ハリウッドを席巻したセレブ仮装ベストルック2025|エド・シーランからKATSEYE、ガガ、パリス・ヒルトンまで

(左から)レディー・ガガ、ニーシー・ナッシュ=ベッツ、キキ・パーマー 写真:Monica Schipper/Getty Images, Amy Sussman/Getty Images, Emma McIntyre/Getty Images
(左から)レディー・ガガ、ニーシー・ナッシュ=ベッツ、キキ・パーマー 写真:Monica Schipper/Getty Images, Amy Sussman/Getty Images, Emma McIntyre/Getty Images
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ハリウッドを包むハロウィン熱、今年も最高潮に

ハリウッドは昔からハロウィンをこよなく愛してきたが、今年もその熱気は健在だった。スターたちは思い思いの衣装に身を包み、もっともスプーキー(spooky)な一日を全力で祝ったのである。

映画の人気キャラクターから音楽界のレジェンドまで、幅広いアイコンになりきったセレブたちが登場した。今年も創造力に満ちたコスチュームがずらりと並び、ハロウィンの舞台は一層華やかに彩られた。

さらに、多くのセレブは映画の名キャラクターへのオマージュとして仮装を披露した。まるでハリウッド全体が一夜限りの映画祭と化したかのようであった。

トーク番組の司会者たちも華麗に変身

朝の顔としておなじみのトーク番組司会者たちも、今年のハロウィンでは一歩も引かぬ創造力を発揮した。ニュース番組『トゥデイ』のサバンナ・ガスリーとジェナ・ブッシュ・ヘイガーは、それぞれ『プラダを着た悪魔』(2006年)のミランダ・プリーストリー(演:メリル・ストリープ)と、ファッション界の女王アナ・ウィンターに扮し、番組を華やかに彩った。

(左から)『トゥデイ』でミランダ・プリーストリーに仮装したサバンナ・ガスリーと、アナ・ウィンターに仮装したジェナ・ブッシュ・ヘイガー、『ライブ!』でLabubu(ラブブ)に仮装したケリー・リパとマーク・コンスエロス、『シェリ』でスティーブ・アーケルに仮装したシェリ・シェパード 写真:NDZ/Star Max/GC Images/Getty Images; Lorenzo Bevilaqua/Disney
(左から)『トゥデイ』でミランダ・プリーストリーに仮装したサバンナ・ガスリーと、アナ・ウィンターに仮装したジェナ・ブッシュ・ヘイガー、『ライブ!』でLabubu(ラブブ)に仮装したケリー・リパとマーク・コンスエロス、『シェリ』でスティーブ・アーケルに仮装したシェリ・シェパード 写真:NDZ/Star Max/GC Images/Getty Images; Lorenzo Bevilaqua/Disney

一方、『ライブ!ウィズ・ケリー&マーク』では、ケリー・リパとマーク・コンスエロスが複数のコスチュームで登場。Labubu(ラブブ)のキャラクターや、今年話題を独占したテイラー・スウィフトトラビス・ケルシーのカップルに扮するなど、番組恒例のハロウィン・スペシャルを存分に盛り上げた。

「ハロウィンの女王」は今年も圧巻の登場

そして、ハロウィンの象徴的存在である“ハロウィンの女王”、ハイディ・クルムも、毎年恒例の華やかなパーティーでその名にふさわしい姿を披露した。2025年のテーマは“メデューサ”であった。動く蛇が絡むヘッドピースに鋭い牙、二股に分かれた舌、さらに巨大な蛇のようなボディスーツと尾をまとい、まるで神話の怪物が現代に蘇ったかのような圧倒的存在感であった。

レディー・ガガニーシー・ナッシュ=ベッツ、キキ・パーマーらをはじめ、今年も多くのスターたちが個性と創意に満ちたコスチュームでハロウィンを席巻した。

今年のベスト・セレブ・ハロウィン・ルックを一挙紹介

レディー・ガガ――エデンの園に宿るアートスピリット

レディー・ガガの2025年ハロウィン・コスチュームは、自身の最新アルバム『Mayhem(メイヘム)』に収録された楽曲の「ガーデン・オブ・エデン」をモチーフにしていた。グラミー受賞アーティストであるガガが選んだのは、「エデンの園とその庭師」というコンセプト。

神話的でありながら挑発的、そしてどこか儀式めいたその装いは、ガガらしい芸術性の結晶といえる。ガガはInstagramに「すべての墓掘り人たちにハッピー・ハロウィンを」と書き込み、「愛をこめて、マザー・モンスターより」と締めくくった。まるで創世記の物語を現代の舞台へとよみがえらせたかのような、圧倒的なビジュアルであった。

