『ストレンジャー・シングス 5』ノア・シュナップが語る、賛否を呼んだウィルの決定的瞬間「完ぺきなシーン」

［※本記事は、『ストレンジャー・シングス未知の世界』シーズン5のネタバレを含みます。］

Netflixの世界的大ヒットシリーズ『ストレンジャー・シングス未知の世界』が、ついにシーズン5で完結を迎える。物語の始まりを告げる失踪事件の当事者であり、シリーズを通じて重要な役割を担ってきたウィルを演じるノア・シュナップ。シュナップは、最終章の重要な局面でウィルがゲイであることを告白するシーンについて、「胸のつかえが取れたような気持ちだった」と米『ハリウッド・リポーター』のインタビューで心境を明かした。

この決定的な瞬間が描かれたシーズン5の第7章「橋」は、アクション満載の展開の中でキャラクターの深い内面に触れるエピソードとなり、ファンや批評家の間でも大きな反響を呼んでいる。2026年1月1日のフィナーレ配信を前に、ノア・シュナップがウィルの成長、そして10年にわたる旅の終わりについて語った。

▼ウィルの進化と「完璧な脚本」への涙

『ストレンジャー・シングス 5』緊迫の最終話予告が公開！約10年の集大成、ホーキンスの仲間たちが最後の戦いへ — ノア・シュナップ、ウィノナ・ライダー、『ストレンジャー・シングス未知の世界 5』より写真：Courtesy of Netflix

――今回の第7章はウィルにとって極めて重要なエピソードでした。今シーズン、ウィルがこれほど大きな役割を果たすといつ頃知ったのですか？

ノア・シュナップ： 実は脚本を読むまで、これほどだとは知りませんでした。本読みの1ヶ月ほど前に、製作陣から「今シーズンはもっとウィルに焦点を当てる」とは聞いていたのですが、実際に第1章から第6章までの脚本を読んで初めてその意味を理解しました。特に第4章、そして今回書かれた第7章の内容には、本当に興奮しました。

――シーズン5では、ウィルが最初に連れ去られた時の真相も明かされましたね。

ノア・シュナップ： 第1章の回想シーンには驚きました。裏側の世界でのウィルがあれほど肉体的に強く、俊敏に立ち回っていたなんて。彼を過小評価していましたね。覚醒したパワーについても全く予想していませんでした。踏みにじられる側ではなく、勝利を掴み取る、より力強いウィルを演じられたのは光栄で、とても楽しかったです。

――ウィルのカミングアウトシーンについては、事前にダファー兄弟から知らされていたのでしょうか？

ノア・シュナップ： 最初の本読みには入っていなかったので、第7章か第8章にあるはずだと確信していました。それから一年中、ダファー兄弟に「もう書いた？」「どんな内容なの？」「ジョイス（母）に話すの？」と聞きまくっていましたよ。彼らには「ノア、落ち着いて。任せておけ」となだめられていました。夏の中頃に脚本が送られてきて、一人で読んだのですが……もう、ただ泣いてしまいました。「完ぺきなシーンだ」ってね。

▼撮影現場での12時間と、仲間たちとの絆

『ストレンジャー・シングス未知の世界 5』より写真：Courtesy of Netflix

――実際の撮影はいかがでしたか？

ノア・シュナップ： 12時間かけて、何度も何度も、あらゆる角度から撮影しました。部屋には多くのキャストがいたので、イレブンやマックス、他のメンバーたちのリアクションを含めて、膨大なカットを重ねたんです。感情を出し切ったので、終わった後は3年くらい眠り続けたい気分でした。

――感情を維持するのは大変だったのでは？

ノア・シュナップ： 音楽を聴いて集中しました。ミリー（・ボビー・ブラウン）も、僕が役作りの集中力を高められるよう、彼女がいつも聴いている曲を共有してくれました。あと、僕自身が実生活でカミングアウトした時に送ったメッセージを読み返したり、当時の写真を見返したりもしました。夜中までの撮影だったので体力的にもきつかったですが、キャストのみんなが敬意を持って、僕が集中できる空間を作ってくれたことに感謝しています。

――あのシーンは、演技を超えたリアルなものに感じられましたか？

ノア・シュナップ： 全く強制された感じはありませんでした。準備に時間をかけたこともありますが、キャストのみんなの優しさが大きかったです。映像を見返した時、みんなのリアクションを見て本当に感動しました。特にジョナサン（兄）の反応には涙が出ましたね。カットがかかった後、ジョナサン役のチャーリー（・ヒートン）と本気で抱き合って泣いたのを覚えています。すべてがリアルに感じられました。