ベルリン国際映画祭、審査委員長がトランプ米大統領に言及「世界的に危機的状況」
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ベルリン国際映画祭の審査委員長を務めるトッド・ヘインズは、現地13日に行われた映画祭最初の記者会見で、開始からわずか数分でドナルド・トランプに関する質問が飛び、次のように述べた。
「現在、アメリカだけでなく世界的にも特別な危機的状況にあります」
「こうした状況を作り出すことが戦略の一部なのだと思います。人々に不安定さと衝撃を与え、民主党がどのように異なる形の抵抗を結集していくかを模索する時間を与えないようにしているのです」
「この大統領に実際に投票した人々の中にも、彼がアメリカの経済安定について約束したことに対し、すぐに幻滅する人が多く出ることは間違いないと思います」
The International Jury for the 75th #BerlinFilmFestival, including Jury President Todd Haynes, director Maria Schrader and actress Fan Bingbing, has arrived for the #Berlinale’s first press conference pic.twitter.com/M3vhXkhmrv
— The Hollywood Reporter (@THR) February 13, 2025
また、映画業界への影響についても懸念を示した。
「トランプ政権の復活が映画制作にどのような影響を与えるかは、すべてのアメリカの映画監督にとって大きな問題です。そして、これは映画の世界にとどまらない問題でもあります。自分自身の誠実さや視点をどう保ち、周囲の問題に対して声を上げ続けるのか… それはまだわかりません」
一方、同じ記者会見に参加していた映画評論家エイミー・ニコルソンは、アメリカの分断について自身の考えを述べた。「私の国では、分断された国だと言われ続けていますが、私は一部の人々が求めているのは、安心感—医療、住居、仕事に対する価値、尊厳のある人生だと感じています。アメリカの人々が分断しようとする勢力に立ち向かい、団結することが大切だと思います」
政治的な議論が飛び交う中、第75回ベルリン国際映画祭は2月13日に開幕。映画祭は23日まで行われる。
※この記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら。
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