『白雪姫』監督、スキャンダル休業中のアーミー・ハマーにエール

Lily Collins and Armie Hammer in 'Mirror Mirror'
『白雪姫と鏡の女王』に出演するL・コリンズとA・ハマー 写真:Relativity Media/Courtesy Everett Collection
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アーミー・ハマーは人肉食や性的暴行などの疑惑によって表舞台を離れていたが、最近になって俳優業に復帰することが伝えられている。そんなハマーにかつての仕事仲間がエールを送った。

ターセム・シン監督は米『ハリウッド・リポーター』の取材に応じ、彼は依然としてハマーのファンであること、彼の私生活に関するセンセーショナルな見出しが彼自身のキャリアを左右すべきでないと考えていることを明らかにした。なお、シンはかつて『白雪姫と鏡の女王(原題:MIrror Mirror)』(2010)の監督を務めた際に、ハマーとも一緒に仕事をしている。

シンはハマーにまつわる疑惑に関し、「全ての事情はわからない」とした上で、「私はアーミー・ハマーが大好きです。大の大人がプライベートで何をしているかに関するそのような雑音がなくなることを願っています。それにあくまで同意のできる大人どうしのことであれば、私は問題ないと考えています」と持論を語った。

シンがハマーに注目するようになったのは、ハマーがブレイクする契機となった『ソーシャル・ネットワーク』(2010)での演技について、同作の監督を務めたデイヴィッド・フィンチャーから話を聞いたことがきっかけだったそう。シンはハマーを自身の『白雪姫と鏡の女王』にキャスティングする前に彼と話し合った時のことを振り返る。

「彼と個人的に会ったんですが、話してみて『なんて面白くて、頭がキレる人なんだ。気に入った』と思いましたよ。彼は完璧でした」

『白雪姫と鏡の女王』撮影中のR・シン、A・ハマー、R・エムズ 写真:Relativity Media/Courtesy Everett Collection

シンによればハマーは当時、『ローン・レンジャー』(2013)の撮影に専念していたそう。ジョニー・デップが主演を務めた同作は『白雪姫と鏡の女王』と同じ2011年ごろの撮影開始が予定されていたが予算の事情から延期、結局2012年に撮影、2013年に公開となり、興行収入もふるわなかった。

「彼にとっては悪いタイミングでした。『ローン・レンジャー』は私も気に入っていますが、あの作品が延期になったんです。あの映画は確かに好き嫌いが分かれるものでしたよね。残念です。私はあの作品の監督(ゴア・ヴァービンスキー)も好きですし、いい作品だなと思っていたんで。公開のタイミングが悪かったと思います。それと必要以上に長いシーンもいくつかありましたね」

ハマーは2021年に彼に対する複数のセクハラの告発が浮上して以降、事務所から解雇されたばかりか、出演作からも降板を余儀なくされた。(彼は女性に対する容疑については否定しているものの、彼女らに対するモラハラがあったことは認めている。)俳優業を休業して以降のハマーは活躍の場をポッドキャストに移しており、多忙を極めているようだ。しかし、そんな彼もインディー西部劇映画、『Frontier Crucible』にてついに俳優業へ復帰することが最近になって報じられている。

 また、シンは最新版の映画『白雪姫』に出演するレイチェル・ゼグラーらに集中する批判についても見解を語ってくれた。彼はゼグラーやガドットに同情しつつも、最近ではSNSによって必要以上の注目を自身に集めてしまうケースもあるのではないかとその持論を語った。

「私たちの発する全ての言葉が議論の対象になってしまう世の中ですからね。本当にかわいそうですよ。どんな世界か私には想像もつきません。みんながSNSをやってるっていうのは。私の場合、ただ思ったことを言うだけです。私はTwitterもFacebookもInstagramもやってませんのでもしかしたら(今だと)とっくに『キャンセル』されていたかもしれませんね。とにかく思ったことを言ってしまうので」

更に、彼は『エミリア・ペレス』(2024)のカルラ・ソフィア・ガスコンのように、過去のSNS上における投稿が発掘され、炎上すると言うケースについても言及した。

「そう言う目にあう俳優たちはかわいそうですよ。現在の言動についてあれこれ言われるだけでなく、まだ若くて愚かだった時代の、まさか世に出回るとは思ってもみなかったものまで掘り返されるんですから。私ももしかしたらそのような(不適切な)ことを言ってしまっていたかもしれません。でも幸い、私はそう言うインターネット上のものには向いていないと言うことがわかっていました。私はつまらないと思ってしまうんです。それにSNSは諸刃の剣で、フォロワーを獲得するには役立ちますが、自分を曝け出した瞬間に嫌われるかもしれないし、もしかしたら将来それが掘り返されてあれこれ言われるかもしれないんですから」

有名人のスキャンダルが大きな話題となりやすい現代という時代だからこそ、それを見聞する我々にも冷静な対応が求められるのかもしれない。

※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら

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