【F1ラスベガスGP 2025】ビヨンセ、トラヴィス・スコット、ルイ・トムリンソンら豪華セレブが集結

Cynthia Erivo and Gordon Rumsay Las Vegas 2025
シンシア・エリヴォ(左)ゴードン・ラムゼイ(右) 写真:Shiga Sports Japan
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ラスベガスGPは、F1カレンダーで最もスターが集まる週末の一つだ。開催わずか3年目にして、ラスベガス・ストリップのネオンの輝きの下、トップミュージシャン、ハリウッドスター、テクノロジー業界の大物、グローバルブランドが集結し、F1とエンターテイメントの結びつきをさらに強調した。

モナコGPがF1の伝統と格式を象徴する場所だとすれば、ラスベガスGPは今やセレブリティによるF1観戦の聖地となった。

パドックに集まった大スターたち

トラヴィス・スコットジェイ・Zビヨンセがサーキットのプライベートツアーに到着すると、会場の雰囲気は急上昇した。週末で最も話題になった瞬間の一つは、ルイス・ハミルトンのドライビングによるホットラップを三人が体験したことだ。ハミルトンがエイペックスを説明しながらビヨンセが助手席から見守る光景は、数分以内に至る所で拡散された。

フェラーリで苦戦し、予選で最下位となったハミルトン。こうした瞬間は笑顔を取り戻し、決勝に少しは役立つかもしれないトラック経験を積む機会となった。

さらに、パドックはまるでハリウッドのレッドカーペットの様な雰囲気に包まれた。ベン・アフレックアストンマーティンのゲストとして登場。これは認知症研究の支援団体、「レース・アゲインスト・ディメンシア」の会長で、F1の伝説ジャッキー・スチュワート卿の息子であるマーク・スチュワートとの友人関係によるもの。アフレックは同財団とジャッキー・スチュワート卿に焦点を当てた近日公開予定のドキュメンタリーに協力している。

ウィキッド』でアリアナ・グランデと共にダブル主演を務めるシンシア・エリヴォや、今年最終シーズンが公開され人気を博した『私たちの青い夏』のコンラッド役のクリストファー・ブライニーとスティーヴン役のショーン・カウフマンもパドックを訪れ、笑顔で写真撮影に応じてくれた。マイケル・ダグラスと妻のキャサリン・ゼタ=ジョーンズなど、ハリウッドのベテラン大物俳優も姿を見せた。

Sean Kaufman Christopher Briney F1
ショーン・カウフマン(左)クリストファー・ブライニー(右) 写真:Shiga Sports Japan

アベンジャーズ』シリーズでホークアイを演じる俳優のジェレミー・レナーはベラージオ・ホテル&カジノのF1ランチパーティーに参加し、マシン・ガン・ケリーは週末のエンターテイメントプログラムの一環としてパフォーマンスを披露。超人気 DJのZEDDも会場を盛り上げた。

さらに、元ワン・ダイレクションルイ・トムリンソンが決勝スタート前に特設ステージ上に登場。新曲「Lemonade」や高速ドライブを連想させる「Out Of My System」などを熱唱した。

テクノロジー・ビジネス界の大物たち

スターたちだけではなく、今回のグランプリはテクノロジーとビジネス界の主要人物を引き寄せた。

OpenAIのCEOサム・アルトマンは招待ゲストとしてマクラーレンのガレージを訪問。テスラのイーロン・マスクはオラクル創業者ラリー・エリソンとの長年の関係を通じてレッドブルのホスピタリティに登場した。マスクは息子のX Æ A-12(エックス)と一緒に、パドックで最も注目を集めた人物の一人となった。

一方、パドック内で人が一番集まったブースは米西海岸にしか出店していないことで知られる「IN-N-OUT」バーガーの無料ポップアップだった。F1スタッフ、メカニック、ジャーナリスト、ドライバーの彼女らが毎日列を作り無料のハンバーガーを味わった。『ハリウッドリポーター・ジャパン』はバーガーのセットを受け取った。カロリーは高かったが、士気はさらに高かった。

