新作映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』はなぜ巨額製作費に?ドリュー・ゴダードが明かす舞台裏
『オデッセイ』でアカデミー賞脚色賞にノミネートされた脚本家ドリュー・ゴダードが、新作映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の制作背景を語った。ライアン・ゴズリング主演の宇宙叙事詩で、巨額予算と劇場体験へのこだわりが大きな特徴となっている。
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は“安価な選択肢が存在しない”作品
脚本家のドリュー・ゴダードは、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の映画化について、「最初から“高額版”しかあり得なかった」と明かす。
本作はアンディ・ウィアー原作のSF小説をもとにした作品で、かつてゴダードが脚本を手がけた『オデッセイ』と同様、宇宙空間で孤独に奮闘する主人公を描く。
製作費は約2億4,800万ドル(税控除後約2億ドル)とされるが、ゴダードは「この作品は規模を縮小して成立するものではない」と説明する。
「この映画は“勝負に出る”前提でしか成立しない。家族全員で観に行けるようなスケールがあってこそ、この予算を正当化できる」と語った。
主演ライアン・ゴズリングの存在が不安を払拭
本作は、ほぼ一人芝居に近い構成となるため、主演俳優の力量が成否を大きく左右する。
ゴダードは、ライアン・ゴズリングの参加が決まっていたことで、「あらゆる不安が消えた」と振り返る。
「彼なら何でも演じられる。脚本上どれだけ難しくても成立させてくれるという確信があった」
長時間にわたり観客の注意を引きつける必要がある本作において、キャスティングは極めて重要な要素だった。
劇場公開への強いこだわり「宇宙を撮っている」
配信サービス主導のプロジェクトでありながら、ゴダードをはじめとする製作陣は劇場公開に強くこだわった。
プロデューサーのエイミー・パスカルや監督コンビのフィル・ロード&クリストファー・ミラーも含め、「この作品は劇場で観られるべきだ」という認識で一致していたという。
「我々は“宇宙そのもの”を映像化しようとしている。可能な限り大きなスクリーンで体験してほしい」と語り、作品のスケールが劇場向けであることを強調した。
キャリア戦略とテレビ業界への視点
映画だけでなくテレビでも活躍するゴダードは、ジャンルや媒体に縛られないキャリアを築いてきた。
『ハイ・ポテンシャル』の成功については、「どんなメディアでも見限らないこと」が重要だと語る。かつては主流でなかった連続ドラマに携わり、その後は映画やシットコムへと活動を広げてきた。
また、近年の“短尺・高密度”な配信ドラマの傾向については、「6時間の物語が実質2時間分に感じられることもある」と指摘。従来のネットワークテレビのような高回転の制作スタイルにも価値があると述べた。
『グッド・プレイス』がもたらした価値観の変化
ゴダードは、『グッド・プレイス』の制作経験が自身の価値観を大きく変えたと明かす。
同作を手がけたマイケル・シュアとの出会いにより、「良い作品は過酷な環境からしか生まれない」という従来の考えを見直すことになった。
「クリエイター同士が支え合う環境のほうが、結果的に作品の質も高まる」とし、制作現場における持続可能な働き方の重要性を強調した。
ハリウッドでの歩みと今後
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の完成までには約6年を要した。ゴダードは「この業界では忍耐が不可欠」と語り、未実現の企画も含めて長期的に取り組む姿勢を示している。
宇宙を舞台にした新たな映像体験とともに、彼の柔軟な創作スタンスは、今後のハリウッドにおいても注目を集めそうだ。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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