「これが最終決戦」──『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』プレミアでジェイク役が語った覚悟
キャメロン監督、「ヒットしなければ身を引く」と発言
ジェームズ・キャメロン監督が、「もし新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』が興行的な大成功にならなければ、アバター・フランチャイズから身を引く覚悟がある」と発言し、先日大きな波紋を呼んだ。この発言について、キャストとスタッフが現地時間12月1日(月)に行われたロサンゼルス・プレミアで反応を示した。

巨大フランチャイズのジレンマ
ジェームズ・キャメロンはシリーズ第4作、第5作まで構想しているものの、ポッドキャスト番組『The Town with Matthew Belloni』にて“シークエル疲れ(sequelitis)※”や、20年前に『アバター』をを制作した頃に比べ、劇場に足を運ぶ観客が減っている現状について語った。それにもかかわらず、2009年の第1作と2022年の『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は史上最大級の興行収入を記録している。
※シークエル疲れ(sequelitis)とは、映画やドラマ、ゲームなどの続編が次々と作られすぎることで、観客・ファンが飽きてしまう現象を指す言葉。

キャメロン監督によれば、各作品には「莫大な費用がかかっているため、利益を出すにはそれ以上を稼ぐ必要がある」という。今回の新作についても「お金を生むことは間違いない」としつつも、「問題は、次を作れるほど十分に稼げるのかどうかだ」と語った。そして、もしその水準に届かなければ“絶対に”シリーズを離れる覚悟があると明言し、「もしこれで終わりなら、それはそれでクールだ」と締めくくった。
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サム・ワーシントンが語る「最終決戦」への覚悟
フランチャイズの主軸をゾーイ・サルダナ(ネイティリ役)とともに担うサム・ワーシントン(ジェイク・サリー役)は、『アバター』の今後について米『ハリウッド・リポーター』に「ジム(ジェームズ・キャメロン監督)の言う通りだと思う。映画は観客とつながることを願って作るもので、公開の瞬間は神経をすり減らす。結果はこれからだ」と語った。
そして自身が演じるジェイク・サリーが『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のラストで「ここが俺たちの踏ん張りどころだ」と言っていたことに触れ、「だから、これから何が起こるかは察しがつくはずだ。自分にとって、これはずっと“最終決戦”であり、最後の大勝負だと思ってきた」と続けた。
さらにワーシントンは、「ジムにはこのサーガをどこへ進めていくかという構想があることは知っているが、同時に、今回の2作を一つの大きな物語として描き切ったとも感じている。もともと彼が脚本を書いた時点では1本の作品だったわけで、今作に全力を注ぎ込み、その結果を見て次を考えるというのが、彼の意図だったのだと思う」と締めくくった。
スティーヴン・ラング「このサーガはまだ終わらない」
物語の宿敵マイルズ・クオリッチ役のスティーヴン・ラングは「これは終わりではない」と強調し、彼は続けて、「このサーガには、まだ語るべきことが山ほどある。ジェームズ・キャメロンがこの物語と、作品に登場する家族たちにどれほど深く思い入れを持っているかも知っている。しばらく間が空くことはあるかもしれないが、そんなことは今までも何度もあったことだ」と語り、最後にはアーノルド・シュワルツェネッガー風のアクセントで「偉大なるアメリカ人の言葉を借りれば――“また戻ってくる(I’ll Be Back)”」と述べ、笑いを誘った。

プレミアで見せたキャメロンの“本音”
一方のキャメロンは、プレミアの場で『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』の反応を楽しみながら、「4作目や5作目なんて、いまは考えていないよ。冗談だろ?私はいま“無職”なんだ」と冗談を言い、「1年後にまた聞いてくれ。その時に話そう」と意味深に語った。
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すでに動き出す第4作・第5作と若手キャストの期待
とはいえ、第4作・第5作の脚本は既に完成しており、『ウェイ・オブ・ウォーター』や『ファイヤー・アンド・アッシュ』の制作と並行して第4作の一部撮影も進められている。サム・ワーシントンの息子スパイダー役を演じるジャック・チャンピオンは、「前日譚にあたるシーンを大量に撮影した。あれは本当にクレイジーな内容だから、ぜひ観客にも見てもらいたい」と語りつつ、指をクロスさせて「どうか続編が作られますように」と願いを込めた。

『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』は2025年12月19日(金)より劇場公開される。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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