シドニー・スウィーニー、子役時代とブレイク、そしてアカデミー賞候補へ――『クリスティ』への思いとキャリアを振り返る

シドニー・スウィーニー 写真:Frazer Harrison/WireImage
シドニー・スウィーニー 写真:Frazer Harrison/WireImage
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俳優のシドニー・スウィーニーがポッドキャスト「Awards Chatter」に出演。スウィーニーは、女性ボクサーの先駆者クリスティ・マーチンを演じた映画『クリスティ(原題:Christy)』への想いや、子役からスタートしたキャリア、新作映画『ハウスメイド(原題:The Housemaid)』と『スキャンダラス!(原題:Scandalous!)』について語った。

子役時代から現在まで──スウィーニーが軌跡を回想

スウィーニーはこれまで、高い演技力で批評家や業界から称賛されてきた。第74回プライムタイム・エミー賞では、テレビドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』(2019年~)と『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート』(2021年~)の2作品でノミネートを果たした。

キャシー役を演じるシドニー・スウィーニー、『ユーフォリア/EUPHORIA』シーズン2より
シドニー・スウィーニー、『ユーフォリア/EUPHORIA』シーズン2より 写真:THR.com

映画では、『リアリティ』(2023年)で第28回放送映画批評家協会賞(クリティクス・チョイス・アワード)にノミネートされた。主演とプロデューサーを務めた『恋するプリテンダー』(2023年)は、全世界興行収入2億2,000万ドルという大ヒットを記録した。

スウィーニーは、ドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』(2017年~)や『シャープ・オブジェクト KIZU-傷-:連続少女猟奇殺人事件』(2018年)、映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年)への出演を経て、『ユーフォリア/EUPHORIA』でブレイクを果たすまでの経歴を明かした。

スウィーニー自身にとっては、映画『リアリティ』が特に大きな意味を持っていたという。同作をきっかけにミショッド監督らの目に留まり、『クリスティ』出演に繋がった。

このポッドキャストの中で、スウィーニーは子役からスタートしたキャリアや両親の離婚についても触れた。スウィーニーは両親の離婚に責任を感じたという。

クリスティ役で見せた熱演とその舞台裏

デヴィッド・ミショッド監督の映画『クリスティ』で実在のボクサーであるマーチンを演じたスウィーニーは、アカデミー賞主演女優賞の候補に挙がっている。

マーチンは1990年代に女子ボクシング界のスターとなったが、私生活では夫でありコーチのジム(演:ベン・フォスター)から家庭内暴力を受けるなど、過酷な半生を辿った。

スウィーニーがアカデミー賞候補として注目されるのは『クリスティ』が初めてだ。スウィーニーは本作のほぼ全編に出演し、迫真の演技を見せている。

シドニー・スウィーニー主演ボクシング伝記映画『クリスティ』
シドニー・スウィーニー、映画『クリスティ』より 写真:Black Bear Productions

本作は今年9月の第50回トロント国際映画祭でプレミア上映が行われ、ブラック・ベア・ピクチャーズの配給によって11月7日(現地時間)に全米で公開された。ところが、1,500万ドル(約23億4,000万円)の制作費に対して興行収入はわずか200万ドル(約3億1,200万円)にとどまっている。Rotten Tomatoesの観客スコアは96%に上る一方、批評家スコアは66%と評価が分かれている。しかし、全体としてスウィーニーの演技は高く評価されている。

スウィーニーは、以前行っていた格闘技トレーニングの経験を活かしつつ、さらに徹底的なトレーニングと食事管理によって筋力を強化し、35ポンド(約16kg)も増量したと語る。

またスウィーニーは、マーチン本人との交流も通じて役作りを進めたという。「彼女と会って5秒で親友になりました。『24時間365日、一緒にいてほしい』と思ったのです」と、マーチンとの親密さを明かした。

(左から)シドニー・スウィーニー、クリスティ・マーチン 写真:Ed Mulholland/Getty Images
シドニー・スウィーニーとクリスティ・マーチン 写真:Ed Mulholland/Getty Images

そして演技のリアリティーを追求するため、スウィーニーは実際に殴られながら演技をした。スウィーニーは「お互いに本気で殴り合いました。本当に激しい戦いで、鼻血が出たり、あざができたり、脳震盪を起こしたこともありました」と、緊迫した撮影の裏側を語っている。

さらに、同作を観た観客へ次のようなメッセージも送った。「『この映画を作ってくれてありがとう。私も人生でこういう経験をした』とか、『同じ状況を経験した知り合いがいる』など、皆さんが自身の体験を話してくれるたびに心を打たれます。このような形で誰かの人生に影響を与える役を演じたのは初めてで、ある意味、人生が変わる経験でした」

プロデューサー業も好調!新作への挑戦と期待

スウィーニーは、公開を控える新作についても触れた。アマンダ・サイフリッドと共演した最新作『ハウスメイド』については、「みずみずしくて、スリリングで、ワイルドで、楽しくて、熱い、みんな大好きな作品だと思います」と語る。

アマンダ・サイフリッドとシドニー・スウィーニー
アマンダ・サイフリッドとシドニー・スウィーニー、映画『ハウスメイド』より 写真:Lionsgate

また、スウィーニーが伝説の俳優キム・ノヴァクを演じ、歌手サミー・デイヴィス・Jr(演:デヴィッド・ジョンソン)との恋を描く映画『スキャンダラス!』を「愛情の結晶」と表現した。同作はスウィーニー自身がプロデューサーを務め、コールマン・ドミンゴを監督に起用した。

▼スウィーニーが出演したポッドキャスト「Awards Chatter」はこちらから。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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