2026年アカデミー賞予想|『ワン・バトル・アフター・アナザー』VS『罪人たち』 オスカー主要部門を統計モデルで分析
映画界最大の祭典であるアカデミー賞では、毎年のように有力作同士の激しい競り合いが生まれる。今年は特に、『ワン・バトル・アフター・アナザー』と『罪人たち』の2作品が11部門で直接対決する可能性があり、オスカー史上でも異例の年となりそうだ。過去の受賞傾向や各賞レースの結果をもとにした統計モデルから、2026年の主要部門の勝者を予測する。
2026年アカデミー賞作品賞:最有力は『ワン・バトル・アフター・アナザー』
最優秀作品賞では『罪人たち』が計16ノミネートという記録的な数字を獲得している。しかし、統計モデルは別の結果を示している。
過去のデータを見ると、その年で最多ノミネートを獲得した作品が必ずしも作品賞を受賞するわけではない。最多ノミネート作品のうち、実に44%が作品賞を逃しているという結果もある。
一方、『ワン・バトル・アフター・アナザー』は作品賞前哨戦の多くで勝利しており、モデルはこの勢いを高く評価。全米映画俳優組合賞(SAG賞)のアンサンブル賞では『罪人たち』に敗れたものの、それだけで首位予測が覆るほどではないと見られている。
監督賞:『ワン・バトル・アフター・アナザー』ポール・トーマス・アンダーソンに初オスカーの可能性
監督賞では、ポール・トーマス・アンダーソンが有力候補とみられる。
アンダーソンはこれまで14回ノミネートされながら、いまだ受賞経験がない。キャリアで6回以上ノミネートされながら無冠の人物は、ブラッドリー・クーパーとアンダーソンの2人のみという珍しい状況だ。
『ワン・バトル・アフター・アナザー』では監督賞に加え、作品賞と脚色賞にもノミネートされており、複数のチャンスを持つ。今年こそ初受賞の可能性が高いと予測されている。
主演男優賞:『ワン・バトル・アフター・アナザー』『罪人たち』がほぼ互角の大接戦
主演男優賞は、今年のレースで最も予測が難しい部門の一つだ。
統計モデルでは『罪人たち』のマイケル・B・ジョーダンがわずかにリードしているものの、ティモシー・シャラメ(『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』)との差はわずか0.9%。さらに『シークレット・エージェント』のワグネル・モウラも20%以上の勝率を持つ。まさに“コイントス”に近い大接戦となっている。
主演女優賞:『ハムネット』ジェシー・バックリーが本命
主演女優賞では『ハムネット』のジェシー・バックリーが圧倒的に優勢とみられる。
バックリーは今シーズン、ゴールデングローブ賞、クリティクス・チョイス・アワード、英国アカデミー賞(BAFTA)、アクター賞(旧・SAG賞)など主要賞を次々に受賞。オスカーでもその勢いが続く可能性が高い。
確率上100%の結果は存在しないものの、今年の俳優部門の中では最も「安全な予想」とされている。
助演男優賞:『ワン・バトル・アフター・アナザー』ショーン・ペンが終盤で浮上
助演男優賞では、終盤で勢いを見せた『ワン・バトル・アフター・アナザー』のショーン・ペンが有力とされる。
『罪人たち』のデルロイ・リンドーは主要ノミネーションをいくつか逃し、『フランケンシュタイン』のジェイコブ・エロルディも決定打に欠ける状況。そんな中、ペンが英国アカデミー賞とアクター賞を受賞し、レース終盤でトップに立った。
脚本賞・脚色賞:『ワン・バトル・アフター・アナザー』『罪人たち』が同時受賞か
脚本部門では、『罪人たち』が脚本賞(オリジナル脚本賞)、『ワン・バトル・アフター・アナザー』が脚色賞にそれぞれノミネートされている。
そのため両作品が同時に受賞する可能性も高く、『罪人たち』のライアン・クーグラー監督にとってもオスカー獲得のチャンスとなりそうだ。
脚色賞では、作家トマス・ピンチョンの小説を映画化したアンダーソン作品が本命とみられている。
技術部門:『フランケンシュタイン』が優勢
美術、衣装、メイクアップの3部門では『フランケンシュタイン』が有力候補だ。
この3部門を同時に制した作品は、『アマデウス』、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』、『グランド・ブダペスト・ホテル』、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、『哀れなるものたち』の5作品のみ。
統計通りに結果が出れば、『フランケンシュタイン』がこのリストに加わる可能性がある。
アニメ映画賞:Netflix『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』が本命
長編アニメーション映画賞では、Netflix作品『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』が有力と予測される。
ポップカルチャー現象となった作品が受賞するケースは多く、近年では『ミラベルと魔法だらけの家』などがその例だ。最大の対抗馬は『ズートピア2』と見られている。
視覚効果賞:『アバター』シリーズが記録更新か
視覚効果賞では『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』が最有力だ。
『アバター』シリーズはこれまで2作連続で同部門を受賞しており、もし今回受賞すれば、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズと並び、視覚効果賞を3回受賞したシリーズとなる。
今年のオスカーは『ワン・バトル・アフター・アナザー』と『罪人たち』という2大作品が中心となる可能性が高い。ただし多くの部門で接戦が予想されており、授賞式当日は両作品が交互にトロフィーを手にする展開になるかもしれない。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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