衝撃の結末で話題沸騰!Netflix『彼の真実、彼女の嘘』レクシー役レベッカ・リッテンハウスが語り尽くす【ネタバレあり】
【※本記事にはNetflixドラマ『彼の真実、彼女の嘘』の重大なネタバレが含まれます。】
Netflixのリミテッドシリーズ(1シーズンのみで完結するシリーズ)『彼の真実、彼女の嘘』が配信された。『レディ・マクベス』(2016年)のウィリアム・オルドロイド監督が手がけた本作は、アリス・フィーニーが2020年に出版した小説を原作とするミステリースリラーだ。
主人公であるニュースレポーターのアナをテッサ・トンプソン、アナと別居状態にある夫ジャックをジョン・バーンサルが演じている。
アナは引きこもりがちな生活を送っていたが、故郷の近くで起きた殺人事件の取材のため、ジョージア州の田舎町に帰ってくる。殺害されたのは、アナの旧友レイチェル(演:ジェイミー・ティスデール)だった。そして同じく旧友のヘレン(演:ポピー・リュー)、ジャックの妹ゾーイ(演:マリン・アイルランド)も次々と殺害されていく。この友人グループには、レイチェルにいじめられていたキャサリン(演:アストリッド・ローテンベリー)という女子生徒もいた。
アナが不在の間は、レクシー(演:レベッカ・リッテンハウス)がニュースデスクを引き継いでいた。しかし、アナがレクシーの夫リチャード(演:パブロ・シュレイバー)を取材に同行させようとしたことで、2人の関係は張り詰めていく。レクシーの疑念通り、アナとリチャードは一時的な不倫関係に陥る。
最終話では、キャサリンとレクシーが同一人物であることが明かされ、レクシーが旧友たちの死の真相を暴き出す。しかし、物語は予想を上回る衝撃の展開を見せ、レクシーは罠にかけられていたことが分かる。
レクシーは最終話のどんでん返しを左右する、極めて重要な役だ。オルドロイド監督によれば、レクシーのキャスティングは難航したが、リッテンハウスという適役の俳優を見出した。「レベッカに会った瞬間、テッサに匹敵する存在感を感じました。彼女には、生まれ持ったウィットとコメディに対する勘の良さがあります。それはレクシー役に欠かせないものでした」
米『ハリウッド・リポーター』はリッテンハウスへのインタビューを実施し、本作の衝撃的な結末や、レクシー役を演じた心境を聞いた。
結末を知らずに進んだ撮影の舞台裏
――本作での役柄についてようやくオープンに話せるようになり、安心したのではありませんか?
オーディションでは、渡される情報がかなり限られていました。大きなどんでん返しがあることは知っていましたが、レクシーに何が起こるのか具体的には知らされていませんでした。ようやく結末を話せるようになってうれしいです。
――具体的などんでん返しの内容を知らない状態でも、本作に惹かれた理由は何だったのでしょうか?
すばらしい才能を持つ方たちが本作に携わっていたからです。2016年に『レディ・マクベス』を観て以来、ウィリアム(・オルドロイド監督)と一緒に仕事をしたいと思っていました。リモート会議で彼と顔を合わせた時、本当に親切で素敵な人だったのはうれしい驚きでした。
レクシーは裏側に多くのことを隠しており、観客には最後までその背景が見えません。観客は「彼女の裏側にはもっと何かあるはずだ」と感じるでしょう。だからレクシーを演じるのは楽しいんです。
――最終的に、その「裏側にあるもの」を知った観客の反応はどうでしたか?
どんでん返しの内容は、撮影でアトランタに着いた直後に知らされました。衣装合わせの時、共演者から「レクシーが殺人犯だと思っていたけれど、違うようね」と言われたんです。その後、実際の犯人が明かされ、非常に驚きました。事実が180度ひっくり返るような、こんな衝撃の大どんでん返しのあるドラマは久しぶりです。
――視聴者が後から振り返った時に気づけるような伏線は意識しましたか?
ウィリアムがどんなストーリーを伝えたいのか、それらをどのくらい重視したいのか、編集である程度変えられるように、さまざまなバージョンの演技を撮影しました。俳優として、あからさまに怪しい演技は避けたかったのです。
しかし、「もう少し大胆に演じて」と言われることもありました。また、セリフを声に出さない「サイレントテイク」と呼ばれる面白い撮り方もしました。
「別人格で生きる」という選択――レクシーの心理とは?
――ある意味で“別人になりすます役”を演じるために、どのようなアプローチをしましたか?
レクシーは、新しい自分を見つけていくことに喜びを感じている人物だと思います。彼女は、できる限り「若い女性としてのアイデンティティ」から逃れたいのです。だからこそ、彼女にとっては夫との関係が大切なのでしょう。彼女は、他の女性たちが成長するにつれて身につけてきたものを、ようやく手に入れたと感じています。
そして、ニュースキャスターであるレクシーにとって、別人格になることは当然持っているスキルの一つです。別人格のアイデンティティをまとうことや演じることは、彼女にとっては自然な行為であり、難しくありません。妹と吸入器の件(※)はレクシーが背負うべき重大な秘密ですが、彼女はそこから逃れる対処法を見つけました。それが「別人格を作り上げること」だったのです。
(※キャサリン=レクシーが幼い頃、両親と妹と共にヨットに乗った際、キャサリンが吸入器の中身をすべて使い切ってしまったことが原因で妹が死んでしまう)
――レクシーが殺人事件の犯人ではなかったことが分かった今、彼女の本当の計画についてどう考えますか?
