松本幸四郎『鬼平犯科帳 血闘』公開に万感「今だからこその新しい鬼平が誕生した」

『鬼平犯科帳 血闘』初日舞台挨拶の様子
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歌舞伎俳優の松本幸四郎が主演する劇場版『鬼平犯科帳 血闘』の初日舞台挨拶が10日、東京・丸の内ピカデリーで行われた。

池波正太郎生誕100年記念としてスペシャルドラマ1本、映画1本、連続テレビシリーズ2本を製作するプロジェクト。祖父の初代松本白鸚さん、叔父の中村吉右衛門さんらから鬼平こと火付盗賊改方・長谷川平蔵役を継承した幸四郎は、「スタッフ、キャストが皆、鬼平への情熱、愛情を持って作り上げることができた」と万感の表情で語った。

撮影は松竹京都撮影所を中心に行われ、「僕も10代の頃から育ててもらった場所。そこで作っている方々の歴史は何物にも代えがたい。世界一の職人たちが作る、京都でなければできない時代劇」と自信たっぷり。さらに「時代劇は途轍もないファンタジー。我々の想像でどれだけ膨らませて深く人間ドラマを描けるかだが、今だからこその新しい鬼平が誕生したと思っている」と言葉に力を込めた。

クライマックスでは激しい殺陣を披露。「刀を振り回すだけではなく、一振り一振りに意味がある。最後は鬼になりますが、一歩も引かないで前に進むぞという思いを込めた」と振り返った。

若き日の鬼平を演じたのが、長男の市川染五郎。「京都は10年ぶりだったが、お帰りなさいと言ってもらえ、不思議な居心地の良さを感じた。全員が同じ方向を向いている中でお芝居ができて幸せでした。正統派の時代劇だが、若い人には新鮮に映ると思う」と呼びかけた。

吉右衛門さんの鬼平にも出演していた柄本明は、「時代劇は日本の文化。それも待ちに待った鬼平。うれしくてたまりません」と声を弾ませた。さらに、北村有起哉が「時代劇は世界にも通じる。控えめに啖呵を切れば、日本よ、世界よ、これが時代劇だ」と高らかに宣言した。

この日はほかに中村ゆり、中島瑠菜、山下智彦監督が登壇した。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

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