日本アカデミー賞授賞式『ゴジラ-1.0』が最優秀作品賞など最多の8冠

©日本アカデミー賞協会
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第47回日本アカデミー賞の授賞式が8日、グランドプリンスホテル新高輪で行われた。

ゴジラ-1.0』が作品賞、助演女優賞など最多の8部門で最優秀賞を受賞。

日本時間11日に発表される第96回アカデミー賞(特殊効果賞)に弾みをつけた。

最優秀作品賞『ゴジラ-1.0』

最優秀作品賞が決まると、山崎貴監督をはじめ神木隆之介、浜辺美波、安藤サクラ、山田裕貴ら関係者がステージに登壇。

脚本賞も射止めた山崎監督は、「子供の頃からのいつかゴジラを作りたいという夢がかなったが、ゴジラは想像をはるかに超えるスーパースターだった。おかげで今、いろいろな扉が開いている」と笑顔で話す。

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続けて、「スタッフ、キャストも意識を高く持って一緒に作ってくれた。皆で喜べる賞はこれ(作品賞)だけ。めちゃくちゃうれしい」と喜びをかみしめた。

安藤サクラ、ダブル最優秀賞獲得

安藤は同作で助演女優賞、また、『怪物』で主演女優賞を獲得。

史上3人目となるダブル最優秀賞を飾った。

助演の際は、「私は映画の中でゴジラも見ていませんし、ゴジラが来る恐怖も感じておりませんが、ゴジラの勢いに乗らせていただいた」と満面の笑み。

主演では一転、「言葉が見つからない。このチームは、是枝(裕和)監督が、年齢に限らず皆の意見を取り入れて撮影なさるので、安心感を抱ける心地良い現場でした」と感慨に浸った。

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なお、主演、助演合わせて安藤は計6回の優秀賞で、俳優として歴代最多となる5度目の最優秀賞となった。

役所広司「ゴジラのキバを1本抜いた感じ」

『PERFECT DAYS』はヴィム・ヴェンダース監督の監督賞、役所広司の主演男優賞の2冠。

役所は「優秀賞をもらったのは素敵な俳優さんばかり。うれしい。凄くうれしい。ゴジラのキバを1本抜いた感じがします」と冗談交じりに歓喜。

自身は昨年のカンヌ映画祭で最優秀男優賞を受賞し、作品も日本で興行収入10億円を突破。

世界各国で上映され、こちらもアカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされている。

「世界中のお客さんが楽しんでくださっていることに感謝します」と笑顔で話した。

役所は23回目の優秀賞を獲得。安藤と同じく俳優として歴代最多となる5度目の最優秀賞となった。

磯村勇斗、助演男優賞獲得

また、助演男優賞は『月』の磯村勇斗が射止めた。

実際に起きた障がい者施設での殺人事件をモチーフにした作品での犯人役を務めた磯村。

「覚悟を持って臨んだが、公開までたくさんの壁があって、1本の映画がお客さんに届くことがどれだけ大変かを痛感した。これからも地に足を着けてスクリーンで歩んでいきたい」と意欲を新たにした。

第47回日本アカデミー賞の受賞結果は以下の通り(最優秀賞=◎)

作品賞

『怪物』
◎『ゴジラ-1.0』
『こんにちは、母さん』
『福田村事件』
『PERFECT DAYS』

アニメーション作品賞

『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
◎『君たちはどう生きるか』
映画『窓ぎわのトットちゃん』
劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』
『BLUE GIANT』

主演男優賞

阿部サダヲ『シャイロックの子供たち』
神木隆之介『ゴジラ-1.0』
鈴木亮平『エゴイスト』
水上恒司『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
◎役所広司『PERFECT DAYS』

主演女優賞

綾瀬はるか『リボルバー・リリー』
◎安藤サクラ『怪物』
杉咲花『市子』
浜辺美波『ゴジラ-1.0』
吉永小百合『こんにちは、母さん』

助演男優賞

◎磯村勇斗『月』
伊藤健太郎『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
大泉洋『こんにちは、母さん』
加瀬亮『首』
菅田将暉『銀河鉄道の父』

助演女優賞

◎安藤サクラ『ゴジラ-1.0』
上戸彩『シャイロックの子供たち』
永野芽郁『こんにちは、母さん』
浜辺美波『シン・仮面ライダー』
松坂慶子『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

監督賞

◎ヴィム・ヴェンダース『PERFECT DAYS』
是枝裕和『怪物』
成田洋一『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
森達也『福田村事件』
山崎貴『ゴジラ-1.0』

脚本賞

佐伯俊道、井上淳一、荒井晴彦『福田村事件』
ツバキミチオ『シャイロックの子供たち』
山浦雅大、成田洋一『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
◎山崎貴『ゴジラ-1.0』
山田洋次、朝原雄三『こんにちは、母さん』

撮影賞

近藤龍人『怪物』
佐光朗『キングダム 運命の炎』
◎柴崎幸三『ゴジラ-1.0』
近森眞史『こんにちは、母さん』
浜田毅『首』

照明賞

尾下栄治『怪物』
加瀬弘行『キングダム 運命の炎』
◎上田なりゆき『ゴジラ-1.0』
土山正人『こんにちは、母さん』
髙屋齋『首』

美術賞

◎上條安里『ゴジラ-1.0』
瀬下幸治『首』
西村貴志『こんにちは、母さん』
橋本創『レジェンド&バタフライ』
三ツ松けいこ、徐賢先『怪物』

録音賞

鈴木健太郎『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
髙野泰雄『首』
◎竹内久史『ゴジラ-1.0』
冨田和彦『怪物』
長村翔太『こんにちは、母さん』

編集賞

岩間徳裕『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
北野武、太田義則『首』
是枝裕和『怪物』
杉本博史『こんにちは、母さん』
◎宮島竜治『ゴジラ-1.0』

音楽賞

◎上原ひろみ『BLUE GIANT』
小林武史『キリエのうた』
坂本龍一『怪物』
佐藤直紀『ゴジラ-1.0』
千住明『こんにちは、母さん』

外国作品賞

『キラー・オブ・ザ・フラワームーン』
『バービー』
『パリタクシー』
◎『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』
『TAR/ター』
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

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