グレン・クローズ、ハリウッドにおけるAIの脅威について語る

グレン・クローズは、サンダンス映画祭でAIの脅威を語る
グレン・クローズ 写真 Chelsea Lauren/Shutterstock/Courtesy of Sundance
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現在、Huluでライアン・マーフィー『All’s Fair』の制作に取り組んでいる女優のグレン・クローズは、スケジュールを調整してサンダンス映画祭に参加する時間を確保した。クローズは、金曜日の夜に行われたガラ募金イベントで、サンダンス・インスティテュートの象徴的存在であるミシェル・サターを称えるプレゼンターの1人として登場したのだ。

クローズは、ミシェル・サターについて「彼女は本当に私の息をのむ存在」と語る。「彼女は本当に素晴らしい人間で、多くの人々に多大な貢献をしてきた。その功績は比類ないもの。彼女が映画、特にインディペンデント映画、そして映画全般に対して行ってきたことは驚異的」と、米『ハリウッド・リポーター』のインタビューに答えた。

またクローズ自身も、映画界において確かな影響を与えてきた人物だ。人生を変えたインディペンデント映画について尋ねられると、彼女は2011年の映画『アルバート氏の人生』を挙げた。「資金を集めることがどれほど大変かを身をもって知りった。すべてのインディペンデント映画会社のトップを1人ずつ回り、トップが変わるたびに新しいトップをまた訪ねる」と彼女は振り返った。「情熱は私にある。でもお金は彼らにある。そして多くの場合、彼らはその情熱を共有できないと言う。私は『あなたが私の情熱を共有する必要はありません。私が二人分の情熱を持っていますから』と言うようにしている。私にとってインディペンデント映画とは、制作がほぼ不可能なほど困難な映画のことだ」と語った。

困難といえば、クローズは「この数週間、新年を迎える中で、自分のバランスを保つのに苦労している」と語った。新政権の発足やロサンゼルスの壊滅的な山火事が追い打ちをかけたという。

「仕事があることは本当に幸運。ロサンゼルスではすでに多くの人々が影響を受けていますが、さらに火事が追い打ちをかけてきた。私たちの業界でどれだけ仕事が少ないかに驚かされている。歴史をよく読んでいるが、残念ながらこの国では歴史を理解していない人が多すぎると思います。そして私たちが今どんな状況に陥っているかを理解していない。それは非常に危険なことだと思う」とクローズは説明した。「さらに問題なのが人工知能(AI)。これから『何が真実か』が大きな問題になるだろう」と語った。

クローズは、ユヴァル・ノア・ハラリの『Nexus: A Brief History of Information Networks from the Stone Age to AI』(日本語版『NEXUS 情報の人類史』が3月に出版予定)を最近読み終えたばかりだと語り、その内容を「驚くべきものであり、これまで読んだ中で最も恐ろしいもの」と表現した。ハリウッドでもAIはホットな話題になっており、クローズはその見解を問われた。

「扱い方次第」と彼女は答えた。「私のイメージや声が再構築されるのは嫌。人間には仕事が必要だから、悲しいジレンマではある。それが進歩だとしても、それによって働く人が減るのであれば、それが良いことかはわからない。ただ、サンダンスのような場所やミシェルが成し遂げてきたことは、人間であることとは何かを考える上で重要だと思う。私たちはそれに立ち返る必要がある。私たちに教え、感情を育み、人間であることの意味を理解させてくれるものからインスピレーションを受けるべき。常に、画面ではなく他者と向き合うことを忘れていけない。それを失ってしまえば、非常に危険な坂道を転がり落ちることになるだろう。」と語った。


また、ポジティブさを維持する方法について尋ねられたクローズは、空を見上げて「太陽は毎日昇る。それは本当に幸運なこと」と答えた。また、学ぶことも大切。私は携帯電話を使いすぎないようにすることを学びつつある。インスタグラムに夢中になってしまうと、2時間、3時間があっという間に過ぎて、『私は自分の人生で何をしていたんだ?』と思ってしまう。それは脳にも本当に良くないことだから。」

※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら

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