中国、南京大虐殺を描く大ヒット映画『デッド・トゥ・ライツ』でアカデミー賞に挑む

中国映画『Dead to Rights』
映画『Dead to Rights』 写真:CHINA FILM CO.
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中国は、第98回アカデミー賞国際長編映画賞部門への代表作品として、1937年の南京大虐殺を題材にした歴史ドラマ『デッド・トゥ・ライツ(原題:Dead to Rights)』を選出した。

本作はシェン・アオ監督が脚本家のシュー・ルーヤン、チャン・クーと共に手がけたもので、主演は人気俳優リウ・ハオラン。中国国内で興収4億1700万ドル(約620億円)を突破し、2025年最大級のヒット作となっている。

物語は、郵便配達人アーチャン(演:リウ・ハオラン)が日本軍支配下の南京で写真館の現像係を装い、民間人や兵士を匿いながら虐殺の証拠写真を密かに複製していく姿を描く。監視の目が光るなか、写真館は道徳的な犠牲、芸術的抵抗、そして生き残りをかけた闘いの舞台となる。

今回の選出は、中国が近年、国際映画賞に向けて人間ドラマよりも国家的象徴性の強い歴史大作を重視する傾向を改めて示すものとなった。

『デッド・トゥ・ライツ』は7月25日に中国で公開され、初週末に5720万ドル(約85億円)を記録。その後も夏を通じて好調を維持し、最終的に興収4億1760万ドルを突破している。製作は国営のチャイナ・フィルム・グループやオムニジョイ・メディアが手がけた。

中国は1979年に初めてアカデミー賞国際長編映画賞(旧・外国語映画賞)に作品を提出して以来、今回で39作品目となる。これまでにチャン・イーモウ監督の『菊豆』(1990年)と『HERO』(2002年)がノミネートされたが、受賞には至っていない。

※今記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら

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