【全米興収ランキング】『アバター』が首位独走&ティモシー・シャラメ新作が快挙!クリスマス市場はコロナ以降最高の盛り上がり
『アバター』新作が首位キープ、クリスマス興行を席巻!
今週末の全米興行収入ランキングが発表された。ジェームズ・キャメロン監督の『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』はクリスマスシーズンの映画ランキングを制し、連休の4日間で8,800万ドル(約137.5億円)の興行収入を記録した。
同作は前作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(2022年)の同時期と比べると後れを取っているものの、依然として驚異的なペースで成績を伸ばしている。現地時間12月28日(日)までの全世界興収は7億6,040万ドル(約1,188.1億円)に達した。来週末には全世界累計興収10億ドル(約1,562.4億円)に達する見込みだ。
2025年に全世界興収10億ドルを超えた作品は、同作と実写版『リロ&スティッチ』、『ズートピア2』の3作で、これらは全てディズニーが手がけている。
『ズートピア2』は公開初週から5週が経過した現在も好成績をキープし、2位にランクインした。12月28日(日)現在、中国だけで歴代最高記録に迫る5億6,100万ドル(約876.5億円)を記録し、全世界累計興収は14億2,000万ドル(約2,218.8億円)を突破した。
ティモシー・シャラメ主演作『マーティ・シュプリーム』が快挙
ジョシュ・サフディ監督、ティモシー・シャラメ主演でA24が送る話題作『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』は、4日間でオープニング成績2,710万ドル(約42.3億円)を記録し、3位に入った。これはインディーズ系スタジオ史上最高のオープニング成績となった。現地時間12月26日(金)から28日(日)の3日間で1,750万ドル(約27.3億円)の興収を記録した。
同作は連休前から話題をさらい、ニューヨークとロサンゼルスの6館で1館あたり平均14万5,900ドル(約2,280万円)という記録破りの人気を集めた。これはA24史上最高額で、『ラ・ラ・ランド』(2016年)以来の記録となる。
同作は1950年代に活躍した卓球選手、マーティ・リーズマンをモデルとした物語だ。製作費は6,000万~7,000万ドル(約94億~109億円)と潤沢で、インディーズ系映画の製作費として最高額と言われている。共演者にはグウィネス・パルトロウ、オデッサ・アザイオン、タイラー・オコンマといった顔ぶれが並ぶ。

シャラメは、A24のマーケティングチームと協力して同作のプロモーションに企画段階から参加しており、それが功を奏した形となる。シャラメによるアイデアの一つは、映画タイトルをプリントしたオレンジ色の飛行船を飛ばすというものだった。また、サフディ監督とキャストらがエンパイア・ステート・ビルに登場し、ビルをオレンジ色に点灯させるというアイデアも飛び出した。日本では2026年3月13日(金)に公開される。
多彩な新作がランキングを賑わす
4位にランクインしたのは、ソニーの『アナコンダ』リブート版だ。同作は現地時間12月25日(木)に公開され、同日公開の『ソング・サング・ブルー(原題:Song Sung Blue)』の成績を上回った。『アナコンダ』は公開後4日間で米国内2,360万ドル(約36.9億円)、海外興行収入1,470万ドル(約23億円)というオープニング興行収入を記録した。しかし、多くの批評家からは厳しい評価を受けている。
ポール・フェイグ監督による女性向けスリラー『ハウスメイド(原題:The Housemaid)』は、予想を上回る2,310万ドル(約36億円)を稼ぎ出し、5位にランクインした。週末の3日間に限定した興行収入は推定1,490万ドル(約23.3億円)であり、『アナコンダ』を上回っている。

エンジェル・スタジオの宗教映画『ダビデ(原題:David)』は連休の4日間で1,670万ドル(約26億円)の興行収入を記録し、6位に入った。『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』と同日の12月19日(金)に公開された本作は、累計興行収入4,920万ドル(約76.9億円)に上り、好調を見せている。
7位には、パラマウントのアニメーション映画『劇場版スポンジ・ボブ 呪われた海賊と大冒険だワワワワワ!』がランクイン。同作も12月19日(金)に公開され、連休の4日間で推定1,410万ドル(約22億円)、国内累計3,780万ドル(約59億円)の興行収入となった。
ヒュー・ジャックマンとケイト・ハドソン主演の『ソング・サング・ブルー』は連休4日間で1,150万ドル(約18億円)の興行収入を記録した。同作はニール・ダイアモンドのトリビュート・バンドを結成した夫婦を描く、実話を基にした音楽ドラマ。映画タイトルは、ダイアモンドが1972年にリリースした同名楽曲から取られた。映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では、全米で上映中の映画の中で最高の98%という高評価を獲得している。

ユニバーサルの大作『ウィキッド 永遠の約束』はクリスマスシーズンもトップ10以内をキープし、全米累計興行収入は推定3億3,160万ドル(約518.2億円)、全世界累計興収は5億ドル(約781.3億円)を突破した。ただし中国での成績は振るわず、オープニング興収は100万ドル未満にとどまった。日本では2026年3月6日(金)に公開される。
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コロナ後最高を記録したクリスマス映画市場
今年のクリスマス当日は木曜日にあたり、連休を取りやすかったことは映画館にとって理想的だった。年明けまでの1週間は多くの人が連休に入ることから、映画の興行収入が最も伸びる時期の一つだ。
コロナ禍と映画業界のストライキの影響から、近年は映画の作品数が不足する傾向にあった。しかし、クリスマスシーズンには多彩な作品が揃い、コロナ禍以来最高の祝日興行収入を記録した。今年のクリスマスは、映画の作品数と多彩さが収益をいかに左右するか、改めて浮き彫りとなった。
※為替レートは2025年12月29日時点の数値で換算しています。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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