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カナダ俳優、パレスチナ発言削除に抗議 トロント映画批評家協会賞を返上

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パレスチナ言及が削除、女優が抗議
エル=マイヤ・テイルフェザーズ 写真:Shawn Goldberg/Getty Images
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カナダの俳優エル=マイヤ・テイルフェザーズが、授賞式でのスピーチ映像からパレスチナに関する発言が削除されたことに抗議し、トロント映画批評家協会(TFCA)から贈られた賞を返上する意向を示した。これを受け、同協会の会長ヨハンナ・シュネラーは責任を取り辞任することを表明している。

パレスチナ言及が削除、テイルフェザーズが抗議

テイルフェザーズは3月2日にトロントで開催されたトロント映画批評家協会賞(TFCA Awards)で、メラニー・オーツ監督作『Sweet Angel Baby』の演技により「カナダ映画部門 助演賞」を受賞した。

『Sweet Angel Baby』英語版予告編

授賞式に出席できなかった彼女はビデオメッセージで受賞スピーチを送っていたが、その中に含まれていたパレスチナ情勢への言及が、会場で上映された映像から削除されていたという。

問題となった発言は、2023年10月7日の出来事に触れながら、現在のガザ情勢について言及する内容で、「パレスチナの人々と心を共にしている」といったメッセージが含まれていた。

この編集について、テイルフェザーズはTFCAメンバー宛てに送ったメールで強く抗議。「映画表現を称えるはずの賞で検閲が行われたことに深い失望と恥を感じている」とし、「検閲によって汚された賞を受け取ることはできない」としてトロフィーを返却すると表明した。

TFCA会長が辞任を表明

これを受け、TFCA会長のヨハンナ・シュネラーは声明を発表。スピーチの編集は政治的理由ではなく、「授賞式の時間調整のため」だったと説明した。

しかし今回の結果を受け、編集の決定は自身の判断だったとして会長職を辞任する意向を示した。

シュネラーは声明で「彼女の仕事は評価に値する重要なものだった」とした上で、「受賞者のスピーチは式の進行時間を保つため短縮された」と説明。受賞者は自身のプラットフォームでスピーチ全文を公開できるとも付け加えた。

映画界で続く“授賞式スピーチ”論争

テイルフェザーズは俳優だけでなく映画監督・プロデューサーとしても活動しており、キャスリーン・ヘプバーンと共同監督した2019年の映画『The Body Remembers When the World Broke Open』で高く評価された。同作は2020年のカナダ・スクリーン・アワードで監督賞を受賞し、TFCAでも最優秀カナダ映画賞を獲得している。

今回の騒動は、映画祭や授賞式での政治的発言をめぐる議論の最新例といえる。

2月のベルリン国際映画祭では、シリア系パレスチナ人監督アブダッラー・アル=ハティーブがガザ情勢について言及したスピーチを行い、ドイツ政府関係者が授賞式を退席する事態となったと報じられている。

また英国アカデミー賞(BAFTA)のテレビ放送でも、英国人監督アキノラ・デイヴィス・ジュニアの受賞スピーチに含まれていた「Free Palestine(パレスチナに自由を)」という言葉が編集で削除され、BBCの対応が批判を浴びていた。

映画界では現在、イスラエルとパレスチナをめぐる問題を背景に、授賞式のスピーチや芸術表現の扱いを巡る議論が続いている。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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