史上最高の医療海外ドラマ10選…往年の名作から異色作、1位に選ばれたのは?
米『ハリウッド・リポーター』のテレビ批評家チーフが、史上最高の医療ドラマ10作品を選出した。
10. 『ゲッティング・オン』 (HBO, 2013~15年)
全3シーズン、わずか18エピソードの放送であったが『ゲッティング・オン』は、老い、介護、死という、ハリウッドの作品が通常避けて通る3つのテーマについて作られた最高の作品の一つ。ロングビーチにある病院の長期介護部を取り上げながら、ローリー・メトカーフ、ニーシー・ナッシュ、アレックス・ボースタインら陰鬱な皮肉からドタバタ喜劇まで幅広いユーモアを表現できる実力派俳優陣が顔を揃えている。
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9. 『グレイズ・アナトミー』 (ABC, 2005年~現在)
ションダ・ライムズ制作のシアトルを舞台にした本作は、情熱的な関係性を次々と生み出す心、爆弾や飛行機事故、銃撃事件、フェリー事故で視聴者を魅了する度胸、そして新型コロナについてテレビドラマの中で最も直接的かつ優れた方法で取り組む知性を持ち合わせていることを、幾度となく証明してきた。さらに、必要に応じて次々と新しいスター俳優を起用し続ける柔軟性も持ち合わせている。
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8. 『scrubs ~恋のお騒がせ病棟』 (NBC/ABC, 2001~10年)
最近シリーズのリブートが発表された『scrubs』。ザック・ブラフ演じるJ.D.とドナルド・フェイソン演じるタークの友情は、今でも非常に愛されている。ビル・ローレンス作品特有の、心温まる要素と涙を誘う瞬間を織り交ぜたホームドラマ的コメディの才能は、『クーガータウン』から『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』、『シュリンキング:悩めるセラピスト』へと進化する中で、より洗練されていった。
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7. 『産婦人科医アダムの赤裸々日記』(BBC One/AMC+, 2022)
ロンドンのNHS病院の産婦人科病棟における生活を冷徹かつ現実的に描いた『産婦人科医アダムの赤裸々日記』は、ポストコロナ時代において最高の医療ドラマ。アダム・ケイによる半自伝的なブラックコメディでは、ベン・ウィショーが優秀な若手医師を演じ、圧巻の演技を見せている。このドラマは恐ろしく、おかしく、グロテスクで、脚本も演技も素晴らしい出来栄えである。
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6. 『Dr. HOUSE』 (Fox, 2004~12年)
『Dr. HOUSE』は史上最高の医療ドラマではないかもしれないが、ヒュー・ローリーの演技はジャンルの頂点と言えるだろう。足を引きずり、皮肉を言い、社会的に不器用な天才として、人間嫌いと隠された共感を兼ね備えたハウスは、ロバート・ショーン・レナード、リサ・エデルスタイン、ジェシー・スペンサー、ジェニファー・モリソン、オマー・エップスらの優れた初期メンバーとの間を完璧に行き来し、シリーズの辛辣な中心人物の様々な側面を引き出していった。
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5. 『マッシュ / M*A*S*H』(CBS, 1972~83年)
ロバート・アルトマンの名作映画のドラマ化作品。全256話で、週によってベトナム戦争への辛辣な批判、陽気な職場シットコム、衝撃的な医療ドラマ、人生の儚さについての感傷的な考察など、様々な側面を見せた。このドラマは、時代を超えたフィナーレ、おそらくテレビ史上最も衝撃的な死、そして数えきれないほどの忘れがたい登場人物たちを生み出した。そしてそれらは、数十話の脚本と演出も手がけた主演のアラン・アルダによってまとめ上げられたのである。
4. 『The Knick/ザ・ニック』(Cinemax, 2014~15年)
20世紀初頭を舞台にした『The Knick/ザ・ニック』は外科手術の失敗、アヘンの夢、そして近代化の革命の瀬戸際にあるニューヨークを幻想的に描いた。主演のクライヴ・オーウェンとアンドレ・ホランドの卓越した演技の見せ場、そしてスティーヴン・ソダーバーグの創造的な遊び場となった。ソダーバーグは前例のない、そして後にも類を見ない独特の映像美と動き、音楽性を持つ医療ドラマを作り上げた。
3. 『St. Elsewhere』 (NBC, 1982~88年)
「病院版『ヒルストリート・ブルース』」を制作することを目的とされた本シリーズは、テレビドラマのジャンルに十分な影響を与えたであろう。初期のエピソードは生々しく、混沌としており、その後のほぼすべての医療ドラマのテンプレートを築いた。物語を形作った影響力のある脚本家たちと、病院の廊下を通り抜けた様々なキャスト陣は、高い評価に値する。デンゼル・ワシントンは、6シーズンにわたり本作にレギュラー出演した。
2. 『キングダム』 (Mubiほか, 1994年/1997年/2022年)
ラース・フォン・トリアーによるデンマーク・スウェーデン合作『キングダム』シリーズは、不穏で落ち着きのない悪夢のような作品。同時に途方もなく、説明不可能なほど滑稽でもある。フォン・トリアー的な奇妙さに満ち溢れており、特にエリック・クレスの映像技術は際立っている。その映像は、まるでステュクスの深みを這い回ったかのような、かつてない程に美しいまでに醜い映像を生み出している。
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1. 『ER 緊急救命室』 (NBC, 1994~2009年)
『ER』は週替わりの患者、スリラーのような緊迫感、そして医療倫理に関する視点を息をのむようなテンポで1つの物語に織り込んだ。視聴者が本作にハマった理由の一つは、次々と入れ替わる俳優陣にあった。物語のベースを保ち、薬物過剰摂取、暴力的な救急室への侵入者、悪意のあるヘリコプターといった繰り返しは本来ならば飽きられるはずだが、変わらぬ驚きを与える能力を維持していた。
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※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌
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