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【全米映画ランキング】トランプ大統領夫人のドキュメンタリー『メラニア』が躍進、称賛と波紋を呼ぶ――『HELP/復讐島』など新作も好調

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【全米映画ランキング】『メラニア』が躍進、称賛と波紋を呼ぶ
ドキュメンタリー映画『メラニア』 写真:Regine Mahaux/Amazon/MGM Studios
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現地時間1月29日(木)、大統領夫人のメラニア・トランプを追ったドキュメンタリー映画『メラニア』のプレミア上映がワシントンD.C.で開催された。このプレミア上映にはドナルド・トランプ大統領が出席し、彼の支持者を中心とする観客で満席となった。

そして1月30日(金)、『メラニア』はついに世界で公開され、予想を上回る興行収入を収めた。

映画『メラニア』が全米12億円超のオープニング成績を記録

『メラニア』は予想を上回る800万ドル(約12.4億円)以上の好発進となり、今週末の全米映画ランキングで3位に食い込むと見られる。これはドキュメンタリー映画の中でも記録に残る興行収入だ。

『メラニア』は全米1,778館の劇場で公開され、当初は全米500万ドル台のオープニング成績になると予想されていた。しかし、米全土でトランプ政権への反発が強まる中、SNSでは「『メラニア』のチケットの売れ行きがかんばしくない」と指摘する投稿が相次ぎ、同作のオープニング成績は危惧されていた。一部の映画館経営者は、オープニング成績の予測を200万~400万ドル程度まで引き下げていた。

ドキュメンタリー映画として歴代最高の興行収入記録を持つのは、マイケル・ムーア監督の『華氏911』(2004年)だ。同作は全米868館で2,390万ドルというオープニング成績を飾り、全米累計興収は1億1,920万ドル、世界累計興収は2億2,200万ドル(インフレ調整前)に達した。

『メラニア』をめぐる一筋縄ではいかない状況

『メラニア』の制作をめぐるさまざまな状況を加味すると、他の作品と比較することは難しい。同作はセクハラで問題となったブレット・ラトナーの監督復帰作であることから、疑問を呈する声もある。

Amazon MGMスタジオは『メラニア』の世界配給権に4,000万ドル(約61.9億円)もの巨額を投じており、同作の製作費はドキュメンタリー映画史上最高額となった。しかし、「トランプ政権への擦り寄り」だとして同スタジオは多くの批判を受けている。

同スタジオは『メラニア』の世界的マーケティングキャンペーンに3,500万ドル(約54.2億円)を費やした。ドキュメンタリー映画の大作であっても、全米向けマーケティング費用は500万~700万ドル(約7.7億~10.8億円)以下となることが一般的だ。

例外的に、アル・ゴア元副大統領による『不都合な真実』(2006年)や『華氏911』の全米向けマーケティング費用は1,500万ドル近くに上ったというが、これらは賞レースを前提としていた。『華氏911』は第57回カンヌ国際映画祭で最高賞パルム・ドールを、『不都合な真実』は第79回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した。

また、トランプ大統領が支持者に対して『メラニア』を観るよう呼びかけているほか、保守団体による自主的な宣伝も活発で、同作は影響力を持つ政治家の恩恵を受けていると言える。

トランプ大統領も出席、映画『メラニア』異例のプレミア開催 ―― 監督は高額契約を否定「汚職ではない」
ドナルド・トランプ大統領&メラニア夫人=現地時間1月29日(木)、米ワシントンD.C.で開催された映画『メラニア』ワールドプレミアにて 写真:Dimitrios Kambouris/Getty Images

一方で、公開直後に大手メディアに掲載された同作のレビューでは、厳しい評価を下すものが多かった。また、当初は海外20以上の市場で『メラニア』の公開が決定していたが、トランプ政権との対立が激化する南アフリカでは公開が中止された。ヨーロッパでは、同作の観客動員数の低迷が相次いで報じられている。

今後、『メラニア』はストリーミング配信が予想されており、早ければバレンタインデーとプレジデント・デー(2月第3月曜日)に合わせて配信が開始されると見られる。これは近年のハリウッドで人気の手法で、早期にストリーミング配信を解禁することで、効率的にマーケティングを展開できるメリットがある。

新作スリラー『HELP/復讐島』が首位!ゲーム原作『アイアン・ラング』も好調

今週のランキング首位に立ったのは、サム・ライミ監督、レイチェル・マクアダムス主演の『HELP/復讐島』だ。同作は、マクアダムス演じる女性と、ディラン・オブライエン演じる嫌味な上司が無人島に取り残されるコメディスリラーで、全米1,600万~1,800万ドル(約24.8億~27.9億円)のオープニング成績を飾ると見られる。

同作は、映画評論サイト『Rotten Tomatoes』で93%という高評価を獲得し、米『ハリウッド・リポーター』のレビューで「奇妙な状況を最大限に活かしており、大胆なコンセプトがライミ監督によって見事に表現されている」と評価された。

『HELP/復讐島』より
『HELP/復讐島』 写真:20th Century Studios

今週末の2位には、マーク・フィッシュバッハ(YouTuberのマークプライヤー)が監督を務めたインディーズ映画『アイアン・ラング(原題:Iron Lung)』がランクイン。同作はデヴィッド・シマンスキーが開発・発売した同名の潜水艦シミュレーションホラーゲームを原作としている。

現地時間1月30日(金)時点で、『アイアン・ラング』のオープニング成績は『HELP/復讐島』と拮抗しており、『HELP/復讐島』を抜いて1位に立つとの予想もある。

今週末の4位以下のランキングは、以下の順位が予想されている。

4位:『ズートピア2
5位:『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ
6位:『MERCY/マーシー AI裁判』
7位:『シェルター(原題:Shelter)』

ジェイソン・ステイサムの新作アクション映画『シェルター』は、当初の予想を下回る400万ドル(約6.2億円)のオープニング成績となった。

※為替レートは2026年1月31日時点の数値で換算しています。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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