伊藤英明主演のAmazonオリジナル映画の最新作『不都合な記憶』9・27世界独占配信
Amazonオリジナル映画の最新作『不都合な記憶』が9月27日、Prime Videoで世界独占配信される。
『蜜蜂と遠来』(2019)、『ある男』(2022)などの石川慶監督と、SF脚本家のブラッド・ライトが共同でオリジナル脚本を執筆。科学技術が発展し人類の宇宙移住が進んだ2200年を舞台に、宇宙に浮かぶ高級レジデンスに暮らす夫婦のゆがんだ愛を描くサイコパスサスペンスだ。伊藤英明が夫のナオキ役で主演、妻のマユミ役で新木優子がヒロインを務める。
ナオキとマユミは一見誰もが憧れる完璧な夫婦。だが、天才科学者のナオキは自分を愛してくれていた頃の妻を求め、何度も妻をアンドロイドにして自身の理想を追求し、一方のマユミはとある理由から復讐を企てていた。
伊藤は、「台本を読んだ時からこれまでの未来を舞台にした作品とは作風が違うと感じていました「宇宙の設定はどうやって描かれるんだろう?AIやテクノロジーをどのように表現するのだろう?と、経験したことのない設定に想像を掻き立てられていました」と感想。撮影はタイで約2カ月をかけて行われ、「役に対する集中だけでなく文化の違いにどうしても反応してしまう自分自身との闘いもあり、覚悟と責任感が必要でした」と振り返った。
石川監督とは初タッグで、「映画は監督によって作られるものなんだと、強く意識した作品でもありました。監督の頭の中にある世界をどう表現すべきか悩み、楽しみ、結果としてさらに役者という仕事が好きになりました」と満足げ。「もどかしくて、つらくて、楽しくて、幸せで、感情を揺さぶられる要素がちりばめられた最高の作品です」と語った。
一方の新木は、「このプロジェクトは規模が大きいだけでなく、石川監督の見ているもの、作ろうとしているものを凄く大きく感じたので、緊張感がありました」と素直な心情を吐露。その上で、「ここまで宇宙空間とリアルな空間が一体化して、境目が違和感なく描かれた作品はなかなかないと思います。日本だけじゃなく世界の方々にも楽しんでいただける作品になっていると思います」とアピールした。
撮影は、石川監督がポーランドで映画を学んでいた頃からの盟友ピオトル・ニエミイスキが担当。カナダのチームがVFXを担当するなど国際色豊かな作品となっており、石川監督は「SF作品はある程度、古典的な未来像が固まっている一大ジャンルだと思いますが、せっかく新しい未来を描くのに先人たちを模倣するのは意味がないと思いました。人間関係が断ち切られた宇宙空間だからこそ突き詰めたシンプルな夫婦の話を描くことができ、エンタメ要素もありつつ、タイのエキゾチックな要素もあり、日本人としても感情移入できる物語になっています」と新境地に自信を深めている。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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