セバスチャン・スタンが語る「40代の今」──マーベルから『アプレンティス』まで、俳優としての成長と挑戦
俳優であるセバスチャン・スタンは、ドン・サラディーノがホストを務めるポッドキャスト番組『Stronger』に出演し、挑戦し続ける理由と多様な役柄に挑む意義について率直に語った。
「これまでとはちがうものを提供しなければならないと思っているんだ。そして、どの役も優劣をつけたことはない」とスタンは話す。

「マーベル作品の経験は、これまでも、そしてこれからも、自分を人間としても俳優としても成長させてくれた。ロバート・ダウニー・Jr.やスカーレット・ヨハンソンといった尊敬する人たちと出会い、仕事でありながら家族のような関係を築けた。あの現場は自分に『居場所』を与えてくれたんだ。でも、それはあくまで自分にとっての第一歩にすぎなかったんだよ」
しかし、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021年)のスターであるスタンは、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2017年)、『パム&トミー』(2022年)、『顔を捨てた男』(2024年)、『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』(2024年)といった批評家から高い評価を受ける作品への転向は、自分にとってもっと後の時期でなければならなかったと語る。
「今ようやく、この地点にたどり着いたんだ。40代になってからそれが起きていることを幸運に思う。もしもっと若い頃にこうなっていたら、きっと今のようにはなっていなかっただろう」とスタンは明かす。

「ティモシー・シャラメやオースティン・バトラーのような若い俳優たちを見ると、彼らがあの年齢でやっていることは、自分には到底できなかったと思う。まだその域に達していなかったんだ。彼らの今の立ち位置を見ると本当に驚かされる。『彼が40歳になったとき、どんな俳優になっているんだろう?』って想像してしまうよ。でも、自分には時間が必要だった。成長するためのね」
さらにスタンは、自身がアメリカ生まれではないことも影響していると明かしている。彼はルーマニア出身だ。
「自分の若い頃のかなりの時間は、“アメリカに馴染む”ために費やさなければならなかったんだ。自分の居場所を見つけるまでには、ほかの人とは違うやり方で道を探さなければならなかった」とスタンは語る。「でも今ようやく、本当にやりたかったことをやれていると感じている」

2024年のアカデミー賞で、スタンは『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』におけるドナルド・トランプ大統領役の演技で、自身初となるオスカー候補入りを果たした。同作では、ゴールデングローブ賞、BAFTA(英国アカデミー賞)、インディペンデント・スピリット賞にもノミネートされている。しかし、受賞は『ブルータリスト』のエイドリアン・ブロディに譲る結果となった。

スタンはまた、『パム&トミー』でロックミュージシャン、トミー・リー役を演じた際にも、エミー賞、クリティクス・チョイス賞、そしてゴールデングローブ賞の候補に名を連ねた。
そして今年の『顔を捨てた男』では、ついに初のゴールデングローブ賞を受賞。そのほか複数の映画賞でノミネートや受賞を果たしており、俳優としての新たな頂点に立ったと言えるだろう。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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