サブリナ・カーペンター激怒 「邪悪で吐き気がする」――トランプ政権の楽曲利用にアーティストが続々反発
サブリナ・カーペンターは、トランプ政権による自身の楽曲使用に強く反発したアーティストの一人である。発端は、ホワイトハウスの公式Xアカウントが、カーペンターの楽曲「Juno」を使って、全米で進行中のICE(移民税関捜査局)による移民の拘束・強制送還を宣伝する動画を投稿したことにある。
カーペンターは現地時間12月2日(火)、その行為を真っ向から批判し、「この動画は邪悪で吐き気がする。私や私の音楽を、あなたたちの非人道的な目的のために利用するな」と強い言葉で声明を発した。
問題の動画は、ヒット曲「Juno」でカーペンターが用いる「have you ever tried this one(こんなの試したことある?)」というフレーズを引用し、その構文を借りながら、ICE職員が移民を追跡し、逮捕し、手錠をかける場面を次々と映し出す内容になっていたのである。
カーペンターの声明について、またホワイトハウス側が楽曲使用の許可を得ていたかどうかを尋ねられた際、ホワイトハウス報道官アビゲイル・ジャクソンは、彼女の楽曲や歌詞をもじった言葉遊びで返答した。
「サブリナ・カーペンターへの“Short n’ Sweet”なメッセージだ。われわれは、危険な犯罪歴を持つ殺人犯、レイピスト、小児性愛者の不法移民を国外に送還することを謝罪するつもりはない」。さらにジャクソンは挑発的に付け加える。「こんな凶悪犯たちを擁護する者がいるとすれば、愚か……いや、ただのノロマなのか?」

カーペンターは、トランプ政権とその楽曲利用に異議を唱えた唯一のアーティストではない。先月には、オリヴィア・ロドリゴが、自主的な国外退去を促すために自身の楽曲「all-american bitch」を使用したホワイトハウスを痛烈に批判している。セミソニックもまた、代表曲「Closing Time」を使った動画に対して「作品の意図をまったく理解していない」と非難の声明を出した。

さらに2024年には、ジャック・ホワイトとザ・ホワイト・ストライプスが「Seven Nation Army」の無断使用をめぐってトランプ陣営を提訴するという事態にまで発展した(同年中に訴訟は取り下げられている)。ホワイトはその後もトランプ批判を続け、今年の初めには「下劣なファシスト」と痛烈に形容し、ホワイトハウスとの舌戦に発展するほどの強硬姿勢を見せているのである。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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