ホーム » NEWS » 『ライオン・キング』共同監督のロジャー・アラーズ氏が76歳で逝去

『ライオン・キング』共同監督のロジャー・アラーズ氏が76歳で逝去、ディズニー黄金期を築いた名匠が残した功績の数々

/
『ライオン・キング』共同監督のロジャー・アラーズ氏が76歳で逝去、ディズニー黄金期を築いた名匠が残した功績の数々
ロジャー・アラーズ 写真:Getty Images
スポンサーリンク

アカデミー賞およびトニー賞にノミネートされたアニメーション映画監督、ロジャー・アラーズ氏が1月17日(現地時間)に逝去したことがわかった。アラーズ氏は、名作『ライオン・キング』(1994)の共同監督として広く知られ、享年76歳だった。

ディズニー・アニメーションの広報担当者が米『ハリウッド・リポーター』に明かしたところによると、アラーズ氏はカリフォルニア州サンタモニカの自宅で、闘病の末、逝去したという。

『ライオン・キング』で果たした長編監督デビューと歴史的成功

1949年6月29日、ニューヨーク州ライで生まれたアラーズ氏。幼い頃からアニメーションに心を奪われ、その魅力に導かれるように表現の道を貫いてきた。その情熱はやがて将来への道筋となり、アニメーションの世界へ本格的に足を踏み入れることとなる。

アラーズ氏の名前を世界に知らしめたのが、ディズニー・アニメーション・スタジオ制作の長編アニメーション映画『ライオン・キング』(1994)である。ロブ・ミンコフ氏と共同で監督を務め、本作で監督デビューを果たした。

作品は公開と同時に世界中で熱狂的に迎えられ、世界興行収入は約9億7900万ドル(約1,540億円)を記録。1994年の世界興行収入ランキングで堂々の首位に輝き、ディズニー映画作品の歴史に残る大ヒット作となった。

しかし、アラーズ氏のキャリアは映画『ライオン・キング』(1994)から始まったわけではない。同作以前より『アラジン』(1992)『美女と野獣』(1991)『リトル・マーメイド』(1989)『オリバー/ニューヨーク子猫ものがたり』(1988)など、数多くのディズニー長編アニメーションに参加し、作品づくりの最前線で経験を重ねてきていた。

さらに、続編となる『リトル・マーメイドII ~RETURN TO THE SEA』(2000)にも携わるなど、その貢献は長年にわたっている。

また、アメリカの人気SF映画『トロン』(1982)では、当時としては画期的だったCGIを大規模に導入した初の主要長編映画の開発にも関わった。アニメーションとテクノロジーの両面に精通したクリエイターとして、革新的な映像表現を支えた存在と言えるだろう。

ボブ・アイガー氏が語る、その功績と遺産

ディズニーのCEOであるボブ・アイガー氏は声明を通じて、アラーズ氏の功績を次のように称えている。

「ロジャー・アラーズ氏は、まさに創造的な先見の明を持った人物でした。彼のディズニーに残した数多くの貢献は、今後何世代にもわたって受け継がれていくでしょう。彼は、物語が持つ力を誰よりもよく理解していました。心に残るキャラクターや感情、そして音楽がひとつになることで、時代を越えて愛される作品が生まれる――そのことを、彼は作品を通して示してきたと思います。

その映画の数々はアニメーションの歴史を形づくり、今もなお世界中の人々を魅了しています。ディズニーに捧げてくれた数々の功績に心から感謝します。そして、ご家族、ご友人、ならびに共に仕事をしてきたすべての方々に、深くお悔やみを申し上げます」

その後の監督作とアカデミー賞ノミネート

アラーズ氏は、ブロードウェイ・ミュージカル版『ライオン・キング』の脚本を手がけたことでも知られている。同作は、1998年には同作でトニー賞ミュージカル部門(脚本賞)にノミネートされ、映画の枠を越えて舞台芸術の世界でも高い評価を受けた。

その後も活動の幅を広げ、2006年にはソニー・ピクチャーズ・アニメーションの長編『オープン・シーズン』(2006)で共同監督を務めた。また、2015年には、カリール・ジブラーンの名著『預言者』を原作としたアニメーション映画でも脚本と監督を務め、独自の世界観を描き出している。

さらに、2006年発表の短編アニメーション映画『マッチ売りの少女』(2006)では、アカデミー短編アニメーション賞にノミネート。繊細な映像と深い物語性が評価され、同作もアラーズ氏の表現者としての幅広さを印象づける一本となった。

アラーズ氏が関わった作品には、ほかにも『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』(1978)、『バグズ・バニー/ロードランナー・ムービー(原題:The Bugs Bunny/Road Runner Movie)』(1979)、『ネバーランドへ帰ろう』(2002)、『テッド』(2012)、『Back to the Jurassic(原題)』(2015)、『テッド2』(2015)などがある。

『ライオン・キング』のプロデューサーのドン・ハーン氏の追悼コメント

『ライオン・キング』のプロデューサーを務めたドン・ハーン氏は、追悼文の中でアラーズ氏を次のように偲んでいる。

「人生には、ときに世界の見え方を豊かにしてくれる人物が現れます。ロジャーは、私にとって、そして彼と共に働いた多くの人々にとってもそんな存在でした。尽きることのない好奇心と遊び心、そして懐の深さを持ち、常に人生の素晴らしさを感じさせる物語を創ろうとしていた人です。彼の作品は、一人ひとりの心の中で今も生き続けています」

ディズニー・アニメーションの黄金期を象徴するクリエイターとして、ロジャー・アラーズ氏が残した功績は、これからも数々の作品とともに語り継がれていくだろう。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
※2026年1月19日時点の為替レートで換算

【関連記事】

スポンサーリンク

類似投稿