実在の殺人鬼を描く衝撃作『モンスター: エド・ゲインの物語』Netflixで配信開始|チャーリー・ハナムが“怪演”の舞台裏を語る

エド・ゲインを演じるチャーリー・ハナム、『モンスター:エド・ゲインの物語』より 写真:Courtesy Of Netflix ©2025
エド・ゲインを演じるチャーリー・ハナム、『モンスター:エド・ゲインの物語』より 写真:Courtesy Of Netflix ©2025
スポンサーリンク

[※本記事には『モンスター: エド・ゲインの物語』のネタバレが含まれます。]

ライアン・マーフィーイアン・ブレナンが手がける人気ホラーシリーズの第3弾、『モンスター: エド・ゲインの物語』がNetflixで独占配信開始。本作では、1950年代に実在した連続殺人鬼エド・ゲインの生涯が描かれる。ゲインは、『サイコ』(1960年)、『悪魔のいけにえ』(1974年)、『羊たちの沈黙』(1991年)の各作品に登場する殺人鬼のモデルとしても知られる。

本作でゲインを演じるのはチャーリー・ハナムだ。ハナムは、殺害した女性の皮を剥ぎ取り身にまとう、墓を掘り返すといったゲインの恐ろしい行為の数々を美化することなく演じきった。本作に向け、ハナムは何ヶ月もかけてゲインについて学んだという。

ハナムはニューヨークで行われた本作のプレミア上映会にて、米『ハリウッド・リポーター』のインタビューに応じた。

「ゲインについて書かれた本はかなりの数がありましたが、すべて読みました。本だけでなく、裁判記録や医療記録もです。そして何度も脚本を読み直し、彼をあのような異常で卑劣な行為に駆り立てたものは何だったのか、理解しようとしたんです。私たちは彼をただセンセーショナルに描かず、さらには美化しないように心掛けました」

役作りの過程で、ハナムは『ダーマー モンスター: ジェフリー・ダーマーの物語』(2022年)にて連続殺人鬼ジェフリー・ダーマー役を演じたエヴァン・ピーターズに会おうと思ったが、叶わなかった。しかし、『アメリカン・ホラー・ストーリー』などで知られるサラ・ポールソンからアドバイスを得られたという。

サラ・ポールソン
サラ・ポールソン 写真:AMY SUSSMAN/GETTY IMAGES

「エヴァン・ピーターズの大ファンなのでぜひ会いたかったのですが、機会がありませんでした。その代わり、サラ・ポールソンと偶然会えたんです。彼女はライアン・マーフィーと何度も仕事をしていて、かなりダークなキャラクターを演じてきました。彼女は昔からの友人で、役への向き合い方についてアドバイスを求めたら、『自分に挑戦しなさい。恐れないで。あなたの内側にあるものを深く探って見つけなさい』と言ってくれたんです」

共演者・スタッフもチャーリー・ハナムの怪演を絶賛

『モンスター: エド・ゲインの物語』は、ゲインが兄のヘンリー(演:ハドソン・オズ)を殺害する場面から幕を開ける。しかし、実はゲインは統合失調症を患っており、兄を殺したことに気づかず、幻覚の兄と会話を続ける。息子の死を知った母親(演:ローリー・メトカーフ)は脳卒中を起こし、その後亡くなる。

こうした出来事がきっかけでゲインはウィスコンシン州プレインフィールドで孤立した生活を送るようになり、立て続けに殺人を犯していく。ハナムは、「この作品はまさにメンタルヘルス、そして虐待と孤立がもたらす結果を描いています」と説明した。

ゲインになりきったハナムの演技を、ゲインの恋人アデライン・ワトキンスを演じるスザンナ・サンも絶賛した。サンは「チャーリーと仕事ができたことは光栄です。彼は80%くらいの時間を役に没入したまま過ごしていました。彼が世界観を作り上げてくれたおかげで、私の仕事はずっと楽になりました」と語った。

連続殺人鬼エド・ゲイン役を演じるチャーリー・ハナム、Netflixシリーズ『モンスター: エド・ゲインの物語』より 写真:Netflix
チャーリー・ハナム、Netflixシリーズ『モンスター: エド・ゲインの物語』より 写真:Netflix

1957年にゲインを逮捕した実在の保安官シュリーを演じたタイラー・ジェイコブ・ムーアは、「初日は衝撃的でした。声も態度もエドそのもので、撮影現場で彼と接するのは緊張感がありました」と撮影現場でのハナムの様子を語る。

また、ブレナンもハナムの役作りについて明かした。「初めて彼と話し合った時から、この人は正しい角度からアプローチしていると思いました。彼は、単なる悪役や怪物を演じることには全く興味がありません。この“病気”の根底にいる人間を探したかったのでしょう。第7話にワンテイクで撮影されたシーンがあり、それがドラマ全体の完成度を高めています」

第7話には、エドが統合失調症と診断され、投薬治療を受けるという重要なシーンがある。

全エピソードの脚本を執筆し、マックス・ウィンクラーと共同監督を務めたブレナンは、8月の米『ハリウッド・リポーター』のインタビューの中で「『モンスター: エド・ゲインの物語』は、かなり濃密かつ奇妙で、心を揺さぶられる面白いシーズンになっています。自分が製作に関わったドラマの中で、最も印象的なものになりました」と語っている。

『モンスター: エド・ゲインの物語』全8話はNetflixで独占配信中。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

【関連記事】

スポンサーリンク

類似投稿