映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』製作陣、ティモシー・シャラメとボブ・ディランのレコーディングの違いを感じなかったと語る
ティモシー・シャラメは『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』で若き日のボブ・ディランを演じ、ゴールデングローブ賞にノミネートされるなど高い評価を得ている。
火曜日に行われたロサンゼルスのプレミアで、ジェームズ・マンゴールド監督は米『ハリウッド・リポーター』に対し、この象徴的なミュージシャンを演じるのにシャラメが適任であることは「彼が出演を承諾する前から」わかっていたと語った。
プロデューサーのピーター・ジェイセンは、シャラメの音楽的才能を称賛した。彼は、ディランがヒット曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」を演奏するシーンを、シャラメが撮影現場に到着する前に録音していたことを思い出した。ディランが 「ライク・ア・ローリング・ストーン 」をレコーディングした時のオリジナル・トラックをスクリーンに映して、私たちのバンドと一緒に歌っていたんだ。「マンゴールドと音楽プロデューサーは、私たちが目を閉じた状態で、ボブ・ディランとティモシー・シャラメの間で切り替えを始めたんだ。全く違いがわからなかった。その時、私たちのチームは、特別なものを手に入れたと確信したんだ」
この映画は、ディランがフォークミュージックシーンに登場し、瞬く間にそのシーンを揺るがした1961年から1965年までを描いている。エドワード・ノートン演じるピート・シーガー、モニカ・バルバロ演じるジョーン・バエズ、そしてボイド・ホルブルック演じるジョニー・キャッシュも登場する。
ディラン自身も脚本に関わり、マンゴールド監督と何度も会って変更を加えたという。「彼はとても率直で、あの時代、あの日々、そしてその思い出についてとても正直だった。彼は脚本を隅から隅まで読んで、全部に印をつけて、「ああ、この歌はあんな風に歌ったことはない」などと教えてくれた。この人はいつも私のことをボブではなくボビーと呼んでいたよ」。マンゴールドは語った。
バエズを演じたバルバロは、シャラメと一緒に歌うことを「私の全キャリアの中で最高のことのひとつ」と呼んだ。「彼の声はそのままで美しい。撮影中にウォンカが出てきて、「すごい、本当に歌えるんだ!」って思ったわ。そして、彼のボブのバージョンを聴いて、心が震えたわ」
『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』はアメリカでは2024年12月25日、日本では2025年2月28日公開。
※本記事はオリジナル記事から抄訳・要約しました。翻訳/山中 彩果
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