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パラマウントとワーナーの合併にハリウッド労組が反発――トランプ政権も絡む大合併の問題点とは

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パラマウントとワーナーの合併にハリウッド労組が反発、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー
ワーナー・ブラザース・ディスカバリー 写真:Aleksander Kalka/NurPhoto via Getty Images
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全米トラック運転手組合「チームスターズ」は、1,110億ドル(約17.7兆円)規模のパラマウントワーナー・ブラザースの合併について、反発の姿勢を示した。

チームスターズは運転手やキャスティングディレクター、ロケーション担当者など、全米で約1万5,000人のエンターテインメント従事者を擁している。

ハリウッドの労働組合、パラマウント・ワーナー合併に反発「代償を払うのは労働者」

同組合は現地時間3月12日(木)、巨大スタジオ2社の合併について、主要な懸念事項をまとめた報告書を米司法省に提出した。この報告書は、労働者保護措置が整備されない場合、この合併を阻止するよう要求している。

チームスターズのゼネラル・プレジデントであるショーン・オブライエン氏は、声明で次のように述べた。

「この合併は、これらのスタジオを育てた労働者たちの生活を脅かすものだ。企業の中で権力を集中させると何が起きるか、私たちはすでに知っている。雇用は減り、生産拠点がアメリカから(他国へ)移る。その代償を払うのは労働者だ。司法省は、このような競争を排除し、労働者らに害を及ぼす取引を阻止する責任がある」

チームスターズのモーション・ピクチャー部門長であるリンゼイ・ドハーティ氏も、この取引を「今の業界にとって最も不要なもの」と評した。

「これは今に始まったことではない。企業権力が一部に集中すると、組合員の良質な雇用と生活が直接脅かされる。あらゆるコンテンツやストリーミングプラットフォームを支える人々を犠牲にし、企業幹部が権力集中を図る状況を、我々は見過ごせない」とドハーティ氏はコメントした。

トランプ政権も絡んだ合併劇――ハリウッド情勢はさらに複雑化

パラマウントとワーナー・ブラザースの合併に対して、全米脚本家組合(WGA)も強い反発を示している。同組合のトップであるミシェル・マルロニー氏は米『ハリウッド・リポーター』のインタビューで、「この合併は、当然ながら脚本家や業界全体に悪影響を及ぼすでしょう」と語っている。

その他の主要な業界労働組合は、この合併についてまだ公に立場を表明していない。ただし、パラマウントとの「ワーナー買収競争」を繰り広げていたNetflixと比較すれば、一部の労働組合は「パラマウントの方が望ましい」と考えていた。

オブライエン氏はドナルド・トランプ大統領の支持者として知られ、2024年の大統領選時に共和党全国大会で演説を行ったこともある。またオブライエン氏は、労働長官のロリ・チャベス=デレマー氏の指名に直接関与したとされる。

また、パラマウントのCEOであるデヴィッド・エリソン氏とその父親であるラリー・エリソン氏は、トランプ大統領と親交が深い。こうした経緯から、チームスターズの動向は特に注目されている。

ドナルド・トランプ大統領 写真:Andrew Harnik/Getty Images
ドナルド・トランプ大統領 写真:Andrew Harnik/Getty Images

オブライエン氏とドハーティ氏は、2025年のパラマウントとスカイダンスの合併の際にも懸念を表明していた。

ワーナー・ブラザース買収をめぐる「ハリウッドの再編成」が進む中、トランプ政権を中心とする政治情勢も絡み、事態は複雑さを増している。

※為替レートは2026年3月13日時点の数値で換算しています。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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