【訃報】往年の昼ドラ俳優、85歳で死去:代表作に『ジェネラル・ホスピタル』

デニース・アレクサンダー ABC/Courtesy Everett Collection
D・アレクサンダー 写真:ABC/Courtesy Everett Collection
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長年にわたって『ジェネラル・ホスピタル』(1963-)でレスリー・ウェバー医師を演じたデニース・アレクサンダーが、85歳で亡くなっていたことが明らかとなった。

アレクサンダーの義理の息子、アンソニー・コーラ氏が米『ハリウッドリポーター』に語ったところによれば、彼女は3月5日、コロラド州ボルダーにある甥の家にて天寿を全うしたという。

1939年、ニューヨーク州ロングアイランドにてアレクサンダーは生まれた。父親が俳優のエージェントを務めていたこともあり、幼い頃からエンタメ業界は身近な存在だったようで、彼女は6歳にしてラジオドラマへ初出演して以来、実に2500本以上ものラジオドラマ出演を果たしたそうだ。生前アレクサンダーは当時の多忙さを「学校が終わるなり次から次へと番組をハシゴしていました」と振り返っている。

その後、1949年に『ペリー・コモ・ショー』に出演してからはTVドラマや映画でも活躍するようになり、『暴力の季節』(ドン・シーゲル監督、1956)ではジョン・カサヴェテェスとも共演を果たした。

D・アレクサンダーとJ・カサヴェテス、『暴力の季節』(1956)より 写真:Courtesy Everett Collection

その後、彼女はカリフォルニア大学ロサンゼルス校にて英文学を学ぶ傍ら、1966年にはNBCにて放送されるご長寿昼ドラマ『デイズ・オブ・アワ・ライブス』(1965-)に出演し、6年にわたって葛藤を抱えた非行に走るティーンエージャーの役を演じ切った。

『デイズ・オブ・アワ・ライヴス』にて、M・キャリーとD・アレクサンダー 写真: NBC/Courtesy Everett Collection

そんなアレクサンダーにとっての代表作はなんと言っても、彼女が1973年から12年にわたり出演した『ジェネラル・ホスピタル』であろう。彼女は同作においてレスリー・ウェバー医師を演じ、その演技が評価されて1976年にはデイタイム・エミー賞にもノミネートされる功績を残した。

それにも関わらずアレクサンダーと製作陣と契約の交渉がまとまらなかったために、彼女の演じたレスリー・ウェバーは1984年に「交通事故死した」という設定にされ、「退場」シーンがドラマで描かれることもなかった。『グッドモーニング・アメリカ』でのインタビューによれば、彼女はそのことをとても残念に思っていたそうだ。また、当時人気が根強かったウェバー医師を「殺した」ABCテレビの前には抗議するファンが押し寄せる事態にもなったのだとか。(結局、後に彼女は同シリーズに復帰し、1996年から2009年まで「実は死んでいなかった」設定のウェバー医師を演じている)

2010年にアレクサンダーは自身の昼ドラ出演キャリアを次のように振り返っている。

「収録が終わって車で帰ろうとしたら歓声を上げるファンに車を取り囲まれたりもしましたね。経済的にも最高でした。オーディションに出て、若すぎる、老けすぎている、背が低すぎる、太りすぎている、退屈だ、などと言われることもありませんでしたしね。素晴らしい現場で、素晴らしい仕事だったし、俳優にとって素晴らしい贈り物でしたよ。みんな有名になったし、楽しかったですね」

彼女は1980年に同じく俳優・監督を務めるリチャード・A・コーラと結婚し、2021年にコーラが亡くなるまで生涯連れ添った。二人の間に子供は産まれなかったという。

心から冥福を祈りたい。

※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら

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