映画『ウィキッド永遠の約束』に出演するアリアナ・グランデら、“舞台界の最強キャスト”の圧巻キャリアを総まとめ! 俳優たちの歩んだ軌跡を読み解く
ジョン・M・チュウ監督によるミュージカル映画『ウィキッド 永遠の約束』。この作品は、エルファバ(演:シンシア・エリヴォ)とグリンダ(演:アリアナ・グランデ)の分かれる運命を描く、古典的ミュージカルに基づく物語だ。グリンダはブロードウェイでクリスティン・チェノウェスが創り上げた「善い魔女」として、エルファバはイディナ・メンゼルが初めて演じた「西の悪い魔女」としてストーリーが展開される。
また本作では、2003年ブロードウェイ公演のオリジナル楽曲を手掛けたスティーヴン・シュワルツが、新たに『No Place Like Home』『The Girl in the Bubble』の2曲を書き下ろした。さらに出演者の多くは、ブロードウェイのトニー賞やロンドンのオリヴィエ賞で受賞歴を持つ者も数名いる。
ここでは、舞台でキャリアを築いてきた主要キャストたちの経歴を紹介する。
アリアナ・グランデ(グリンダ役)

世界から注目される前、グランデはフロリダの地元劇場でキャリアをスタートさせている。そして15歳の時、2008年の『13: ザ・ミュージカル』でブロードウェイデビューを果たした。
同作でグランデは、10代のみで構成されたオリジナルキャストの一員を務めた。ジェレミー・サムズが演出した同作品は、ニューヨークの劇場で3ヶ月間上演された。『13: ザ・ミュージカル』はグランデにとって唯一のブロードウェイ作品だが、舞台復帰を強く望んでいる。実際にグランデは『ウィキッド 永遠の約束』のプロモーションで、アメリカのニュース番組『トゥデイ』に出演した際、「私の原点です」と熱い思いを語った。
シンシア・エリヴォ(エルファバ役)

エルファバ役を務めたシンシア・エリヴォは、ミュージカル『カラーパープル』の再演でブロードウェイデビューを果たした。その前には2013年、ロンドンの劇場で同作のセリー役を演じている。
ブロードウェイでは2017年まで同役を続け、トニー賞ミュージカル部門主演女優賞、キャストアルバムでグラミー賞、さらにはデイタイム・エミー賞を受賞した。その後、エリヴォは2019年『ハリエット』で主演女優賞とオリジナル歌曲賞にノミネート、2024年『ウィキッド ふたりの魔女』で主演女優賞にノミネートされ、これまでアカデミー賞に3度ノミネートされている。
そして、米国で最も権威のある4つのエンターテイメント賞を全て獲得する、EGOT(エミー賞、グラミー賞、オスカー、トニー賞)達成までアカデミー賞を1つ残すのみとなっている。
またロンドン出身のエリヴォは、2011年に『シェルブールの雨傘』でウエストエンドデビュー果たした。さらに2026年には、ウエストエンド劇場で一人芝居版『ドラキュラ』に主演する予定だ。
ジョナサン・ベイリー(フィエロ役)

『ブリジャートン家』シリーズで知られるジョナサン・ベイリー。ベイリーも子役としてキャリアをスタートさせ、8歳で『レ・ミゼラブル』のガヴローシュ役を演じ、ウエストエンドデビューを飾っている。
その後もロンドンの劇場で活躍を続け、2018年のウエストエンド再演『カンパニー』でジェイミー役を演じて注目を浴びた。この役で翌年、ローレンス・オリヴィエ賞ミュージカル部門助演男優賞を受賞している。さらに2025年前半には、『リチャード二世』でタイトルロールを演じている。5月で公演を終えたが、ブロードウェイデビューはまだ果たしていない。
ジェフ・ゴールドブラム(オズの魔法使い役)

『ウィキッド 永遠の約束』でオズの魔法使い役を務めるジェフ・ゴールドブラム。ゴールドブラムもブロードウェイとウエストエンドの両方での作品に出演している俳優だ。
1971年にトニー賞受賞ミュージカル『ヴェローナの二紳士』でブロードウェイデビューを果たし、直近では2011年から12年にかけて『Seminar(原題)』に出演している。『ジュラシック・パーク』シリーズなどで知られるゴールドブラムは、ウエストエンドでも2008年『スピード・ザ・プラウ(原題:Speed the Plow)』、2010年『二番街の囚人』に出演した経歴を持つ。
イーサン・スレーター(ボック役)

ボック役のイーサン・スレーターは、2017年の『スポンジ・ボブ/スクエアパンツ』でスポンジ・ボブ役でブロードウェイデビューを果たした。さらに、その演技でトニー賞ミュージカル主演男優賞にノミネートされた経歴をもつ。
また2023年から24年にかけて『スパマロット』でブロードウェイに復帰。オフ・ブロードウェイ作品にも多数出演しており、2025年には共同執筆した『Marcel on the Train(原題)』の上演が予定されている。
コールマン・ドミンゴ(臆病なライオン役)

アカデミー賞ノミネート俳優の経歴を持つコールマン・ドミンゴ。10月に臆病なライオンを演じることが明らかになりファンを驚かせた。実はドミンゴの舞台歴は数十年にさかのぼる。
これまで、2005年の舞台『Well(原題) 』(ブロードウェイデビュー作)やミュージカル『パッシング・ストレンジ』(2008年)、そしてトニー賞ノミネート作『スコッツボロ・ボーイズ』(2011年)などに出演。
2014年にはウエストエンド公演で同役を再演し、ローレンス・オリヴィエ賞にノミネートされた。その後、執筆活動にも才能を広げ、2018年にはブロードウェイ・ミュージカル『Summer: The Donna Summer Musical(原題)』の脚本を手掛けている。
シャロン・D・クラーク(ダルシベア役)

ダルシベアの声を担当するのは、トニー賞ノミネートの経歴を持つシャロン・D・クラークだ。クラークは過去に『The Amen Corner(原題)』『キャロライン・オア・チェンジ』『セールスマンの死』での演技で3度のオリヴィエ賞を受賞している。
さらに2021年にはブロードウェイで『キャロライン・オア・チェンジ』のキャロライン・シボドー役を再演した。これまでトニー賞とグラミー賞にノミネートされた経歴がある。
ブロンウィン・ジェームズ(シェンシェン役)

シズ大学のグリンダの友人、シェンシェンを演じるブロンウィン・ジェームズは、2015年にウェストエンドで上演された『ハングメン(原題:Hangmen)』に出演している。同作は、『イニシェリン島の精霊』(2022)の脚本家兼監督であるマーティン・マクドナーが脚本を手掛けた作品だ。
アリス・ファーン(グリンダの母親役)

グリンダの母親を演じるアリス・ファーンは、2017年から2019年までウエストエンドの舞台でエルファバを演じていた経験がある。その他の舞台出演作には、『レ・ミゼラブル』、『Oliver!(原題)』、『シュレック・ザ・ミュージカル』など多数ある。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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