ニーシー・ナッシュ=ベッツ&ジェシカ・ベッツ――スーパーボウルの熱狂を再演

俳優ニーシー・ナッシュ=ベッツと妻ジェシカ・ベッツは、2025年のスーパーボウル・ハーフタイムショーをオマージュしたコスチュームでハロウィンを祝った。2人が選んだのは、あの熱狂的なステージを作り上げたケンドリック・ラマーとセリーナ・ウィリアムズの再現である。

オール・イズ・フェア 女神たちの法廷』で知られるニーシーは、テニス界の女王セリーナ・ウィリアムズに扮し、堂々たる存在感を放った。一方、ジェシカはラマーが本番で着用していたブルージャケットとブーツカットジーンズを完璧に再現。2人はInstagramに投稿した動画で、スーパーボウルで話題となったウィリアムズとラマーの動きを交互に披露し、見る者を笑顔にした。

息の合った演技とユーモアに満ちた演出で、まるで音楽ドキュメンタリーの一場面のような仕上がりであった。

キキ・パーマー――母と息子で魅せたヒップホップ愛

キキ・パーマーは、息子とともに愛らしい「母子ペア・コスチューム」でハロウィンを満喫した。テーマは、25年前にリリースされたスヌープ・ドッグとバウ・ワウの伝説的ミュージックビデオ「Bow Wow (That’s My Name)」である。

キキはスヌープ・ドッグに、息子はバウ・ワウに扮し、当時のビデオのスタイルを忠実に再現。往年のヒップホップカルチャーへの敬意と、母子の絆が見事に融合した温かなパフォーマンスであった。
懐かしさと遊び心が同居するこのコスチュームは、2025年のハロウィンの中でもひときわ印象的な瞬間となった。

ジャネール・モネイ――奇想の魔法でよみがえる“キャット・イン・ザ・ハット”

ハロウィンの常連であり、毎年その独創的なコスチュームで話題をさらうジャネール・モネイ。今年彼女が選んだのは、絵本作家ドクター・スースの名作に登場する架空のキャラクター「キャット・イン・ザ・ハット」である。

グラミー賞ノミネート経験を持つアーティストとして知られるモネイは、特殊メイクを駆使し、見事にキャラクターへと変身。SNSではその完成度の高い写真や動画を次々と公開し、まるで実写版のファンタジー映画の一場面を見ているかのような臨場感を放っていた。

モネイのハロウィンは、もはや仮装を超えた一種のパフォーマンスアートであると言っていいだろう。

ジュリア・フォックス――血塗られたジャクリーンが映す芸術と抵抗

ジュリア・フォックスの2025年ハロウィン・コスチュームは、強烈な賛否を巻き起こした。フォックスが選んだのは、血に染まったジャクリーン・ケネディ・オナシス――すなわち、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺当日にファーストレディが着用していた、あの象徴的なピンクのスーツを再現した姿である。

フォックスはInstagramでこの装いについて、「これはコスチュームではなく、ステートメント(主張)だ」と説明した。フォックスはさらにこう続けている。
「血に染まった繊細なピンクのスーツのイメージは、現代史でもっとも衝撃的な対比のひとつである。服を着替えずに公の場に姿を現したファーストレディの行動は、並外れた勇気の証だった。それはパフォーマンスであり、抗議であり、そして哀悼でもあった。女性がイメージと優雅さを武器に残酷さを暴いた瞬間。これは、トラウマと権力、そして女性性そのものが抵抗の形となることを語る表現なのだ」

その姿は単なる仮装ではなく、歴史と痛みをまとった芸術的挑発であり、見る者に深い問いを投げかける映像のようであった。

ジャクリーン・ケネディ・オナシス 写真:THR.com
ジャクリーン・ケネディ・オナシス 写真:THR.com

ミンディ・カリング――イエローがつなぐ友情と映画愛

ミンディ・カリングは、自身が出演するNetflixシリーズ『ランニング・ポイント』の共演者であるケイト・ハドソンにユーモアあふれるオマージュを捧げた。Instagramに投稿した動画で、カリングは『10日間で男を上手にフル方法』(2003年)に登場するハドソン演じるアンディ・アンダーソンに扮し、「黄色を発明してくれてありがとう、ケイト・ハドソン!」とメッセージを添えたのである。

カリングは、あの象徴的なシルキーなイエロードレスを再現し、ブロンドのウィッグを合わせて登場。映画のワンシーンをそのまま抜き出したかのような完成度であった。
コメント欄には、当のハドソン本人が「アーーーッ!ハハハ!イエス!!!」と反応し、作品を超えた2人の絆と遊び心が、微笑ましい形で再びスクリーンを彩った瞬間であった。

ケイト・ハドソン、Netflixシリーズ『ランニング・ポイント』より 写真:Katrina Marcinowski/Netflix
ケイト・ハドソン、Netflixシリーズ『ランニング・ポイント』より 写真:Katrina Marcinowski/Netflix