ラストシーンの撮影で重視したのは、「なぜこのように物事が制御不能に陥ってしまうのか」という点です。それは「死への恐怖」から生まれ、最終的にこの「事故」へと繋がるという結論に至りました。
レクシーの計画は、彼女を演じることが面白い理由の一つです。彼女は非常に冷酷ですが、それは幼少期の強いトラウマから端を発しています。だから私は全編を通して、レクシーを「13歳の少女」として捉え、演じていました。彼女は、「再び辱めを受けるのではないか」という恐怖心に突き動かされているのです。
レクシーの計画の目的はただ、「夫を含め、自分が手に入れたものをどうやって守るか」だけであり、アナを陥れることではありません。そして結局、どうしようもない事件に巻き込まれてしまったのです。

トラウマと戦うレクシー、その本質を俳優が語る
――本作の中で最も興味を惹かれたのは、レクシーとリチャードの夫婦関係です。彼らの関係性についてどう思いますか?
レクシーは、夫を失うことをひどく恐れていたようです。それは夫婦関係が悪かったからというより、彼女自身の内面に潜む恐怖が原因だと思います。
レクシーはキラキラしたツイードのスーツを着て、ヘアスタイルを完璧にセットし、まるで政治家のような鎧を身につけていました。しかしその鎧は見た目だけで、彼女の根底には常に恐怖が潜んでいます。彼女にとって、リチャードは「どんな犠牲を払ってでも失ってはならない存在」なのです。
――過去の出来事がフラッシュバックするシーンは、演技にどの程度影響しましたか?自らそのシーンを望んだのでしょうか?
「この感覚を体験する必要がある」と思い、ウィリアムに頼んで見せてもらいました。そして、レクシーとアナの両者に深い悲しみを感じました。レクシーは明らかに間違った選択をしましたが、人間は恐怖に駆られるとそういった過ちを犯してしまうものです。
本作の興味深い点は、こうした不幸な出来事がなぜ起きるのか、人生はなぜこんなにも不条理なのかということです。しかし現実の人生では、こうした出来事に打ちのめされず、悪に染まることなく、前進する策を考えなければなりません。
――キャサリン=レクシーが吸入器の中身を使い切った時、妹を殺すつもりだったと思いますか?
いいえ、彼女はただ意地悪をしただけだと思います。悪いことだと理解はしていましたが、妹を殺すつもりはありませんでした。幼い子どもは最悪の事態を考えた経験がないので、こうした過ちを犯すことがあります。そしてこのような出来事が、将来どんな大人になるかに影響します。
妹が死んだ出来事の後、彼女は自分を「悪い人間だ」と思い、どうすればその罪悪感から逃れられるか考えたでしょう。この経験を通じて、彼女は「自分を完全に作り変え、まったく別の人間になる」という道を選んだのです。別の人間になることで、彼女は過去の出来事と向き合わずに済み、ある意味で妹の代わりを務めたのだと思います。とても複雑な心理です。
アナ VS. レクシー、最終対決の裏に秘めた思い
――アナとレクシーの最後の格闘シーンは、ユーモアと残酷さが入り混じっていましたね。レクシーがビリヤードのボールを投げるシーンには思わず笑ってしまいました。あの格闘シーンの演出について、どのような相談をしましたか?
テッサと私は、どうすればリアルで生々しく感じられるかをひたすら考え、許可が出るラインぎりぎりのことをすべてやりました。セリフが多くて、最初は「こんなに激しい格闘でこんなに喋るなんて」と思いました。しかし、このようなアクションは初めてだったので、本当に楽しかったです。
――レベッカさんとテッサさんとの関係性は、物語を通じて進化していったように見えます。その相互作用や相性を探るのはいかがでしたか?
テッサは、心の奥底に深い海を持っているような人です。彼女が視線を投げかけるだけで、その複雑な感情が伝わってきます。アナは「職場での立場を奪った人」としてレクシーを憎んでいますが、レクシーの正体は知りません。
一方で、私はすべてを知っていました。だからレクシーを演じるにあたり、私はテッサをなるべく見ないように、また彼女から見られないように、という感覚が常にありました。
――レクシーの死亡シーンは衝撃的でした。
額の真ん中を撃たれるのはかなり強烈で、私にとってあのアクションが最も大変でした。スタントマンなしですべて自分で演じなければならず、怪我なくやりきるのは非常に難しかったのです。
私自身、殺されるシーンを演じるのは初めてでした。『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』(2017~2025年)では死ぬ役でしたが、死ぬシーン自体はありませんでした。
――犯人役ではなかったことを残念に思いましたか?
まさに、最初は残念に思いました。しかしよく考えてみると、レクシーが犯人ではない方が、俳優として役に共感できると思ったのです。彼女は悪人ではありますが、私は彼女に同情もしていました。つまり、彼女は「善人でもサイコパスでもない」ということです。
――レクシーを表す言葉としては、甘すぎるようにも感じますが……。
そうかもしれません(笑)。しかし、俳優として役とリアルに向き合うためには、何らかの方法で役を愛さなければならないのです。
『彼の真実、彼女の嘘』は現在Netflixで配信中。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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