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パラマウントがワーナーを約17兆円で正式に買収! 歴史的メガ合併はNetflix撤退直後に決着、巨額すぎる資金の出所とは

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パラマウントがワーナー買収を正式発表、Netflix撤退直後
パラマウントのデヴィッド・エリソンとワーナーのデビッド・ザスラフ 写真: Frazer Harrison/Getty Images; Rodin
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 注目されていたパラマウントによるワーナーの大型買収がついに正式発表された。

今回の買収劇は、当初はNetflixも参戦していたが、同社は2月26日、872億ドル(約13兆800億円)規模の提示額での取引から撤退。「もはや財務的に魅力的ではない価格になった」と説明している。

これを受け、パラマウント・グローバルは2月27日、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーを1110億ドル(約16兆6,500億円)で買収することで正式合意したと発表した。

パラマウント・スカイダンスの会長兼最高経営責任者デヴィッド・エリソン氏は声明で、「ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの買収は、2つの象徴的企業のレガシーを尊重しながら、次世代のメディア・エンターテインメント企業を築くという明確な目的に基づいて最初から進めてきた」と強調。「世界最高峰のスタジオ群、相互補完的なストリーミング基盤、そして卓越した人材を結集することで、視聴者、パートナー、株主にさらなる価値を創出できる」と期待を示した。

一方、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのCEOデヴィッド・ザスラフ氏も、「株主および業界にとって価値を最大化する取引を実現できた」と評価し、「歴史的な取引の完了に向け、パラマウントと協力していく」と述べた。

17兆円もの資金はどこから?

今回の取引では、パラマウントがWBD(ワーナー)株を1株あたり31ドル(約4,650円)で取得する。さらに2026年9月30日以降、四半期ごとに1株あたり0.25ドル(約38円)を株主に支払う「ティッキング・フィー」が設定され、規制当局の審査が長引くほど買収総額が増える仕組みとなっている。

また、規制上の理由で取引が成立しなかった場合には70億ドル(約1兆500億円)の違約金が発生する条項も盛り込まれた。

資金面では、パラマウントのエリソン家と米投資ファンドのレッドバード・キャピタル・パートナーズによる470億ドル(約7兆500億円)の出資、さらにバンク・オブ・アメリカ、シティグループ、アポロなどからの540億ドル(約8兆1,000億円)の負債調達により支えられる。パラマウントは、最終的なクロージング時には他の戦略的・財務的パートナーが加わる可能性もあるとしている。

審査の壁と数十億ドルの違約金

取引完了は今年第3四半期を見込んでおり、規制当局の承認に対する自信をうかがわせるスケジュールだ。ただし、カリフォルニア州司法長官ロブ・ボンタ氏はすでに調査を開始しており、「厳格な審査を行う」と明言している。

なお、パラマウントは、ワーナーがNetflixとの既存契約を解消するために支払う必要があった28億ドル(約4,200億円)の違約金も肩代わりした。一方、今後より有利な買収提案が出た場合にワーナーが契約を破棄すれば、30億ドル(約4,500億円)をパラマウントに支払う義務が生じる。

ハリウッド、歴史的な再編へ – レイオフへの懸念も

今回の発表にあたり、パラマウントは業界の懸念を和らげるための方針も示した。パラマウントとワーナーの両スタジオは独立した形で維持し、それぞれ年間15本の映画を製作。劇場公開から45日間はプレミアムVODに移行しない「ウィンドウ」と呼ばれる期間を確保し、ヒット作についてはさらに「ウィンドウ」が長期化するという。

さらに、自社コンテンツを第三者に販売し続けること、他スタジオ作品の購入も継続する方針を表明した。

統合による「シナジー効果」(複数の企業や事業が統合・協力することで、単独では得られない追加の利益や価値が生まれること)は60億ドル(約9,000億円)規模を見込むという。具体的には、基幹システムの統合やストリーミング基盤の一本化、不動産の最適化、調達コスト削減など、全社的な効率化を進める。

一方で、取引完了後には大規模な人員削減が行われるとの見方も強く、ロサンゼルスのスタジオ施設売却など資産整理の可能性も取り沙汰されている。

なお、撤退したNetflixの共同CEOテッド・サランドス氏は「ワーナーの象徴的ブランドを強力に育てる自信はあったが、適正価格であれば“良い取引”であったものの、どんな価格でも手に入れたいという程のものではなかった」とコメントしている。

※為替レートは2026年3月1日時点の数値で換算しています。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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