興行収入パフォーマンスがハロウィーンの週末として31年間で過去最低に【今週の全米興行収入ランキング】

Allison Williams as Morgan and McKenna Grace as Clara in Regretting You from Paramount Pictures.
アリソン・ウィリアムズとマッケンナ・グレース(『Regretting You』より)写真:Paramount
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ハロウィーンの週として過去最低の興行収入パフォーマンス

ハロウィーンと重なった先週末、2週目を迎えた『Regretting You』が興行収入で全米トップに輝いた。同作は『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』(2024)に続く、コリーン・フーヴァーの小説の映画化作品だ。

現地時間日曜日に発表されたデータによれば、同作は全米3,245館の映画館で上映され、810万ドル(約12億4800万円)の週刊興行収入を記録した。

ただ、先週末のランキング首位がどれだけ自慢できるものかは微妙なところだ。というのも、先週末は全体の興行収入総額が4980万ドル(約76億7240万円)と、今年最低を記録した週だからだ。

しかし、それだけではない。米調査会社コムスコアによると、先週末はハロウィーン週として過去31年間で最も興行収入が低調だった。(※映画館がコロナ禍で閉館となっていた2020年を除く)

コムスコアのアナリスト、ポール・ダーガラベディアン氏はこう分析する。

「業界にとってこの週末はまさに恐怖に満ちたものでした。この映画市場を襲った嵐を引き起こした要因は複数考えられます。何といっても一番大きいのは、タイミングがワールドシリーズと重なったことです。世間の空気がワールドシリーズ一色となったことで、注目が奪われてしまったのです」

また、同氏は昨年の『ヴェノム:ザ・ラストダンス』のような超大作が今年は不在だったことも響いたと指摘する。そうした状況下でも、各制作会社は善戦したとダーガラベディアン氏は分析している。

気になるランキング順位は?

話題をランキングに戻そう。今週のランキング首位に輝いた『Regretting You』は公開から10日間で2750万ドル(約42億3700万円)を売り上げた。同作は全世界でここまで5080万ドル(約72億2700万円)の興行収入総額を記録している。

2位につけるのは、『ブラックフォン 2』だ。予想外の快進撃を続けた同作は1億400万ドル(約160億円)の興行収入総額を突破した。

(from left) The Grabber (Ethan Hawke) and Gwen (Madeleine McGraw) in Black Phone 2, directed by Scott Derrickson.
『ブラックフォン 2』より 写真:Robin Cymbaly/Universal Pictures/Blumhouse

そして、3位にランクインしたのが『チェンソーマン レゼ篇』である。同作は2週目に入って急ブレーキがかかり、初週と比べて67%減の600万ドル(約9億2400万円)となった。とはいえ、同作はここまで全世界で1億3900万ドル(約214億円)もの興行収入総額を記録している。

また4位にランクインしたのはヨルゴス・ランティモス監督の『Bugonia』だ。同作は上映される映画館を大幅に増やしたことで、480万ドル(約7億3900万円)の週間興行収入を記録した。主演を務めるのは『哀れなるものたち』(2023)でもランティモス監督とタッグを組んだエマ・ストーンと、『ブレイキング・バッド』(2013)や『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(2024)でお馴染みのジェシー・プレモンスという実力派のふたりだ。

エマ・ストーン、『Bugonia(原題)』より 写真:Courtesy of Focus Features
エマ・ストーン、『Bugonia(原題)』より 写真:Courtesy of Focus Features

なお、5位にランクインしたのはディズニーによる『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)の再公開版だ。同作は2000以上の映画館で上映され、470万ドル(約7億2400万円)の興行収入を記録するなど根強い人気を示した。なお、『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』はそんな同作の後塵を拝する形となった。

※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら

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