ジェーン・カンピオン、『バービー』が女性映画監督にとってハリウッドを変えると語る

Jane Campion
ジェーン・カンピオン 写真:Samir Hussein/WireImage
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ジェーン・カンピオンは、第77回ロカルノ国際映画祭で生涯功労賞であるPardo d’Onore Manor(パルド・ドーノール・マナー賞)を受賞。

しかし、カンピオン監督は、グレタ・ガーウィグ監督の『バービー』の成功、ハリウッドにおける男性優位の歴史、そして自身の映画との非常に困難な関係など、幅広い話題について報道陣に語る時間も取った。

カンピオン監督は、ガーウィグが「バービーの物語を…素晴らしい形で作り上げた」と称賛。「マーベルのヒーローキャラクターではなく、ユーモラスで非常にクリエイティブかつ面白いバービーの精神的な物語を描いた作品を、ついに手に入れたんです」

「彼女は初めて、歴史的な成功を収めた女性で、数10億ドルもの資産を築いた。これは本当に素晴らしいことです。これでようやく女性が資金を託されるようになったことを意味しています」

『イン・ザ・カット』や『ある貴婦人の肖像』、『ホーリー・スモーク』などの映画が公開当時に今ほど評価されなかった理由について尋ねられたカンピオン監督は、「正確な理由は本当に分かりませんが、推測はできます。当時の業界は非常に男性主導で、今でもかなり男性主導です。しかし、性別による支配のベルリンの壁が今は崩れたことに感謝し、状況が本当に良くなったと感じています」と述べた。

「最近、多くの素晴らしい女性たちが登場し、クロエ・ジャオやジュスティーヌ・トリエなど、多くの素晴らしい賞を受賞しています。ですから、私は非常に希望を持っています」

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また、『ある貴婦人の肖像』についてこう語った。「当時の人々は、ニコール・キッドマンを本当の意味での女優として見ていませんでした。オーストラリア出身の彼女がどれほどの女優であるかを私たちは知っていますが、当時の人々は彼女をトム・クルーズの恋人や妻としてしか見ておらず、彼女がアメリカの古典的なヒロインを演じるべきではないと感じていたのでしょう。しかし、私の視点から言えば、彼女は素晴らしかったです」

カンピオン監督は自身がこれまで手掛けた作品との関係についても尋ねられ、「非常に問題のある関係」と表現。「映画を完成させようとする過程での緊張感は非常に強烈で…それに向き合う自分の見方も非常に厳しい」と指摘し、「その映画を見て『ああ、これを見逃してしまった』と思うのが怖くて、とても耐えられないんです」と述べた。

監督はさらにこう締めくくった。「ええ、自分にはかなり厳しいところがあるんです。自分が母親のような存在で、映画に向かって『さあ、飛び立て。もう私の前に現れるな』って言っているような感じです。でも、その映画が自分の最高の形になるように育てている間は、愛と強烈な感情で満たされています。もしかしたら、それは誰かと激しい関係を持って、それが終わったとき、もうその人に会いたくないと感じるのと似ているのかもしれません」

※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら

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