慎太郎 永遠の背番号24」を基に映画化。慎太郎さん役には、新人の松谷鷹也が抜てきされ、まなみさん役の鈴木京香とダブル主演している。

松谷鷹也、鈴木京香
松谷鷹也、鈴木京香 写真:The Hollywood Reporter Japan

2人は共演の高橋克典、前田拳太郎、山崎紘菜、加藤雅也、秋山純監督、製作総指揮の見城徹氏とともに上映後に舞台挨拶。松谷は生前の慎太郎さんと交流があり、「慎太郎さんと一緒に歩んだ4年は、宝物のような時間くらい。真っすぐでどこか天然なところもあったけれど、目の前のこと一つ一つを目標にして、一日一日を大切に生きた人でした」と語り、涙ぐんだ。

松谷鷹也
松谷鷹也 写真:The Hollywood Reporter Japan

そんな“息子”の背をなでで励ました鈴木は、「野球一筋に打ち込んで、志半ばで病にあった選手の母親役が務まるだろうかと思ったが、慎太郎さんの清らかで一生懸命な生き方に感動して、ぜひやらせていただきたいと思った」と述懐。「松谷くんがいつも慎太郎でいてくれて、頼もしい青年でした」と褒めた。

同じプロ野球選手だった父・真之役の高橋は「息子に対するうれしさや葛藤、嫉妬などの気持ちがないまぜになって、一歩引いたところで見守っていた。最後のシーンまで皆で乗り越えたものが彼に届けばいいな」と感無量の面持ち。姉・真子役の山崎も、「愛情深い家族の中で芝居ができて幸せでした」と振り返った。

鈴木京香
鈴木京香 写真:The Hollywood Reporter Japan

本作のため製作会社「幻冬舎フィルム」を設立した見城氏は、「人々の心に届くのか、お客さんが入るのかという不安と恐怖で眠れない毎日だったが、私は何回見ても涙が止まらない。いい映画ができたと思っている」と自信。秋山監督も、「楽しみにしていた慎太郎さんに映画を見せられなかったことに悔いは残るが、凄い俳優たちが集まってここに立てていることが奇跡です」と感慨深げに語った。

『栄光のバックホーム』は、11月28日に全国で公開される。

取材/記事:The Hollywood Reporter Japan 特派員 鈴木元

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