スパイダーマン役を逃した15人の候補俳優──トム・クルーズやレオナルド・ディカプリオも
スパイダーマン役は、ハリウッドでも屈指の競争率を誇るキャスティングとして知られている。実際、歴代スパイダーマン候補には、トム・クルーズやレオナルド・ディカプリオをはじめとする名だたる俳優たちの名前が並んでいた。
実写版最新作『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は、2025年12月にクランクアップを迎えた。トム・ホランドは4作目となる単独主演作でスパイダーマン(ピーター・パーカー)役に復帰し、これはマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)においても、極めて異例のケースとなる。
ホランドは、トビー・マグワイア、アンドリュー・ガーフィールドに続く3代目スパイダーマンとしてスクリーンに登場し、3人は『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021年)で夢の共演も果たした。

だが、現在スパイダーマンを演じるトム・ホランドも、当初は“多数の候補の一人”に過ぎなかった。ダンスや身体能力を活かしたオーディションが評価され、最終的に役を射止めたことはよく知られている。
数多くの俳優がスパイダーマン役のオーディションを受け、あるいは検討されながらも、結果的にスパイダーマンスーツを着ることは叶わなかった。
ここでは、これまでスパイダーマン役の候補に挙がりながら実現しなかった15人のスター俳優を振り返る。

▼ まずは知ってほしい、実写映画『スパイダーマン』シリーズの3系統
- サム・ライミ版(2002〜2007/トビー・マグワイア主演)
- マーク・ウェブ版(2012〜2014/アンドリュー・ガーフィールド主演)
- MCU版(2017〜2021/トム・ホランド主演)
実写映画版『スパイダーマン』は、以上の3系統で展開されている。
それぞれは基本的に独立した世界観だが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021年)によって初めて1つにつながった。

▼ スパイダーマン役候補にあがった俳優
1. トム・クルーズ

意外にも、トム・クルーズは比較的最近になっても、スパイダーマン候補として名前が挙がっていた。
アニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018年)に関するインタビューによると、主人公マイルス・モラレスの“師匠的存在”として登場する案が検討されていたという。
脚本家ロドニー・ロスマンは、「マイルスがコミックではなく映画を通してスパイダーマンを学ぶ構想があり、そこではジェームズ・キャメロン監督×トム・クルーズ主演の“映画内映画”という案が存在していた」と明かしている。
なお、トム・クルーズがスパイダーマン役に浮上したのはこれが2度目で、1980年代にも企画されたが、白紙となったという。
2. レオナルド・ディカプリオ

トビー・マグワイアがスパイダーマンを演じる以前、ジェームズ・キャメロン監督は独自の『スパイダーマン』映画を企画していた。彼が「実現しなかった最高の映画」と語るこのプロジェクトで、主役候補に挙がっていたのがレオナルド・ディカプリオだ。
ディカプリオは1990年代にキャメロンと何度か話し合いを持ったことを認めているが、結果的に実現することはなかった。本人は後年、「この役を逃したことでキャリアが変わったとは思わない」と語っている。
3. ジョー・マンガニエロ

サム・ライミ監督版『スパイダーマン』(2002年)で主役のオーディションを受けたジョー・マンガニエロは、ピーター・パーカー役こそ逃したものの、フラッシュ・トンプソン役として出演を果たした。
身長196cmという体格から、「自分がピーター役になるとは思っていなかった」と語り、当初からフラッシュ役を想定して準備していたことを明かしている。
そんなジョー・マンガニエロは、Netflixシリーズ実写ドラマ版『ONE PIECE』シーズン2にてMr.0役を演じることが発表されている。
4. ジェームズ・フランコ

同じくサム・ライミ監督版『スパイダーマン』(2002年)でハリー・オズボーン役を演じたジェームズ・フランコは当初、ピーター・パーカー役でオーディションを受けていた。
「落ちたと知ったときは落胆した」としつつも、サム・ライミ監督との相性が良く、ハリー役のオファーにつながったという。
5. ジェイク・ギレンホール

『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年)でクエンティン・ベック/ミステリオ役を演じたジェイク・ギレンホールは、実はトビー・マグワイアが負傷した際、代役候補として検討されていた。
「話し合いは確かにあった」と本人も認めているが、最終的にはトビー・マグワイアが続投することになった。
6. ヒース・レジャー

初の映画化の段階で、故ヒース・レジャーもピーター・パーカー役候補として、長時間にわたり検討されたと報じられている。
本人がこの件について語ることはなかったが、のちにDC映画『ダークナイト』(2008年)で伝説的なジョーカーを演じることになる。
7. ジェイミー・ベル

