キャサリン・ゼタ=ジョーンズが語る『ウェンズデー』シーズン3|母モーティシアとウェンズデーの関係に迫る

※この記事には『ウェンズデー』シーズン2・パート2のネタバレが含まれています。
Netflixで配信中の『ウェンズデー』シーズン2では、ウェンズデー(演:ジェナ・オルテガ)の母モーティシア(演:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)が重要な鍵を握る。
シーズン2では、ウェンズデーの両親であるモーティシアとゴメズ(演:ルイス・ガスマン)がネヴァーモア学園に滞在し、母娘の対立が生まれることになる。ウェンズデーは無茶をして幻視能力を使い続けるが、モーティシアの姉オフィーリア・フランプと同じ運命を辿らないよう、モーティシアはウェンズデーを阻止しようとする。
ゼタ=ジョーンズは米『ハリウッド・リポーター』のインタビューに対し、シーズン2でのモーティシアの展開、ウェンズデーとの母娘関係、そしてシーズン3に向けたモーティシアへの期待を語った。
――シーズン3ではモーティシアとゴメズの出番が増え、とてもワクワクしました。
「キャストは全8話の脚本をまとめて受け取ったわけではありません。先の展開を知らずに演じていたので、俳優として少し怖かったです。ただ、モーティシアとゴメズには驚くような展開が用意されており、脚本が届くたびに興奮しました。単に2人の出番が増えただけでなく、とてもナチュラルに物語に織り込まれていたんです。
また、ヘスター・フランプ(モーティシアの母、演:ジョアンナ・ラムレイ)とすばらしいやり取りができ、感激しています。モーティシアとウェンズデーと同じく、ヘスターとモーティシアも対立しています。そのすべてが楽しかったし、モーティシアを演じることは純粋に楽しいです。ユーモアや繊細さがあり、感情が豊かで、なりきるのがとてもワクワクする役の一つです」
――シーズン2では家族のやり取りがよりクローズアップされましたが、いかがでしたか?
「すばらしいことに『ウェンズデー』シーズン1は幅広い世代に届きました。そして、脚本を手がけたアルフレッド・ガフとマイルズ・ミラーは、シーズン1からのファンからかなり影響を受けたようです。2人はファンたちの発言からヒントを得て、家族のやり取りをより多く描いたのだと思います。しかし、オルテガをはじめとする子どもたちの演技にも、しっかりスポットライトを当てていました。
シーズン1の撮影には数週間しか参加しませんでしたが、シーズン2には7ヶ月間も関わりました。これだけ長い期間、ティム・バートン監督を筆頭にクリエイティブな人たちに囲まれて過ごすことができ、本当に楽しいです。シーズン3の制作が発表されたとき、アルフレッドとマイルズは、キャストにも『何かアイデアがあれば教えてください』というメールをくれました」
――シーズン2のモーティシアとウェンズデーは、ぎこちない関係にあります。もともとアダムス・ファミリーの人々は愛情表現が少ないですが、今シーズンの母娘の対立を描くためにどのように取り組みましたか?
「『アダムス・ファミリー』の原作漫画は80年以上前の作品ですが、信じられないほど現代的な価値観や家族観が描かれています。彼らは人里離れた場所に住み、特異性を潰すのではなく、受け入れて生きています。その点で、多くの人がこの作品に共感しているのだと思います。
特に、親子間の対立関係に共感する人もいるでしょう。だからむしろ、常に険悪な雰囲気にならないようにすることが重要でした。ウェンズデーとは対照的に、モーティシアは世界をより楽観視しています。このように2人には正反対な点も多いですが、かなり似ている点もあります。お世辞ではなく、オルテガと演技をすることは本当に楽しいです。
この風変わりで“はみ出し者”のような家族は、非常に現代的な問題を抱えています。アダムス・ファミリーは、自分たちと共通点のない人たちとはほとんど関わりません。しかしシーズン3では、アダムス・ファミリーが外の世界に出ていくところが描かれれば、と期待しています。そこで彼らが何を感じるのか、周囲の人たちがどう反応するのか、とても興味深いです」
――シーズン3では、モーティシアに何を期待しますか?
「シーズン2と同じくらい活躍してほしいと思っています。ですが、キャラクターたちがどんな方向に進むのかはまったく分かりません。シーズン2では、ヘスターとモーティシアのやり取りを通じて、モーティシアに大きな悲劇が訪れたことが一部描かれました。シーズン3ではヘスターと過ごす時間を増やし、バックグラウンドをもう少し掘り下げたいです。
また個人的には、ラムレイとフレッド・アーミセン(フェスター伯父さん役)ともっと仕事がしたいです。フェスター伯父さんは、アダムス・ファミリーの重要な存在です。そして、シーズン3ではウェンズデーとモーティシアが何らかの形で対決すると思いますが、モーティシアが成長するにつれて、ウェンズデーとの共通点や救いを見出すかもしれません」
――スピンオフシリーズ『モーティシア』を期待したいですね。
「ええ、それをぜひ広めてもらえますか?生涯を通じてモーティシアを演じられたら、とても幸せです」
――パート2では、モーティシアが子どもたちが嘘をついたことを叱る一方、モーティシア自身もウェンズデーに自分の過去や家族について何かを隠していることが描かれます。なぜだと思いますか?
「子どもは知る必要のないこと、秘密にしておくべきこともあります。しかしモーティシアは、『悪意のない小さな嘘は隠すものではない』と考えていますよね。つまり、モーティシアはウェンズデーが幻視能力を伸ばしているのではなく、さまざまな面で悪用していることを知っているんです。モーティシアは、姉のオフィーリアが同じことをしていたと知っているので、事態を繰り返したくないと考えます。しかし、まだ若いウェンズデーに、姉の闇深い秘密を明かすことはできません。
私自身の母は悪意のない嘘も叱っていましたが、私が大人になってから神のみぞ知ることも多いと知りました(笑)。そして、母は少しずつ秘密を共有してくれるようになりました。人生では、人を傷つけない限り、言わない方がいいこともあります」
――モーティシアはウェンズデーとの関係が、自分とヘスターのようになってしまうことを心配しているのでしょうか。
「そうでしょうね。それはモーティシアに限ったことではなく、親なら皆そうだと思います。幼い子どもが必要以上に利口になる必要はありません。私自身も子どもにそう接しています。子どもが学習するためには、時には間違いを犯す必要もあるでしょう。『子どもをガラスケースに入れて永遠に守りたい』と思うのと同時に、自力で理解させなければならないのです。シーズン3では、母娘関係をより深く掘り下げることができればと思っています」
『ウェンズデー』シーズン2は、現在Netflixで全8話が配信中だ。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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