ポップカルチャーとのコラボレーション

F1の広がる文化的影響力は週末を通して見られた。

目立ったコラボレーションは、「ハローキティ× F1アカデミー」のパートナーシップだった。女性ドライバーのみのレーシングシリーズ「F1 ACADEMY」のガレージ前にはポップでキュートなハローキティブースが出展。さらに、ハローキティカフェやグッズ、ソーシャルメディア向けコンテンツで、若い女性ファン層をターゲットにした試みだった。

Hello Kitty F1 Academy
ハローキティ×F1アカデミー 写真:Shiga Sports Japan

さらに、ディズニーのミッキー&フレンズとF1のコラボレーションも注目を集めた。連日、パドックにはミッキーやミニーが登場し、各チームのガレージを訪問。2026年より本格化するディズニーとF1のパートナーシップのローンチはラスベガスの名所、スフィアにも大々的に映し出された。シーザーズパレスの前ではミッキーによる特別なドローンショーが行われ、F1の世界に夢と魔法がかかった瞬間であった。

もう一つの注目のコラボレーションは、DJのスティーヴ・アオキがグランプリ前に角田裕毅を自身のスタジオに招待したことだ。アオキは、「共通する日本のルーツを探求し、一緒にビートを作るチャンスだった」と語った。

ライフスタイルインフルエンサー”としてのF1ドライバー

F1ドライバーは次第に“ライフスタイルインフルエンサー”としての地位も確立してきている。フェラーリシャルル・ルクレールはその変化を体現。ラスベガスで自身のファッションラインの最新アイテム、173ドルのマフラーを着用。このブランドは婚約者のアレクサンドラ・サン・ミューと共にプロモーションしている。週の初めに冷たい風が街を吹き抜けていたため、タイミングは完璧だった。

F1 WAGS
レベッカ・ドナルドソンアリシア・トリアーニ(左)アレクサンドラ・サン・ミュー(中央)レベッカ・ドナルドソン(右) 写真:Shiga Sports Japan

フェラーリの業務から離れた時間には、自身のコレクションを着用している姿が見られた。アレクサンドラもグランプリに出席しており、カルロス・サインツのガールフレンドであるレベッカ・ドナルドソンやオリバー・ベアマンのガールフレンドであるアリシア・トリアーニと共に、『ハリウッド・リポーター・ジャパン』のためにポーズを取ってくれた。

米国スポーツ界からの参加

米国スポーツ界からもアスリートたちが参加した。野球、バスケットボール、フットボールのスターがパドック全体に登場。大谷翔平の所属するロサンゼルス・ドジャースのキケ・ヘルナンデスやアンソニー・バンダを含め、F1がアメリカのスポーツ界に深く浸透しはじめていることを象徴した。

anthony banda F1
ドジャース、アンソニー・バンダ選手 写真:Shiga Sports Japan

F1のさらなるエンタメ化

華やかなイベントとなったラスベガスGPだが、週の初めは冷たい雨に見舞われた。しかし、土曜日になると状況は一変。VIPや有名人、影響力のある人々がパドックを行き来し、専用の屋上テラス、プライベートラウンジ、チームホスピタリティスイートを訪れる姿が見られた。背後にはストリップが輝き、完璧な舞台が整った。

ラスベガスGPは、もはや単なるスポーツイベントではない。ハリウッド、音楽、テクノロジー、ファッションなど、グローバルな視聴者の前でエンターテインメントと融合する、文化的な一大イベントとなった。

今年のゲストリストを見る限り、F1とエンタメ界の融合はまだ始まったばかりだ。

次戦はドーハで開催されるカタールGP。F1の主要スポンサーの一つでもあるカタール航空に関連したプロモーション活動など、中東ならではの華やかな展開が期待される。

【取材・記事】 The Hollywood Reporter Japan 山口 京香 / Kai Yamaguchi

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