スティーヴン・スピルバーグが『インターステラー』監督交代の真相を語る――「クリストファー・ノーランがすばらしい映画に仕上げた」
映画監督のスティーヴン・スピルバーグは、7月10日に日本で公開される最新作『ディスクロージャー・デイ』のプレスツアー中、英『エンパイア』誌のインタビューに応じ、クリストファー・ノーラン監督の人気作『インターステラー』(2014年)との意外な関わりを明かした。
スティーヴン・スピルバーグが語る『インターステラー』降板の真相
スピルバーグは、プロデューサーのリンダ・オブスト、そして科学監修を務めた理論物理学者キップ・ソーンに誘われ、同作に参加。約1年間にわたって『インターステラー』に携わったが、その後プロジェクトを離れ、ノーランに監督を引き継いだという。

「私は1年間『インターステラー』に携わり、このプロジェクトにすっかり魅了されました。カリフォルニア州パサデナにあるジェット推進研究所に何度も足を運び、科学者や航空宇宙エンジニアたちと長い時間を共に過ごしました」
さらに、クリストファー・ノーランの弟であるジョナサン・ノーランを脚本家に起用したのもスピルバーグだった。
「本作ではジョナサンを起用し、第1稿と第2稿の脚本を書いてもらいました。しかし、最終的に上手くまとまらなかったんです。するとジョナサンは、『もしあなたが監督を降りれば、誰が引き継ぐかと言えば、私の兄・クリストファーです。すでに何度も私に声を掛けてきています』と説明しました。実際に私が監督を降りたら、クリストファーはすぐにプロジェクトに参加しました」
結果として、「『インターステラー』は私が手がけるより、はるかにすばらしい作品になったと思います」とスピルバーグはノーランを称賛している。
監督交代の舞台裏をクリストファー・ノーランが明かす「弟の書く物語に強く惹かれた」
『インターステラー』はマシュー・マコノヒーが主演を務め、地球が滅亡の危機に瀕する中、人類の未来を託した宇宙ミッションに参加するNASAのパイロットを演じている。共演者にはアン・ハサウェイ、ジェシカ・チャステイン、マイケル・ケイン、ティモシー・シャラメらが並ぶ。
同作は2014年の公開当時、全世界約6億8,100万ドルの興行収入を記録。第87回アカデミー賞では5部門にノミネートされ、視覚効果賞を受賞した。
3月にロサンゼルスで開催されたイベント「ティモシー・シャラメ・ライブ」にシャラメとともに登場したノーランは、スピルバーグから同作の監督を引き継いだ経緯を語った。
「『ダークナイト』(2008年)関連の仕事が終わった後、弟がこのプロジェクトに参加し、スティーヴンのもとで脚本を書き始めました。スティーヴンはすでに長年このプロジェクトに取り組んでおり、優れたアイデアがたくさん盛り込まれていました。しかし、スティーヴンが本格的に制作に乗り出すまで、なかなか前に進まなかったんです。やがて彼は別の作品に取りかかり、同作を離れることになりました」

さらにノーランは、『インターステラー』誕生の経緯について掘り下げた。
「私は長年、ジョナサンが取り組むプロジェクトや目標を耳にしており、その内容に強く惹かれていました。特に、彼の初期作品には深い感銘を受けました。当時の私は、“時間旅行”など時間に関する作品の構想を練っていましたが、いくつかは中途半端な状態で止まっていたんです。そして、『もしスティーヴンが「インターステラー」から離れたら、私がこの企画を引き取り、私のアイデアと組み合わせて再構築するのはどうだろうか?』とジョナサンに提案しました。その結果、彼は快諾してくれました」
『インターステラー』は興行的に大ヒットを記録したものの、『ダークナイト』などのノーラン作品と比べると賛否が分かれた。批評家からは、スピルバーグが得意とするような「感情に訴える人間ドラマ」を上手く扱えていないと評価する声も上がった。
ノーランは当時を振り返り、このように語った。「あるプロデューサーが匿名で、私のことを『冷たい人間だから、やはり冷たい映画を作る』と評したことがありました。そのイメージは、その後しばらく私の作品に影響を与えました。しかし、ジョナサンの初期作品は、まさに家族や人間性を描いたドラマティックな内容で、私もそういう映画を作りたかったのです」
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