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『ウィキッド 永遠の約束』幻想の結婚式シーン誕生秘話が明かされる[※ネタバレあり]ジョン・M・チュウ監督が語る“黄色い蝶”の魔法とは

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映画『ウィキッド 永遠の約束』場面写真 写真:Universal Pictures
映画『ウィキッド 永遠の約束』場面写真 写真:Universal Pictures
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『ウィキッド 永遠の約束』の主要なネタバレを含みます。

映画『ウィキッド 永遠の約束』で特に目を引くシーンのひとつが、グリンダとフィエロの豪華な結婚式だろう。花が敷き詰められた広い会場には、オズを象徴する円形の樹木がそびえ立つ。そして、黄色い蝶が舞う幻想的なランウェイがゆっくりと伸びていく。その華やかさは、普通の映画ならクライマックスになるほどのスケールだ。

映画『クレイジー・リッチ』(2018)で史上最も豪華と言われる結婚式シーンを手がけたジョン・M・チュ監督。実は高校時代から結婚式の映像を撮影してきたという経歴を持つ。このシーンは、チュウ監督にとってはまさに本領発揮の場だった。

黄色い蝶は黄色いレンガの道へのオマージュ

このシーンの着想は、象徴的な黄色い蝶から始まったとチュウ監督は明かす。これは、前作から続く黄色いレンガの道へのオマージュとして構想されたものだ。

「黄色いレンガの道を、黄色い蝶で表現したいんだ。グリンダが歩き、その歩みに合わせて蝶が舞い上がる。これほど美しいものはないだろう。確かに『クレイジー・リッチ!』の雰囲気を少し感じさせるかもしれないが、現実の世界を超えてね。だってオズなら、何でも可能なのだから」とチュウ監督はこのシーンに込めた創造的な思いを語った。

威圧感から喜びへ、セットデザインに込められた意図

この結婚式シーンの舞台は、前作『ウィキッド ふたりの魔女』でグリンダとエルファバが、オズの魔法使いと出会う壮麗な広間を再利用したセットだ。プロダクションデザイナーのネイサン・クロウリーとセットデコレーターのリー・サンデルズは、この威圧的な空間を一新することに挑んだ。

ネイサン・クロウリーは、森のシーンで使用された木々を取り入れ、自然の要素で空間を変貌させた。一方のリー・サンデルズは窓をバラで覆い尽くし、庭園を思わせる土手を設置するなど、細部までこだわりを見せている。

「威圧感のある空間ではなく、純粋に喜びに満ちた空間にしたかった」とクロウリーは語る。

映画『ウィキッド 永遠の約束』 写真:Giles Keyte/Universal Pictures
映画『ウィキッド 永遠の約束』 写真:Giles Keyte/Universal Pictures

監督が突き詰めた「クレイジーさ」の追求

デザインの過程で、チュウ監督はチームにさらなる挑戦を求め続けた。ある時点では、オーケストラ全体を空中に浮かべるという壮大なアイデアまで提案していたという。

しかし、予算や時間の制約、そして結婚式のシーンが別のシーンと交互に挿入されるという構成上の理由から、その壮大な構想は断念せざるを得なかった。

「結婚式のデザインチームを6回も呼び出しては、毎回『ここはオズだ。もっとクレイジーに、もっと奇妙に、もっと奇抜に考えろ。普通の結婚式じゃない』と言ってデザインを却下した。彼らは毎回それに応えてくれたが、私は決して満足しなかった。結局、最もシンプルなバージョンに戻ったと思う」

それでも、監督が妥協することなく追求した「オズらしいクレイジーさ」が、このシーンの豪華さを生み出したと言える。

25メートルのベールとグリンダの脆弱性

衣装デザイナーのポール・タズウェルは、広大なホールのスケールに合わせるため、グリンダを演じるアリアナ・グランデに25メートルにも及ぶ長いベールを用意した。これは、映画『サウンド・オブ・ミュージック』(1965)のマリアを彷彿とさせるものだという。

ベールとスカートには、無数の蝶が散りばめられ、一つ一つが切り抜かれ輝いている。さらにクリスタル製の蝶のティアラも用意され、まさにグリンダのような人物が理想とする完璧な結婚式を体現している。

「こうした演出はすべて、グリンダが思い描く完璧な結婚式そのもの。マダム・モリブル(演:ミシェル・ヨー)や魔法使いが、彼女を善い人物の象徴として見せるために、この理想的な光景を作り上げている」とタズウェルは語った。

それでもタズウェルは、グリンダのドレスに思い切ったデザインを選んだ。上半身を大きく露出させた、左右非対称のハート型ボディスを採用したのだ。これは、華やかな場面の中でグリンダの心の弱さや繊細さを見せるための工夫であり、そのイメージは次のシーンにもつながっていく。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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