『アメイジング・スパイダーマン』(2012年)で最終候補まで残った一人。スクリーンテストまで進んだが、役はアンドリュー・ガーフィールドの手に渡った。
ベル自身も「素晴らしいキャスティングだった」と認めており、後に『ファンタスティック・フォー』(2015年)でマーベル原作映画に出演している。
8. アーロン・テイラー=ジョンソン

2010年の映画『キック・アス』でヒーロー役を演じていたアーロン・テイラー=ジョンソンも、『アメイジング・スパイダーマン』の候補リストに名を連ねたが実現することはなかった。
MCUでは『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014年)でクイックシルバー役として出演し、その後、ソニー製作のスピンオフ映画『クレイヴン・ザ・ハンター』(2024年)で主演を演じることになる。
9. ジョー・ジョナス

サム・ライミ監督によるトビー・マグワイア主演『スパイダーマン』3部作の後、新たなスパイダーマン役の候補としてジョー・ジョナスもオーディションを受けていた。本人は当時を「本当に興奮した」と振り返りつつ、最終的に役を射止めた俳優については「彼で正解だった」と語っている。
10. ジョシュ・ハッチャーソン

アンドリュー・ガーフィールドが主演に決まる前、映画『ハンガー・ゲーム』シリーズのジョシュ・ハッチャーソンも『アメイジング・スパイダーマン』(2012年)の候補に挙がっていたそう。本人は「同世代の多くの俳優と並んで候補に入ったこと自体が光栄だった」と語ったが、自身が候補入りしていると知ったのはゴシップサイトを通じてだったという。
11. ローガン・ラーマン

映画『パーシー・ジャクソン』シリーズの主演で知られるローガン・ラーマンは、初の実写映画化以前から、スパイダーマン役候補として名前が挙がっていた。
最終的には別の俳優が選ばれたものの、当時のファンキャスティングでは非常に人気が高かった。
12. ディラン・オブライエン

映画『メイズ・ランナー』シリーズで主演を務めたディラン・オブライエンは、スパイダーマン役の有力候補と噂されたが、本人は「実際にはオーディションすら受けていない」と否定。ただし役への興味は強く、「ピーター・パーカーを演じるのは同世代俳優の夢」と語り、噂話を楽しんで受け止めていた。
13. ジョセフ・クイン

ジョセフ・クインは『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(2025年)でMCU入りする以前に、スパイダーマン役のオーディションを受けたと明かしている。2022年には「まだ返事待ち」と冗談を飛ばし、2025年には自身の演じたジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチとトム・ホランド版スパイダーマンの共演に期待を寄せた。
14. エイサ・バターフィールド

エイサ・バターフィールドは、MCU版『スパイダーマン』でトム・ホランドと主役を争っていた一人。役は逃したものの、その結果としてNetflixの人気ドラマシリーズ『セックス・エデュケーション』に出演できたと振り返り、「最終的にはすべてうまくいった」と前向きに語っている。トム・ホランド演じるピーター・パーカーについても高く評価し、わだかまりは一切ないと明かした。
15. ティモシー・シャラメ

ティモシー・シャラメもかつてピーター・パーカー役の候補で、主なライバルは同世代のトム・ホランドだった。オーディションでは、緊張のあまり汗だくになったと振り返っている。後にトム・ホランドとゼンデイヤは、将来ティモシー・シャラメが別の役でマーベル作品に参加する可能性についても言及していた。
スパイダーマンというキャラクターは、時代ごとに異なる解釈と俳優像を求められてきた。
今回紹介した15人の俳優たちは、その象徴的な役を演じることはなかったものの、それぞれが映画史に名を刻むキャリアを築いている。
もし別の選択がなされていたら、スパイダーマンの歴史は大きく変わっていたかもしれない。
だが、そうした「幻のキャスティング」こそが、シリーズの奥深さと長寿の理由でもあるのだろう。
【関連記事】
- 『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』撮影終了!監督がキャストと家族に感謝「大きな達成感を与えてくれた」
- エマ・ストーンが語る『アメイジング・スパイダーマン』撮影秘話と過酷なプロモーションの裏側「最高の思い出ばかり」
- アンドリュー・ガーフィールド、スパイダーマンの再演に意欲「もう一度演じたい」
- 【ディズニープラス】2026年1月おすすめ配信作品 ―― ライアン・マーフィー最新ドラマ『ザ・ビューティー 美の代償』&マーベル異色作『ワンダーマン』ほか
- 『ファンタスティック・フォー』歴代映画まとめ|2025年MCU新作と原作コミック&グッズ完全ガイド
