細田守監督「たくさんの要素と密度で作り上げた」という『果てしなきスカーレット』公開控え「ワクワク」
細田守監督の最新アニメーション映画『果てしなきスカーレット』の公開直前トークイベントが12日、東京・SHIBUYA QWSで行われた。細田監督と声優を務めた俳優の芦田愛菜、岡田将生が出席し、細田監督の大ファンというお笑いコンビ「ハライチ」の岩井勇気が司会を務めた。
中世を舞台にした、父親が殺された復しゅうに執念を燃やす王女スカーレットと、現代から時を超えてきた青年・聖による冒険物語。細田監督はこれまで3年に1本のペースで作品を送り出してきたが、今作は約4年半を費やし「スケールがかなり大きくなり、新しいアニメーションのルック(見え方)に時間と労力をかけた」と説明した。

その上で、「1作ずつ、より大きな深いテーマを積み上げてきた結果、生きるとはどういうことかという大きなものに手が届くようになったので、ガツンとぶつかって格闘しようと強い覚悟を持った」と自信の弁。「これまでにない、たくさんの要素と密度で作り上げたので、見てもらえることにワクワクしている」と期待を寄せた。
スカーレットの声を担当した芦田は、「幼い頃から見ていた細田監督の作品に参加できることは光栄でした」と笑顔。「スカーレットは苦しみ悩むキャラクターなので、うまく表現できるか模索する期間もありましたが、体当たりで向かっていこうという気持ちでやりました」と振り返った。

劇中歌「祝祭のうた」やエンディング主題歌「果てしなき」も歌っており、「りりしく、強く、格好良くあろうとするスカーレットの繊細で優しい本質の部分がにじみ出るように歌えればと思った」と照れ笑い。細田監督は、「音楽は映画と観客を結びつけてくれる必要不可欠なもの。エンディングはいい余韻を響かせてほれぼれする。お見事」と最大級の賛辞を送った。

※本ページはプロモーションが含まれています。記事で紹介した商品を購入すると売上の一部が THE HOLLYWOOD REPORTER JAPANに還元されることがあります。

映画『サマーウォーズ』(2009年)
聖役の岡田も細田ファンの一人で、「家族の愛をいろいろな形で見せてくれるのが好き。厳しい世界に立ち向かっていくスカーレットは、きっと皆さんの心の中にも重なる部分があると思う」と笑顔でアピール。妻で俳優の高畑充希が第一子を妊娠中で、「家族が増えるので、来年は親目線で違った見方ができるのかな」と話した。
映画『果てしなきスカーレット』は、11月21日に全国で公開される。


スタジオ地図15周年『果てしなきスカーレット』で挑む世界
2025年11月21日発売予定
取材/記事:The Hollywood Reporter Japan 特派員 鈴木元
【関連記事】
- 細田守監督『果てしなきスカーレット』ヴェネチア国際映画祭に特別招待決定
- 細田守監督4年ぶり新作『果てしなきスカーレット』来年冬公開、米ソニーが全世界配給
- 日本アニメ産業、2024年に3.8兆円突破 海外市場が国内を大幅に上回る
- 今観るべきおすすめのアニメ映画25選:『インサイド・ヘッド2』ほか話題の新作から、あのカルト的名作も
- 『トイ・ストーリー5』、初映像&ポスターが全世界解禁!ウッディとバズが“新たな脅威”に直面する
