舘ひろし『港のひかり』で師・渡哲也さん重なる評価に「雰囲気などが似てくるんでしょうね」
俳優の舘ひろしが主演の映画『港のひかり』が14日、全国351館で封切られた。舘は共演の眞栄田郷敦、尾上眞秀、藤井道人監督とともに初日舞台挨拶を東京、ユナイテッド・シネマ豊洲で行った。
2021年『ヤクザと家族 The Family』で藤井監督作品に初出演した舘が、「もう一度ご一緒したいと心から思った」ことから再タッグが実現。元やくざの漁師が、視力を失った少年のために無償の愛を注ぐ物語で、「俳優人生50年の集大成」と位置付ける、こん身の一作だ。

映画の公式SNSには既に多くの感想が寄せられており、「舘さんの姿が、渡哲也さんと重なった」という声も。舘は照れながらも、「40数年ずっと一緒でいつも見ていましたから、ちょっとしたたたずまいや雰囲気などが似てくるんでしょうね」と喜びをかみしめた。
少年役で映画初出演の眞秀は、舘について「凄く優しい方で、船に乗るシーンで波が荒れていたので酔いそうと言ったら、『全部楽しめいいんだよ』と言ってくださって実際に酔わなかった。気を使ってくれる凄い人です」と感謝。その青年期を演じた眞栄田も、「初めから接しやすい空気をつくってくださり、やりやすかった。何より出会ったことで、今幸せにいきています」と尊敬の念を込めた。

対する舘も、「郷敦が凄く良かった。これからスターになっていく。僕の推しです」と絶賛。さらに、「僕が目の見えない役をやっても、眞秀のようにはできない」と称えた。そして、「これまではスタイリッシュな役が多かったけれど、今回は形ではなく気持ちで芝居しようと決めていた。画(え)に奥深さがあって、素晴らしい映画になった」と胸を張った。
藤井監督も、「レジェンドと呼ばれる日本を代表する俳優の皆さんと、未来を担う若手が融合できた」と自信の笑顔。舘との二人三脚を「ホテルでセリフの整理をするなど、常に役に寄り添ってくださった。映画の仕事を選んで良かったと思えた瞬間でした」と最敬礼だった。

取材/記事:The Hollywood Reporter Japan 特派員 鈴木元
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