【カンヌ2025】ハル・ベリーとジェレミー・ストロングがカンヌ国際映画祭審査員に

豪華キャストが審査員として集結
豪華な顔ぶれが今年のカンヌ映画祭国際審査員として発表された。
オスカー受賞俳優のハル・ベリー、『メディア王 〜華麗なる一族〜』(一部邦題『キング・オブ・メディア』)で知られるジェレミー・ストロング、イタリアの実力派女優アルバ・ロルヴァケル、そして監督陣はホン・サンス(『あなた自身とあなたのこと』)、パヤル・カパディア(『All We Imagine As Light(原題)』)、カルロス・レイガダス(『闇のあとの光』)。
そして作家のレイラ・スリマニ、そしてコンゴのドキュメンタリー監督ディウド・ハマディが、オスカー受賞フランス人女優ジュリエット・ビノシュと共に2025年カンヌ映画祭の審査を担当する。
この審査員団は、今年の最優秀作品に贈られるパルムドール賞の受賞者を選出する重要な役割を担っている。
2024年カンヌ受賞者が再び登場
昨年2024年のカンヌ国際映画祭にて大成功を収めたジェレミー・ストロングとパヤル・カパディアが再びカンヌに戻ってくる。ストロングは映画『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』で弁護士ロイ・コーン役を演じて称賛を浴び、その演技はアカデミー賞助演男優賞ノミネートをもたらした。また、インド人監督カパディアは長編デビュー作『All We Imagine As Light(原題)』でカンヌのグランプリを獲得している。
カンヌの常連審査員も名を連ねる
イタリア人俳優アルバ・ロルヴァケルとメキシコ人監督カルロス・レイガダスはカンヌの常連である。ロルヴァケルはコンペティション部門に複数の作品を出品しており、2014年グランプリ受賞作『夏をゆく人々』、2018年の『幸福なラザロ』、そして2023年の『墓泥棒と失われた女神』(いずれも姉のアリーチェ・ロルヴァケル監督作品)に出演している。
一方、メキシコ人監督のレイガダスは2002年、『ハポン(原題:Japón)』でカンヌの新人監督賞カメラドールを受賞。その後も『バトル・イン・ヘブン』(2005年)、審査員賞を受賞した『静かな光』(2007年)、そして監督賞を獲得した『闇のあとの光』(2012年)と、カンヌ映画祭の常連である。
多様な分野から集う審査員たち
コンゴのドキュメンタリー監督ディウド・ハマディは2020年のカンヌ公式セレクションで長編作『Downstream to Kinshasa』を上映した。レイラ・スリマニは高く評価された小説家で、フランスの権威あるゴンクール賞を受賞したサイコロジカル・スリラー『ヌヌ(英題:Chanson douce)』が代表作である。
審査員長ジュリエット・ビノシュの豊富な経験
ビノシュは、ちょうど40年前の1985年、アンドレ・テシネ監督の『ランデヴー』のプレミア上映でカンヌデビューを飾った。それ以来、クシシュトフ・キェシロフスキ監督の『トリコロール/赤の愛』、ミヒャエル・ハネケの『隠された記憶』、クレール・ドゥニの『レット・ザ・サンシャイン・イン』、トラン・アン・ユン監督の『ポトフ 美食家と料理人』などでカンヌに参加してきた大御所である。
2010年には、アッバス・キアロスタミの『トスカーナの贋作』でアンティーク・ディーラーを演じ、カンヌ最優秀女優賞を受賞している。ビノシュは映画『バービー』の監督、グレタ・ガーウィグの後を継いで審査員長を務める。
2025年カンヌ:開催情報
第78回カンヌ国際映画祭は5月13日から24日まで開催される。
世界最高峰の映画祭であるカンヌ国際映画祭の審査員には、アカデミー賞受賞者から世界的な映画監督、作家まで、映画産業の多様な才能が結集している。彼らが選ぶパルムドール受賞作が、今後の映画界にどのような影響を与えるか、世界中から注目が集まっている。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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