ジュリアン・ムーア、ティルダ・スウィントン、ペドロ・アルモドバルがヴェネツィアで大胆なファッションを披露
スペインを代表する映画監督ペドロ・アルモドバルと主演女優2人が、月曜日の夜リドで行われた新作映画『ザ・ルーム・ネクスト・ドア(原題)』のワールドプレミアに出席した。
ヴェネチア映画祭は月曜日、ファッショナブルな俳優や作家たちと共に新たな週を迎えた。先頭を切って注目を集めたのは『ザ・ルーム・ネクスト・ドア(原題)』のジュリアン・ムーアとティルダ・スウィントン、そしてペドロ・アルモドバル監督だった。
スペインの映画監督ペドロ・アルモドバルは、2人の主演女優に続いて、鮮やかなピンクのスーツで登場した。ムーアはシャルトルーズのスパンコールドレスで、スウィントンはグレーのシャネルクチュールで、これまたドラマチックなモノクロームルックを披露した。
この映画は、2020年に発表されたシーグリッド・ヌーネスの小説『What Are You Going Through』の映画化である。ベストセラー作家のイングリッド(ムーア)とマーサ(スウィントン)が、何年も音信不通だった二人の友情を再燃させる。二人が過去の思い出に浸るなか、末期の子宮頸がんと闘うマーサは、尊厳死の計画を明かし、イングリッドに安楽死の薬を飲むときに隣の部屋にいてほしいと頼む。
月曜の夜のプレミアに登場したふたりは、午後に行われた映画の公式記者会見に続いて登場した。カンヌなどヨーロッパの映画祭の常連であるムーアは、くるぶし丈の赤と黒のボッテガ・ヴェネタのドレスを選び、スウィントンはデルポゾのシルクのシャツ、ジャケット、パンツというモノトーンのルックに身を包んだ。スウィントンのスペイン人デザイナーによるカスタムルックはスペインを代表する作家の映画を宣伝するのにふさわしい選択といえそうだ。
この記者会見でムーアはアルモドバル監督を賞賛し、この映画は大スクリーンで扱われることは滅多にない女性の友情というものをテーマにしていることを改めて語った。
「この映画、そしてペドロがレンズを向けた関係がなぜそんなに魅力的なのかというと、文学や映画でよく見る母と娘の物語だけでなく、女性の友情、特に年上の女性の友人の物語を観るのはとても稀なことだから。世界で他にこんな映画を撮る映画監督がいるかどうかわからないわ」と彼女は話した。「もちろん、私たちには恋愛関係や親しい関係があります。でも、それらの重要性はいくら評価してもし過ぎることはありません。本当に、本当に素晴らしいのです。そして彼がこの関係を描き、高め、愛の物語として私たちに見せようとしたという事実は、本当に並外れたものであり、私とティルダにとっても特別なことだと感じたわ」。
スウィントンは自身の終末期に対する考え方について少し語った。「私は個人的には死を恐れていないし、これまで一度も恐れたことはない。この映画で描かれているのは自己決定であり、自分の人生、生きること、そして死ぬことを自分の手で決める人なの」。
ハリウッド・レポーター紙の主任映画批評家、デヴィッド・ルーニーは批評の中で「メロドラマと芝居が抑えられ、生と死、そして友情の責任について非常に慎重なドラマが描かれているが、時に無味乾燥になりがちな一面もある」と書き、「総合的には成功を収めた作品」と評している。二人の熟練した主演俳優がいたからこそ、この作品がうまくいったようだ。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。