ジェームズ・キャメロンやリチャード・ギアも|トランプ政権下で米国を去ったセレブとその理由

ドナルド・トランプ前大統領の政権下での政策や、近年の米国政治の混乱を理由の一つとして、米国を離れ、他国で暮らすことを選んだセレブたちがいる。中には政治的背景を直接の理由に挙げる者もいれば、家族や仕事など複数の事情が重なって移住を決断したケースもある。ここでは、その代表的な人物を紹介する。
エレン・デジェネレス&ポーシャ・デ・ロッシ
元トーク番組司会者のエレン・デジェネレスは、妻ポーシャ・デ・ロッシとともにイギリスへ移住した。コメディツアー終了後、当初は一時的な滞在を予定していたが、トランプ氏が再選を果たしたことで永住を決めたという。デジェネレスは「選挙翌日に友人から泣き顔の絵文字が届き、トランプ氏が当選したと悟った。そこで『ここに残ろう』と決めた」と語っている。さらに米国内で同性婚の権利が脅かされる可能性に言及し、「もし制度が覆されるなら、ここイギリスで再び結婚する」とも述べた。
ロージー・オドネル
女優でコメディアンのロージー・オドネルも長年トランプ氏の政策に批判的だった。2025年3月、彼女はアイルランドに移住し、市民権を取得中であると公表した。12歳の娘と介助犬とともに暮らしており、「平等な権利が守られると確信できる時が来たら米国に戻る」とSNSで語っている。
ジェームズ・キャメロン
『アバター』シリーズで知られる映画監督ジェームズ・キャメロンは、カナダ出身であるが、14年間ニュージーランドに拠点を置き続けている。米国の現状については「国がかつての理念を失いつつある」と発言し、ニュージーランド市民権を取得したい意向を示した。
エヴァ・ロンゴリア
女優エヴァ・ロンゴリアは家族とともにメキシコとスペインに生活拠点を移している。理由について「仕事がきっかけ」としつつも、米国の社会的雰囲気の変化やトランプ氏再選の影響も要因だと語った。パンデミック後の米国を「ディストピア的」と形容し、海外の方が子育てや生活に安心感があると語っている。
ソフィー・ターナー
『ゲーム・オブ・スローンズ』のソフィー・ターナーは米国人ではないが、ジョー・ジョナスとの結婚生活を機に2019年から2024年まで米国で暮らした。その後、二人の娘を連れて英国に帰国。米国内の銃問題や中絶権利の制限を挙げ、「母親として子どもの安全を考えたとき、米国では暮らし続けられないと感じた」と雑誌インタビューで語った。
リチャード・ギア
俳優リチャード・ギアは、妻がスペイン人であることから家族とともにスペインへ移住した。子どもたちにとってバイリンガル環境が望ましいと判断したためだという。直接的にトランプ政権を理由にしたわけではないが、米国の政治状況を「暗い方向に向かっている」と表現し、社会問題への関心を持ち続けている。
コートニー・ラブ
歌手で女優のコートニー・ラブは長年英国に滞在し、現在は英国市民権を申請中だ。移住理由を明確に政治と結びつけてはいないが、トランプ政権を「恐ろしい状況」と批判している。
ロビン・ライト
女優ロビン・ライトもここ数年は英国を拠点にしている。彼女は「アメリカは混乱状態だが、イギリスでは自分らしくいられる」と語り、米国社会のスピードや競争に疲れたと明かした。
国外移住という決断の背景
トランプ政権や現在の米国政治を背景に、国外移住を選んだセレブは少なくない。直接的に政治を理由にする者もいれば、家族や仕事の都合を優先する者もいる。しかし共通しているのは、彼らが「今の米国では安心して暮らせない」と感じたことである。彼らの決断は個人的なものであると同時に、米国社会の現状を映す鏡でもあるといえるだろう。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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