ブルース・スプリングスティーン、トランプ政権を「腐敗、無能、反逆的」と批判

英国コンサートで鋭い政治批判
ブルース・スプリングスティーンが5月15日、英国マンチェスターのコンサートでトランプ大統領を強く批判した。そして、ロック界のレジェンドはステージから「私の祖国アメリカは現在、腐敗し、無能で反逆的な政権の手に落ちている」と発言した。
現在「ザ・ランド・オブ・ホープ・アンド・ドリームス・ツアー」で世界を回っているブルース・スプリングスティーン。同名曲の演奏前には「偉大なEストリート・バンドは今夜、危険な時代の芸術と音楽の力を呼び覚ますためにここにいる」と熱く語った。
また、彼は「私が愛する故郷アメリカは現在、腐敗した政権の手にある」と指摘。さらに「250年間、希望と自由の象徴だったアメリカが危機にある」とも付け加えた。そして「今夜、我々は民主主義を信じる全ての人々に立ち上がりを呼びかける」と強く訴えた。
ライブ中も続いた政治的メッセージ
地元メディアによれば、ブルース・スプリングスティーンはコンサート後半でもトランプ批判を続けた。実際に、音楽メディア「Stereogum」は彼の発言を詳しく伝えている。
彼は“House Of A Thousand Guitars”の演奏前に重要なメッセージを発した。つまり「政府の抑制と均衡が機能しなくなった後、権力への最後の抵抗は人々だ」と語ったのである。そして「民主主義を守るのは共通の価値観を持つ人々の団結だけだ」と力強く主張した。
Wow #BruceSpringsteen Bruce Springsteen just battered Trump unbelievable moment at start of Manchester tour pic.twitter.com/JYfL4G5KQE
— DORTIE (@TonyDortie) May 14, 2025
アメリカの現状への懸念
続いて“My City Of Ruins”の演奏前にも、彼は現在のアメリカについて深い懸念を表明した。とりわけ「今、とても危険なことが起きている」と警告。具体的には「言論の自由を行使した人々が迫害されている」と指摘した。
また「裕福な人々が貧しい子どもたちを見捨てている」とも批判。加えて「労働者に痛みを与えることに喜びを感じている者たちがいる」とも語った。
さらに、彼は「公民権法が撤廃されようとしている」と説明。そして「同盟国を見捨て、独裁者の側に立っている」と続けた。特に「大学への資金削減」や「正当な法的手続きなしの強制送還」など、具体的な問題点も挙げた。
希望のメッセージと未来への展望
最後にブルース・スプリングスティーンは希望のメッセージも伝えた。まず「選出された代表者の多くが国民を守ることに失敗した」と認めつつも、「私が50年間歌ってきたアメリカは素晴らしい国だ」と強調した。
そして「私たちはこの時代を乗り越える」と確信を示した。また「作家ジェームズ・ボールドウィンの言葉を信じている」として、「この世界には十分な人間性がある」という希望も語った。
なお、ブルース・スプリングスティーンはトランプの最初の任期から一貫して批判的だ。特に2019年10月のCBS番組では「トランプはアメリカ人の意味を理解していない」と発言していた。
※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。
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