『ハボック』レビュー:トム・ハーディ主演、血と銃弾が飛び交うNetflixの超ハードアクション

Netflixの最新アクションスリラー『ハボック』は、開始早々から銃撃音とスローモーションで吹き飛ぶ肉体、血が噴き出す過激な演出が止まらない。銃声に敏感な視聴者は注意が必要だが、スタイリッシュかつグラフィックな暴力描写を好む人にとっては、まさに見逃せない一作だ。
監督はインドネシアの大ヒット作『ザ・レイド』シリーズで知られるギャレス・エヴァンス。彼の真骨頂である筋肉質なアクションは今回も健在で、ストーリーよりもアクション重視というスタンスは変わらない。
都市の地下に潜むギャング、汚職に染まった警察、裏社会を生きる人々の入り乱れるストーリーは複雑だが、それぞれの断片が荒々しいアクションでつながれていく。
■主演トム・ハーディ、壊れた刑事役で本領発揮
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』や『ダークナイト ライジング』で知られる俳優トム・ハーディが、本作では心に傷を抱える殺人課の刑事・ウォーカーを演じる。銃だけでなく、金属パイプや釣り針のような凶器まで駆使して戦う姿は、暴力的でありながらどこか悲哀を感じさせる。
ウォーカーは、汚職と後悔にまみれ、家庭も壊れた“燃え尽きた警官”という、ハーディにとって得意なキャラクター。寡黙な演技と身体性が、キャラクターにリアルな深みを与えている。
物語は、盗難トラックを巡るチェイスシーンから始まる。洗濯機を満載したトラックを追う警察と犯人グループの追走劇は、序盤からスピード感満点。トラックの荷台にはコカインが隠されており、チャイナタウンを支配する若きトライアド(三合会)のボスに運ばれる予定だった。
武装集団による奇襲で現場は一転、銃撃戦と死の舞踏会に変貌。事件の真相は、ウォーカーと新しい相棒エリー(ジェシー・メイ・リー)の捜査によって少しずつ明らかになっていく。
本作の見どころのひとつは、テクノが鳴り響くナイトクラブでの壮絶なバトルシーン。ギャング、警官、アサシンが入り乱れ、『ジョン・ウィック』と『ザ・レイド』を掛け合わせたようなハイスピードアクションが炸裂する。
終盤では、雪山のロッジを舞台にした籠城戦も展開。拳銃、刀、素手による戦いが繰り広げられ、まさにアクションのフルコース。
■血と汗と銃弾が渦巻く、Netflix発・骨太アクション
『ハボック』は、血と汗と銃弾が入り混じる、超過激なアクションスリラー。トム・ハーディの圧巻の演技と、ギャレス・エヴァンス監督の骨太な演出が見事に融合し、アクション映画ファンを唸らせる出来に仕上がっている。
Netflixで配信中のこの作品は、アドレナリン全開の映画体験を求める人にとって絶対に外せない1本だ。
※この記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら。
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