エド・シーラン――ペニー・ワイズとして街を歩く夜

名曲「Shape of You」で知られるシンガーソングライター、エド・シーランが、今年のハロウィンでは見事な「ホラー変身」を披露した。シーランが選んだのは、スティーヴン・キング原作『IT/イット』に登場する悪名高き殺人ピエロ、ペニーワイズである。

ビル・スカルスガルド主演『IT/イット ウェルカム・トゥ・デリー』 写真:Brooke Palmer/HBO
ペニーワイズ(演:ビル・スカルスガルド)『IT/イット ウェルカム・トゥ・デリー』より 写真:Brooke Palmer/HBO

白塗りの顔に赤いバルーン、狂気を湛えた微笑――その姿はもはやだれもエド・シーランだと気づかないほど完璧であった。シーランはニューヨークの街を練り歩く写真や動画をInstagramに投稿し、現実とフィクションの境界を軽やかにこえてみせた。

キャプションには、いたずら心を感じさせる一言――「In for a Penny(ペニーに賭けて)」と添えられていた。音楽の世界で旋律を操る男が、この夜ばかりは恐怖を演出する側へと変貌したのである。

パリス・ヒルトン――家族で魅せるファンタジー、そしてポップカルチャーへの愛

2024年に続き、パリス・ヒルトンは2025年のハロウィンでも複数のコスチュームを披露し、華やかな話題をさらった。夫と2人の子どもたちとともに家族で楽しむ姿も公開され、ヒルトン一家はまるで映画のキャストのように変身。ひとつのInstagram投稿では『トイ・ストーリー』の登場人物たちとして登場し、別の投稿では『ピーター・パン』のキャラクターに扮してファンタジックな世界を再現した。

一方で、ソロショットでは「映画と音楽」への深いオマージュを見せた。ティム・バートン監督作『バットマン・リターンズ』(1992年)でミシェル・ファイファーが演じたキャットウーマンを完璧に再現し、黒いレザーのつやめく存在感を放ったかと思えば、「#Halloweek」の幕開けにはブリトニー・スピアーズへのトリビュートも。あの伝説的な「Oops!… I Did It Again」ミュージックビデオの赤いラテックス衣装で登場し、ポップカルチャーの継承者としての一面を見せつけた。

ミシェル・ファイファーが演じたキャットウーマン、『バットマン・リターンズ』(1992年)より 写真:Photofest
ミシェル・ファイファーが演じたキャットウーマン、『バットマン・リターンズ』(1992年)より 写真:Photofest

家族愛とセルフブランディング、そして時代を超えるアイコンたちへの敬意――そのすべてを華麗に融合させるのが、パリス・ヒルトンという存在なのである。

ココ・ジョーンズ――『ドリームガールズ』への華麗なるオマージュ

ココ・ジョーンズは、今年のハロウィンでアカデミー賞受賞作『ドリームガールズ』(2006年)に敬意を表した。ジョーンズが再現したのは、ジェニファー・ハドソンビヨンセ・ノウルズ=カーターアニカ・ノニ・ローズが並ぶ、あの象徴的な映画ポスターである。

きらびやかな照明と70年代風のドレスに身を包んだジョーンズは、作品が放つ「夢と野心」のエネルギーを現代によみがえらせた。まるでスクリーンから抜け出したかのような完成度で、ジョーンズの投稿は瞬く間に話題となった。

その姿は、音楽映画の金字塔への愛とリスペクト、そして自らも次代のスターであるという静かな自信を感じさせるものであった。

KATSEYE――ユーモアとリスペクトで返す、“マライア事件”のリベンジ

ガールズグループのKATSEYEは、2025年のハロウィンを自虐と愛に満ちたパロディで彩った。きっかけは、同年のMTVビデオ・ミュージック・アワードのレッドカーペットでの一幕。インタビューで「マライア・キャリーの好きなミュージックビデオは?」と聞かれた際、メンバーたちが答えに詰まる様子が拡散され、ちょっとした話題になったのである。

そして迎えたハロウィン、彼女たちはその“バイラル・モーメント”を逆手に取り、見事なセルフパロディを披露。マライア・キャリーの代表的なミュージックビデオの衣装をそれぞれ再現し、さらに別投稿では、全員がアルバム『Rainbow』のジャケットを再現した姿を公開した。

マライア・キャリー、1999年のアルバム『Rainbow』写真:Amazon.co.jp
マライア・キャリー、1999年のアルバム『Rainbow』写真:Amazon.co.jp

その姿は、恥を笑いに変えるユーモアと、ポップディーヴァへの深い敬意に満ちていた。KATSEYEはこの日、ハロウィンを単なる仮装の場ではなく、カルチャーを語る舞台へと昇華させたのである。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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