『死霊館』シリーズ全4作品の実話まとめ|ウォーレン夫妻が調査した本当にあった恐怖体験

(左)実際のエド&ロレイン・ウォーレン夫妻、(右)『死霊館』シリーズで同夫妻を演じるパトリック・ウィルソンとヴェラ・ファーミガ 写真:Russell McPhedran/Fairfax Media/Getty Images; Ben Rothstein/Warner Bros./Courtesy Everett Collection
(左)実際のエド&ロレイン・ウォーレン夫妻、(右)『死霊館』シリーズで同夫妻を演じるパトリック・ウィルソンとヴェラ・ファーミガ 写真:Russell McPhedran/Fairfax Media/Getty Images; Ben Rothstein/Warner Bros./Courtesy Everett Collection
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あなたは、エド&ロレイン・ウォーレン夫妻をご存知だろうか。ウォーレン夫妻は世界で最も有名な悪魔学者として、半世紀にわたって憑依や心霊現象に悩む人々を救い続けてきた。2人が調査で収集したアナベル人形などの呪われた遺物は、コネチカット州の自宅地下にあるオカルト博物館に実際に保管されている。

夫妻が実際に体験した事件は、パトリック・ウィルソン(エド役)&ヴェラ・ファーミガ(ロレイン役)主演のホラー映画『死霊館』シリーズの元ネタとなり、世界中で大ヒットを記録。そして2025年10月17日(金)には、シリーズ完結編『死霊館 最後の儀式』が公開される。

それでは、ハリウッドが映画化した『死霊館』シリーズ4作品の背景にある、ウォーレン夫妻が実際に遭遇した恐怖の事件を詳しく見ていこう。

1.『死霊館』(2013)| ペロン一家事件

『死霊館』より 写真:Everett Collection
『死霊館』より 写真:Everett Collection

シリーズ1作目『死霊館』は、実在のペロン一家にまつわる事件を中心に描かれている。1971年、ロジャー&キャロリン・ペロン夫妻は、5人の娘たちとともに、ロードアイランド州の農家に引っ越した。そこで彼らは物音が聞こえたり、強烈な匂いがしたりする奇妙な出来事を経験する。

他の研究者から話を聞いたウォーレン夫妻はペロン一家の家を訪れ、降霊会を行ったとされるが、映画では悪魔祓いのように描かれている。長女のアンドレアは2013年、米メディア『USAトゥデイ』に対し、母キャロリンが異世界の言葉を話し、椅子ごと部屋の反対側へ投げ飛ばされたと証言している。ペロン一家は、1980年にその家を出た。

↑キャロリン・ペロンが事件を語る動画

 

2.『死霊館 エンフィールド事件』(2016)| エンフィールドのポルターガイスト

『死霊館 エンフィールド事件』より 写真:Matt Kennedy/Warner Bros. Pictures
『死霊館 エンフィールド事件』より 写真:Matt Kennedy/Warner Bros. Pictures

『死霊館』の続編は、1977~79年にかけて、ある一家が超常現象を経験したとされるエンフィールド事件に基づいている。ロンドン郊外のエンフィールドで4人の子どもたちと暮らしていたシングルマザーのペギー・ホジソンは、自宅で不可解な物音や物がひとりでに動く現象を体験。駆けつけた警察も同様に、奇妙な現象を目撃したという。

娘のジャネットは悪魔に取り憑かれたと主張し、ウォーレン夫妻が調査した。ジャネットは以前その家に住んでいた男性の声で話したり、ベッドの上で浮遊したりしたとされ、ロレインは自身のキャリアの中で最も恐ろしい事件の1つだったと語っている。事件の信憑性をめぐっては意見が分かれているが、家は約18か月にわたって呪われていたとされる。

↑ホジソン家の人々が事件を語る動画

3.『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』(2021)| アーニー・ジョンソン事件

『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』より 写真:Warner Bros./Courtesy Everett Collection
『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』より 写真:Warner Bros./Courtesy Everett Collection

『死霊館』シリーズの3作目は、1981年にアーニー・シャイアン・ジョンソンが家主を殺害した事件に基づいている。ジョンソンの婚約者デビーの弟・デヴィッドは悪魔に取り憑かれたとされており、この話を聞いたウォーレン夫妻はカトリック教会に悪魔祓いを依頼。悪魔祓いの最中、ジョンソンはデヴィッドの中の悪魔に向かって「代わりに自分に取り憑け」と呼びかけたという。その後、ジョンソン自身が悪魔に取り憑かれ、家主の殺害を命令されたと主張した。

↑デビー・ジョンソンが事件を語る動画

この事件は、アメリカで初めて「悪魔憑き」を殺人の弁護理由として用いた裁判となった。ジョンソンの弁護士は「法廷が神の存在を扱ってきたのであれば、悪魔の存在も扱わなければならない」と主張した。ジョンソンは第一級殺人罪で有罪判決を受け、10~20年の懲役刑を言い渡されたが、その5年後に模範囚として釈放されている。

↑アーニー・ジョンソン事件を語るウォーレン夫妻の動画

4.『死霊館 最後の儀式』(2025)| スマール一家事件

『死霊館 最後の儀式』より 写真:Courtesy of Warner Bros. Pictures
『死霊館 最後の儀式』より 写真:Courtesy of Warner Bros. Pictures

ウォーレン夫妻が調査した事件の中でも特に不穏で、彼らが引退するきっかけとなったのがスマール一家の事件だ。事の発端は1973年。ジャック&ジャネット・スマール夫妻が、子どもたちとジャックの両親とともに、ペンシルベニア州ウェストピットストンにある家に引っ越したことから始まった。

最初は奇妙な物音や悪臭がする程度だったが、やがて廊下からドアをノックする音や叫び声が聞こえたり、家の中を歩き回る黒い影を目撃するようになった。一家は、悪霊が子どものひとりを階段から突き落とし、飼い犬を襲ったと主張。ジャックは、悪魔のような存在から何度も肉体的、性的な暴行を受けたと訴えている。一家は司祭に連絡して家を清めてもらったが、何も変わらなかった。

↑『死霊館 最後の儀式』メイキング動画

この事件は当時、マスコミで大々的に報じられたため、ウォーレン夫妻の目に留まることになった。ウォーレン夫妻は、スマール家に泊まり込み、徹底的な調査を行った。その際、音声記録装置などを使用したところ、人間以外の声や物体が宙に浮く現象、そして身体的な暴行が記録された。ウォーレン夫妻は司教に連絡し、何度か悪魔祓いを行ったが失敗に終わった。一家が1988年にその家から引っ越して初めて、ポルターガイスト現象は収まった。

↑スマール一家にインタビューするロレイン・ウォーレンの動画

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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