トランプ激怒!バッド・バニーのハーフタイムショー出演に「馬鹿げている」と痛烈批判

ドナルド・トランプ大統領は、2026年のスーパーボウル・ハーフタイムショーへのバッド・バニー起用に対し、「まったく馬鹿げている」と強く反発した。
発言の舞台となったのは、Newsmaxの番組『グレッグ・ケリー・リポーツ』。司会のケリーが「NFLは“バッド・バニー”とかいうラッパーを選んだようだ。彼はICE(移民・関税執行局)が嫌いで、あなたのことも嫌っている。気に入らないものはすべて“人種差別”だと批判する」と挑発的に切り出した。
ケリーはさらに、「彼は人々をひとつにするタイプのエンターテイナーではないし、多くの人がだれなのかすら知らない」と付け加え、トランプ大統領に「NFLをボイコットする気はあるか」と質問。
するとトランプ大統領は冷ややかに答えた。「彼の名前は聞いたこともない。誰なのかも知らない」と言い切ったのである。
起用判断への異議と批判
トランプ大統領はバッド・バニーの音楽に詳しくないとしながらも、起用の判断そのものに強く疑問を呈した。「なぜ彼を選ぶのか理解できない。正気の沙汰じゃない。しかも、責任をどこかのプロモーターに押しつけているようだが、まったく馬鹿げている」と語った。
トランプ大統領の側近コーリー・レヴァンドフスキは、バッド・バニーの起用発表後、「スーパーボウルにはICEが出動する」とコメント。国土安全保障長官クリスティ・ノームもこれに同調し、「ICEの捜査官を配備する」と主張した。
バッド・バニーの見解:ICE摘発への警戒
一方のバッド・バニーは、最新ツアーでアメリカ公演を外した理由について、「ICEの摘発を警戒したため」と語っている。「アメリカで公演を行わなかった理由はいくつかあるが、憎しみではない。これまで何度も成功したライブを行ってきた。ただ、会場の外にICEがいたらどうしようという不安は常につきまとっていた」と率直に明かした。
現地時間10月4日(土)に放送された『サタデー・ナイト・ライブ』の第51シーズン初回では、自らこの騒動を笑いに変えて登場。「みんな知らないかもしれないけど、私はスーパーボウルのハーフタイムショーをやるんだ!すごくうれしいし、きっとみんなもうれしいと思う。FOXニュースでさえね」と冗談交じりに語り、会場の笑いを誘った。番組では、「バッド・バニーは最高のミュージシャンで次期大統領にふさわしい」と語るよう編集されたフェイク映像まで流された。
ハーフタイムショーへの意気込みとメッセージ
「私はこのステージに立てることにワクワクしている。私の音楽を愛してくれる世界中の人々も、同じ気持ちでいてくれるはずだ」とバッド・バニーは続けた。そしてスペイン語で、「これは私1人の勝利じゃない。アメリカで努力して道を切り開いてきたすべてのラテンの人々の勝利なんだ。私たちの足跡も貢献も、だれにも消すことはできない」と力強く語った。
3度のグラミー賞を誇るアーティストは、最後に英語でこう締めくくった。
「いまのスペイン語がわからなかった人、スーパーボウルまでに4か月ある。勉強しておいて!」
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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