『スター・ウォーズ』が現代社会に警鐘を鳴らす!『キャシアン・アンドー』シーズン2が描く権威主義とジェノサイド

『スター・ウォーズ』シリーズが時事問題にこれほどまで切り込んだことは、これまでにないことである。『キャシアン・アンドー』シーズン2の最新エピソードでは、登場キャラクターが権威主義の台頭、事実に基づいた現実の希薄化、そして「ジェノサイド」という言葉の使用に対するためらいに警鐘を鳴らす衝撃的なスピーチを行った。
シーズン2では、モン・モスマが銀河元老院で命懸けの演説を行い、皇帝パルパティーンとその帝国軍を激しく非難するシーンが描かれた。モスマは、「今、私たちは危機的な状況に直面している。今日語られていることと真実として知られていることの間に深い溝ができてしまった」と語り、現実を失うことがいかに危険かを強調した。その後、帝国軍がゴーマンという惑星で平和的な抗議者たちを虐殺した事例に触れ、「昨日起きたことは無差別のジェノサイドでした」と述べた。
この発言に対して、他の元老院議員たちは「ジェノサイド」という言葉の使用に反発を示したが、モスマは再び「そうです、ジェノサイドです!」と繰り返し、「私たちが生み出した怪物、そしてその怪物はすぐに私たち全員を飲み込もうとしています。それが皇帝パルパティーンです」と訴えた。このシーンは、2022年11月に撮影が始まり、2024年2月に終了したことから、現実世界の出来事との関連性に注目が集まった。
『キャシアン・アンドー』のクリエイターであるトニー・ギルロイは、米『ハリウッド・リポーター』とのインタビューで、シーンの制作意図とその歴史的背景について「平和と繁栄、静けさは6,000年の歴史の中で稀なものであり、この番組は過去のどの時点にでも適用できる」と述べ、権力による真実のコントロールをテーマにしたことを明かした。さらに、「真実の支配は常に権力の手にあった」とし、ナチスのヴァンゼー会議や、歴史的な出来事を引き合いに出しながら、時代を超えた普遍的なメッセージを目指したと語った。
また、シーズン2の描写には、戦時ドラマとしての容赦ない描写も含まれており、特に強姦未遂のシーンが話題となった。このシーンでは、ビックスが権力者による力の誇示として暴力に直面する様子が描かれ、その過程で彼女の明確さに至る道のりが描写されている。ギルロイは、「歴史を通して、強姦という問題は文明の大きな部分を占めてきた」と語り、この描写が物語の有機的な一部であると説明した。
『キャシアン・アンドー』は現在、Disney+で最も高評価の『スター・ウォーズ』ドラマシリーズとして名を馳せており、米批評サイト『ロッテン・トマト』での評価もトップに位置している。最終回の3エピソードが間もなく放送され、キャシアン・アンドーの冒険は映画『ローグ・ワン』へと繋がる。
※この記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら。
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